水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
なんて名前?

何やらSNS上で話題になっているとか。
それが、アルバイト経験を描いた漫画「ケーキ屋で働いてた話」。
要は、販売員として応対する際、

客が指差しでケーキを注文することに困ったという主人公の話なんです。


確かに、ガラスのケース越しに、隙間なく並んでいるケーキの前には、
その名前と金額が書いてあるプレートが立っているのですが、
客が見るのは主に金額。
名前はと言うと、口にしたこともない単語なわけです。
それも一般的なイチゴのショートケーキとか、モンブランとか、シュークリームとかならともかく、
新作なんだか、創作なんだか、ちょっとばかりトリッキーなネーミングだったりすると、
なんだこりゃ、となりますよね。


ケーキ屋さんにして見れば、してやったりとばかりの名前なんでしょうが、
客にしてみれば、その意味すら理解できず、大体カタカナが並んでいるのを、
舌をかまないように発音するのが精いっぱいでしょ。
そこで、ついつい指さしをしてしまうわけです。
「これと、そう、その隣のこれを二つづつ、あ、それにこれも入れて」とか。
名前じゃなく、これですませます。


で、この漫画では、基本的に客の視点と店員の視点は違うので、
その違いをネタにしてるわけです。
確かに、ガラスケースの向こうとこっちでは微妙に違うので、店員の目から見た客の指の動きは、
いささか、やりにくい場合もあるかもしれません。

 

以前こんな笑い話を聞いたことがありました。

ケーキ屋さんの店頭で、ガラスケースを覗きこみながら、

中年のお父さん風の人が、注文をしていたのです。
例によって、指を差しながら、

これと、これと、それにこれも、とか言っていたんですね。
店員さんは、それがよく分からなかったので、

プライスプレートに書いてある名称で言ってもらえれば分かりやすいと思って、
「あの、お客様、申し訳ありませんが、名前を言っていただけますか」と。
客はきょとんとして、ややあって、「はい、井上です」と言ったとか。

まあ、これもありうる話でしょ。

 

確かに商品を買う時、なんという名称か分からないまま、

店員さんに、こんなもの、と、商品の内容を説明し、
売り場に案内されることがあります。
実際、いまだに、何か買おうとすると、名称不明のまま、購入することは多いですね。

 

よくあるのが魚屋さんの店頭です。
大体は、名前がついていますが、もし、あれが、何も書いて無く値段だけだったら、
指さすしかないでしょ。


話は変わ理ますが、江戸の頃の魚屋さんの話です。
きっと今の魚やさんとは商品の並べ方が大違いだと思うのですが、
まあ、魚の上に名前とか値段なんか書いたものを乗せてなかったんでしょうね。
で、うまそう、と思ったものは、値段を聞いて買う。
ところが、何の魚かぐらいは承知のうえで買いたいわけです。
魚は、大きさにもよりますが、三枚におろしたり、皮を引いたりして並べたりすると、
なかなか見た目で区別がつきにくい、
特に白身魚の場合、ヒラメなのかタイなのか、皮を引いてしまうとよく分からなくなるんですね。
そこで、客は何の魚か、と聞きます。
店の方の職人も、それは承知しているのですが、紙に字を書くのも面倒なので、
捌いた魚の身の上に、その魚の尾を刺して、並べるんです。
すると、なんの魚か見分けやすいという事だったのです。
この、柵にして並べた魚の身に尾を刺したので、「刺身」と言われるようになったとか。
まあいわれてみるとそうかもしれませんね。
もっとも、その尾を見てもなんだかわからなければ話になりませんが。

 

こんな位ですから、今は回転すしに押されて、少なくなりましたが、

いわゆるタチの寿司屋さんでは、客の座るカウンターの前にネタケースがあって、
ここにずらりとネタが並んでいます。
客は、たこをくれ、とか、まぐろを握ってくれとか、いわゆる注文の時に、
ネタの名前を言います。
で、慣れていればいいんですが、たまにしか寿司屋に行かない人は、
ネタケースの中のネタを正確に注文するのが、難しい場合がありますね。
特に、勘八だか、わらさだか、シマアジだか、となるとなかなか区別がつかない。
まして、白身系はよく分からない。
イカだって、するめややり、赤いかなど、皮をむかれていると、もうその素性は分かりません。
ですから、どうしても指さしをします。
その赤貝の隣のと、これと、それから、あなごの向こうのやつと、あと中トロを握って、とかいうんですね。
中トロ以外は、指さしです。
まあ、これが間違って出てくることはないと思いますが、
寿司やさんにしてみると、時にとなりを握ってしまうこともあるそうです。
指がピンとしてりゃいいんだけど、ちっとばかりよれてると、

どこを差しているんだか分からないことがあるんだ、と。

 

その意味では、回転寿司はなかなかのシステムです。
回転テーブルの上をやってくる皿を取り上げればいい話です。
名称が分からなくても、見た目で選べる。
なおかつ、皿の模様でいくらかわかる。
これは安心ですよね。
たとえば、タチの寿司やさんのネタケースの前に、商品名と一にぎり当たりの価格が書いてある、
なんてお店見たことないでしょ。
ネタの名前分からない、と言うのと、いくらか分からない、という事と比較すると、
間違いなく回転すしが選択されることの理由が分かりますね。

 

最近、若い人たちと飲みに行くと、
聞いたことのない飲みもを注文しています。
おじさんとしては、なにそれ、とか聞きただします。
まあ、よく理解できなくても、少なくとも今まで飲んだことのないものですね。
そのほか、洋食系でも名前の分からないものが増えてきました。
グルメ談義は得意の分野のつもりでしたが、ちょっとした会話についてゆけないのです。

それでなくとも名前が出てこないんですから、
食べたこともなく、飲んだこともないものの名前まで、
到底覚えられないでしょ。


かくして、年よりは時代から取り残されてゆくんですね。

 

| 水嶋かずあき | グルメ | 12:41 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
子ども食堂

時々、話題に上がるのですが、子ども食堂と言うのが、少しずつ拡大して実施されてきました。

 

もともとで言えば、東京都大田区の「気まぐれ八百屋だんだん」の近藤博子さんが、
孤食の子どもたちの存在を知り、少しでも状況が改善されたら、と始めたのがはじまり。
気さくなおばちゃんが、子どもたちに、お腹がすいたらいつでもおいでと

開放的なコミュニティ形成の基礎を作ったわけです。
この時命名したのが、子ども食堂だんだん。
だんだんは、近藤さんの出生の地・島根の方言で、ありがとうと言う意味。
で、これが2012年のこと。

 

時あたかも、国で、子どもの貧困対策が立法化され、
子どもの貧困対策に国が挙げて取り組もう、という事になりました。
2013年のこと。
ちなみに、この法律の第一条を転記します。


第一条 この法律は、子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、
貧困の状況にある子どもが健やかに育成される環境を整備するとともに、
教育の機会均等を図るため、子どもの貧困対策に関し、
基本理念を定め、国等の責務を明らかにし、
及び子どもの貧困対策の基本となる事項を定めることにより、
子どもの貧困対策を総合的に推進することを目的とする。


と、まあいっているのですが、
この類のことと言うのは、どうもあまり本気になって取り組もう、と言う様子がないんですね。
と言うのも、この類の法律と言うのは、基本的な方向を指し示すだけで、
具体的な動きは、周辺の関係者に任せてしまうことが多いのです。
そこで、任せられた方も、じゃあ何をするのか、となるでしょ。
予算的にも、十分なものが用意されているわけでもない。
何より、子どもの貧困対策と言うのは、
子ども自身に責任があるわけではないですから、
その大本の、親の領域を根本として正すべきで、
ある種の生活保護の延長になるんじゃないのかと思うんですね。

 

直に、子どもへの対応は、時に、取り違えが発生する可能性が高い。
行政の、事なかれ主義で展開される対応と言うのは、
さまざまな状況に応じたフレキシブルな対応が難しいのです。

そこで、民間における自発的な活動の方が、ずっと信頼性が高いわけですね。
行政が費用を負担することもないですしね。

 

で、問題は、この貧困対策とこども食堂が、ダブってしまったんですね。
したがって、なぜか、子ども食堂=貧困家庭対策、みたいな構図で認識されるようになったのです。
まあ、はっきり言って大いなる誤解ですね。

とはいうものの、子ども食堂に対する世の反応は実に敏感で、
2012年発足した1軒目から、3年後に300余り、さらに3年後の2018年4月の時点で、
2300軒余りとなりました。
この食事の機会は100万食に及んでいます。
急激な拡大です。
この急激な拡大が、ある意味、現場に大きな混乱を起こしています。
いや、正確には、世の中の認識に大きなブレが生じてきたと言う方が正確です。


大きく、貧困対策系のこども食堂と、学習支援が結びついたケア系こども食堂と、
孤食や、居場所や、コミュニティ形成を目指したコミュニティ形成系の子ども食堂の
二つの潮流が分かれてきた事です。
どちらが正統と言うわけではありません。
それぞれが目指しているところが異なるのですが、
ただ、これを十把ひとからげで世間がとらえていることなんです。


特に、貧困対策系の場合、そこに出入りするという事が

貧困家庭の子と言う看板をしょっていることになりがちですし、
コミュニティ形成系にあっても、貧困家庭の子という見方をされがちなんですね。
まあ、よくも悪くも、子どもの貧困対策法が、時に邪魔をしてしまっているのです。

 

子ども食堂の一つの流れとして、学習支援の活動があります。
これは、子どもが勉強をする場は、学校、家庭、塾、と言った場が考えられますが、
必ずしも、この三つの場ですべてが収まるわけではありません。
そこで、第四の場として、学習支援の、現代の寺子屋が展開されています。
これは、現役の先生とか、教職経験者、大学生など、子どもの学習の手助けをしようとするボランティアな活動です。
ここに、空腹を満たし、共に食事をする中からコミュニケーションを図ろうとする、
ケア付きこども食堂が生まれてきました。
現状からみると、正確には、食事つきの学習支援活動、と言ったところでしょうか。

 

ま、ともかく、様々な目的、方法で子供たちの食の面でのケアをしようと言う活動が広がってきているという事です。

 

無料、または100円、200円で食事のチャンスがあって、心温かい人たちと、同年だ老いの子供たちと触れ合い、

一時の安らぎや、孤食からの解放など、子どもの心を優しく育てることができる、

正にありがとうを実感できる場づくりでもあるのです。

この子ども食堂の発展こそ、ある種の世の中の動きとしては、大きな可能性を感じるものです。


半端な知識で色眼鏡で見ることなく、善意の活動を率直な視点で見ていただきたいことと、
ま、できれば少しは手助けしてみようか、という思いが大事なのではないでしょうか。

| 水嶋かずあき | グルメ | 10:02 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
弦斎そば

私は、SCN(湘南ケーグルネットワーク)の番組を作るボランティアの集団、

SCNクラブに所属しています。
主には、市民クラブTVと言う番組枠の30分の作品を制作しています。
このクラブは、およそ10人前後の会員が、その時々に、こんなテーマで作品を作ってみたい、
と提案をし、おおむね、何とかなりそうだ、と判断すると、どうぞ、ということになるんです。


まあ、原則的に、手を挙げれば何とか製作の権利を得られる、という事なんですね。
基本はチームを作って製作しますが、一人で企画し、撮影し、編集して納品、と言う猛者も数名います。
ま、それぞれ個性的な作り方なんですが、
私の場合、企画、撮影はともかく、編集ができない。
あの複雑な仕事を、きっとこなせないと思うので、ここは局のスタッフにおんぶにだっこ。
そのかわり、シナリオだけはなるべく綿密に構成します。

で、年に数本手掛けるのですが、いまだに、どこか物足りない作品になってしまうんですね。
もうこうなると、基本的な能力の問題なんでしょうね。
じじいに、せめて百メートル13秒ぐらいで走ってみろ、と言われているようなもので、
できないものはできない。

 

不思議なもので、でもなんか思いつくと作品にしてみたくなるんですね。
と言うわけで、わがままなボランティアなんですが、
またまた、その虫が動き始めています。

と、その前に、クラブ員唯一の女子大生が、結構意欲的で、
こんな作品を作ってみたいと手を上げたわけです。
例によって、どうぞどうぞ、とオヤジ連中が了承。
さてとは言え、まだまだ、経験不足。
どうぞと言ったものの、不安もあって、結局私が後見人のごとく、サポートすることになりました。

 

で、テーマが蕎麦。
そこで、その女子大生がいろいろネタ仕込をして、シナリオ作成。
まあまあのストーリーが出来上がったんですが、一応検討をし、

なんだかんだと、蕎麦は蕎麦でも
その出所を村井弦斎さんの食道楽を中心に、構成をすることになったんです。
で、取材をしながら、改めてそうだったのか、と言ったところを紹介します。

 

まず、村井弦斎さんの食道楽の中で、冬の巻の128頁に新そば、と言う表題で、
蕎麦に関する記述が出てきます。

 

今からかれこれ20年近く前のことです。
当時、村井弦斉の会が結成され、食道楽の記述をベースに、再現料理に挑戦をしていたのです。
南京豆の煮豆から始まって、弦斉カレーなど手を広げていた時に、
この新そばという記述に目が行き、
弦斎そばの再現をしようという事になりました。
その担当として、そば処名古屋のオーナー大竹さんに白羽の矢が当たり、
協力を依頼したところ、二つ返事で引く受けてくれたのです。
で、そばに関しては皆素人ですから、この仕事は大竹さん一人が背負うことになったのです。
大竹さん、それなりに本を読み返しては、食道楽の記述に沿ったそばの試作を繰り返したのだそうです。
で、試行錯誤の末にこんなところにたどり着きました。


先ず、そば粉です。
これは北海道のある地方のしかもある人が栽培しているそばの独占的な契約をし、
蕎麦の実を確保しています。
この蕎麦の実は、通常は茶色いのですが、成熟する前の緑色の実を使用しています。
これはその方が香り高いのだそうです。
青い実と言うのは、えんどう豆で言うと、グリンピースみたいなもので、
若いうちに収穫をします。
これは農家にとってみれば、収穫量が100%になる前に刈り取るわけですから、
通常の収穫量から見れば、いいとこ、6割7割にしかならないそうです。
つまり、普通より高い原料を買っているという事です。
で、この実を製粉会社に特に依頼し、石臼で、挽いてもらっているのだそうですが、
これまた、回転速度が速いと熱を持ってしまって、風味を損なう。
ですから、ゆっくりゆっくり引いてもらうのだそうです。
当然作業性は落ちますから、これまた普通の製粉の代金より、割高になってしまうのだそうです。
つまり材料費的には發なることは仕方ないんですね。
なぜなら、食道楽には、そのあたりが微にいり細にいり記述されているんですから。
再現となったら、ここは前提になります。


そして、食道楽には、そばつゆについても細かいレシピがついています。
それによると、どう考えても塩辛すぎる汁になる、と言うんですね。
そこで、大竹さんあれこれ悩んで多くの醤油を試しまくったそうです。
結論を言えば、いい醤油はこのからさをあまり感じないんだそうです。
そう、いい醤油ですから、これまたいささか高い。
そうなると、汁のもととなる旨味は鰹節ですから、
これは、焼津の製造元に直談判をして、最高級品の鰹節を手に入れ、
めんつゆを作っているのだそうです。
蕎麦の実からその挽き方、さらにはその汁まで、
江戸から明治に引き継いできた日本の食文化の神髄を忠実に再現したのです。

 

で、この名古屋さんでは、毎日、手打ちでそばを仕込んでいるのですが、
この弦斎そばに限っては一日20食限定です。
もっと作ればいいでしょ、と私が言ったら、
いや、材料の関係で、これ以上つくれない、という返事。
その日によっては、昼のうちに売り切れてしまい、
のんびり出かけてゆくと、品切れ、という事があります。
先日も、番組を制作する取材も兼ねて、おそばを食べてみることになったのですが、
あいにく、弦斎そばの最後の一つが、ギリギリで間に合ったくらいです。

 

なんだかんだとこの作品、名古屋さんの提灯持ちみたいな内容になってしまいましたが、
まあ、あれだけ、作ることに妥協をせず、おいしさを追及しているんですから、
その努力に少しはエールを送れれば、と思っています。

 

10月1日から月末まで毎日、午前は8時半から、夕方は5時半から、繰り返しSCNで放映されますので、
市民TVを是非ともご覧ください。

 

| 水嶋かずあき | グルメ | 18:08 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
カツカレー

133-129=4と言う引き算に自民党がこだわっているようです。
安倍陣営で、最後の活入れと勝つことを意識したのか、最後のシメの集会で
カツカレーが出されたのだそうです。
で、これを食べた人数が133人。
食べた以上、うちの仲間だ、という前提です。
にもかかわらず、投票結果は129。
ん?となると、4人分少ないじゃないか、と。
ま、陣営側としては、133票はいけたと思ったんでしょうね。
そこで、裏切者、として、4人の犯人探しが始まったようです。

ま、勝利した陣営なんですから、そんな姑息なことは本気ではないとは思いますが、
それにしても、なんか大人げないやり取りですね。


政党というのは、それぞれ異なる個性の集合体ですから、
一般的な傾向はあるにせよ、いろんな考えがあるのが本来。
ですから、ノーサイド的な状況は望めないにしても、
国民の多くの支持を得て議会の壇上に登壇しているんですから、
相応の見識と良識の持ち主の集団であるはずでしょ。
カツカレーの4個分ぐらい、流せないんですかね。
言い換えれば、そのぐらいの誤差を読んでいなかったという事でしょ。


それが4個で済みました、と言うのと、
4人の裏切者が出た、と言うのと、どっちが大人の集団でしょうか。

 

あの大坂なおみちゃんが、大フィーバーですが、
全米オープンに優勝した直後に受けた取材で、
好きなものに、かつ丼、とんかつ、カツカレー、それに抹茶アイスを挙げていましたが、
このシーンを見ていて、きっと、これは、カツカレーのブームが来そうだな、と思ったんです。
で、いきなりの自民党のカツカレーでしょ。


私もそうでしたが、カツカレーと聞いた時、そそられるように、
私も食べたい、と思ったものです。

確かに好きな食べ物の一つですね。
もちろん、自分で作れなくはないのですが、
豚肉に衣をつけてあげて、なおかつ、炊き立ての飯に、カレーのルーが必要でしょ。
ちょっと面倒ですよね。
何てことない献立ですが、冷やし中華の次に作るのが面倒な食べ物です。
ですから、それほどの頻度で食べるわけではないのですが、
カツカレーと言うと、どこか出かけた先で食べることが多いですね。

 

ちなみに、辛口と甘口の評価を一つづつ。
いやカレーの辛口甘口という事ではなく、食べた味とかお店の評価、といいう事です。
先ず辛口から。
これは市民病院のレストランで食べたカツカレーです。
市民病院は、そのレストラン運営を公募していたので、どんな店舗が入ったのか、気になっていました。
そこで、友人の入院見舞いのついでに昼時だったもので、レストランに行ったのです。
で、カツカレーに決定。
まあ、そこそこの値段で、特に高いとは思いませんでした。
まあ、こういうのは仕方ないのでしょうが、食券を買ったら先ずはセルフサービス。
水は自分で取りに行きます。
そして、待つこと10分ほど。自分のカツカレーができたので、カウンターまで取りに行きます。
トレーの上に、カツカレーと、ちょっとしたサラダ。
ちょっとしたという意味は、ちょっとしかない、という意味です。
私の悪い癖で、トレーの上の原価を瞬間的に計算してしまうんです。
サラダは、キャベツの千切り中心で、しかもちょっと。
ドレッシングを入れても、およそ、5円程度かな、と。
カレーは、ルーが60円、ライスが45円。
で、肝心のカツですが、明らかに冷凍もの。
肉のボリュームから言って、おそらく一枚80円ぐらい。
合計、190円ぐらいでしょうか。
正確な金額は覚えていないのですが、750円は払ったような気がします。
粗利560円、これはもうけすぎだ、と。
まあ正直、うまくもなんともなかったので、よけい不満が残りました。
何が根拠で、あんなレストラン運営会社を選択したんでしょうね。
その理由がわからないです。
ちょっと辛口すぎましたか。
市民の病院なんですから、改善をしてもらいたい、という気持ちの表れです。

 

さて、甘口の方。
これは、もともとここのルーの味が気に入っているんで、
評価が高くなると思うのですが、ココイチのカツカレーです。
私としては、カレーうどんを一番に推薦したいところですが、
テーマはカツカレーなので、カツカレーの評価を。


実を言えば、市民病院のカツカレーを食べてすぐだったので、
あえて比較評価するためにカツカレーを注文しました。
うたいは手仕込み。
手仕込み、という言葉は、私は調理関係者ですが、普通は使いません。
揚げ足とるなら、じゃあ、他のは足仕込みかい?となるでしょ。
まあ、きっと冷凍品を揚げてるわけではないです、という意味なんでしょうね。
で、先ずはカレーのルーは定評があるので、省略。
問題はとんかつです。
肉の量目は100グラムぐらい。
まあ、これがなかなか、さすが手仕込み、と言う味なんですね。
結果としては、ルーに絡めて食べてしまうのですが、
衣のサクサク感は重要でしょ。
まさにこれぞカツカレーですね。
なおみちゃんに教えてあげたい。
そこで、値段なんですが、717円。
水は持ってきてくれてですよ。
安くてうまい。
まあ全国にチェーンをのばすだけのことはある、と。

 

辛口の評価のお店はごめんなさい。
でも、正直な感想なんです。
少なくとも、なおみちゃんを連れてゆくとしたら、
前者にはいかないですね。

| 水嶋かずあき | グルメ | 10:20 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
旨いというメカニズム

旨いを感じるのは、味覚です。
でもその味覚については、まだまだ未知な部分が多く、
専門家や研究者の間で、議論がなされ、決着がついていないことが多くあります。

つまり、なぜ、うまいと感じるのか、という、舌が持つ機能の分析が、未知のところがあるのです。
とは言え、原則的なアウトラインは分かってきました。


例えば塩や砂糖の結晶などの化学物質は、
私たちの口内にある感覚細胞に触れる事によって、一連の反応を引き起こす。
口内の細胞は、甘味や塩味を帯びた何かに対する知覚を他の神経細胞へと伝え、
その神経細胞が徐々にこの情報を脳へと伝達するのですね。
その主な機能を持つのが、味蕾(みらい)です。
この味蕾は、舌の表面や軟口蓋にある食味を感じる細胞で、
人間の舌には約10,000個存在しているそうです。

もっとも、この数は年とともに減ってゆき、高齢になると、

ある種の味覚音痴になるのは、味覚を感知する器官の数が減少するからなんですね。

ですから、味を覚えた子供の方が、味覚的には優れているのです。

 

で、おそらく、このブログを読んでいる方も、ええ、そうだったの、
と言うと思うんですが、
舌の表面に味を感知する細胞があって、
それは場所によって感じるものが異なり、こんな風に分布しています、と言って、
舌の図と、その主に感じる味覚の種類が書いてあった舌の味覚地図のようなものを
見たことがあると思います。
と言うより、その味覚地図を勉強させられたでしょ。
舌の絵が描いてあり、色分けや斜線、丸囲いなどでエリア分けがされていて、
それによると、先端部分は甘味、前の方両サイドが塩味、奥の方両サイドが酸味、
付け根に近い部分が苦味と分かれていて、
それぞれの味を感じる、または感じやすい、というものでしたね。

それが、現在、この図は100%否定されています。
実際、そんな分布で味覚が働いている、という事はないという研究が、
その後に確認され、今は、微妙にそういう部分はあるかもしれないけれど、
甘いも、酸っぱいもした全体で感じる、と言うことが定説になっています。
このことは、実は、ごく最近まで私も知りませんでした。
と言うより、むしろ得意げに、舌をペロッと出して、
指で位置を指し示しながら、この辺が甘みを感じ、この辺が塩味を感じるんだ、
とか説明していたくらいです。
全くいい面の皮です。

 

この味覚地図の大本は、1942年に、当時ハーバード大学やクラーク大学で教鞭を執っていた
ボーリング博士によって提言されたものだったのです。
この味覚の分類は、甘い、塩辛い、酸っぱい、苦いの4分類です。
西欧の味覚の科学の分野では、うまい、と言う味覚は長い間含まれませんでした。
ですから、この時代では、4種類ですね。
で、味覚として、旨味を感じる部分がある、と言う旨いと言う味覚を提唱したのは、
日本人の池田菊苗博士です。
博士は、L-グルタミン酸ナトリウムというものを発見し、
これによって、味覚は旨味を感じるというメカニズムが解明されたのです。
これで味覚の分類は、甘味、塩味、酸味、苦味に旨味の5つになりました。

まあ、これらが渾然一体となって、味を感じるわけですが、

 

では、なぜ味を感じるのか、という事なんですが、
これは私の私見です。
そもそも動物の一種として、木の実を食べ、草の葉を食べ、昆虫を食べ、
獣や鳥や魚を食べていた、私達の先祖が原始生活を送っていたころ、
口は、その食材が食べていいものかどうかをチェックする機能を持っていました。

話は変わりますが、今日昼ごろ、まちかど広場で見た光景です。
小さな子が、持っていた菓子の袋から、広場に屯っていたハトに、
その菓子を投げ与えていたのです。
いささか大き目だったので、ハトは一口で食べられず、
咥えたまま、地面に叩きつけて、割ろうとしていました。
うまく行けば、砕かれて口に入るものを飲み込むんです。
このとき、あまりに小さくなったかけらを、別のハトがつついて行くんですね。
でも、小石のような餌でないものを口にすると、当然ですが吐きだします。
つまり、くちばしの中の舌が、食べていいものと食べてはいけないものの判断をするんですね。
きっと、唐辛子のかけらなんかは、これはやめておこう、となると思うんです。
子どもがビールを飲めないのは、あの苦味が体によくない、
と、本能的な判断をするんですね。

原則、苦みがあるものは、要注意のものなんです。
逆に、甘いものとか、脂肪などは、カロリーも高く、体のエネルギー源になりますので、
積極的に取ろうとするわけです。
油気のあるものは、旨いと感じるでしょ。
つまり、体にとっていいものは、旨いと感じる機能を持っているのが、舌なんです。
旨い、は人間の食文化でもなんでもなく、本能的感覚なんです。

 

その選択機能が舌なんで、うまいものをうまいと思い食べるのは、極めて本能的な事なんですね。

で、この5味に、最近、6味目を足そうという研究が進んでいます。
それは、脂旨味です。
まぐろで言えば、中トロ、大トロ、
牛肉で言えば、差しの入ったA5ランクの牛肉とか、
とかく、脂旨味は、現実的に、うまいと評価されています。
ま、ダイエット中の方はともかく、今でこそヘルシーとか言われて見直されていますが、鶏肉だって、
油気の少ない胸肉は、モモより安かったですもんね。
つまり、うまさでは、モモだったわけです。
さんまだって、9月に入ってからのものは、脂がのって旨くなるでしょ。

で、どうして脂旨味はうまいと感じるのか、と言う味覚的なメカニズムが、まだ研究途上のようなんですが、
理屈はどうであれ、脂肪分は体にとって望ましいものなんですから、

舌は、積極的にOKを出すわけです。

舌がどう感じるかが旨味なんですから、

その大元が良し、と言うものはうまいということでしょ。

つまり、
基本は、脂肪のようなカロリーが高いものを摂取しようとするのは、

動物として、そういうDNAを持っているからです。

 

甘みを抑えたりとか、脂を嫌ったりとか、

なんて食べ物の本質をないがしろにしているのか、

と私は思います。

DNAがOKと言ってるんですから。

いくらダイエットしているとは言えですよ。

これって食べ物への冒涜に近いような気がするんですが。

| 水嶋かずあき | グルメ | 13:54 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
なぜ旨いと感じるのか

「旨い」を感じるのは、味覚です。
でもその味覚については、まだまだ未知な部分が多く、
専門家や研究者の間で、議論がなされ、決着がついていないことが多くあります。

つまり、なぜ、うまいと感じるのか、という、舌が持つ機能の分析が、未知ののところがあるのです。


とは言え、原則的なアウトラインは分かってきました。
例えば塩や砂糖の結晶などの化学物質は、
私たちの口内にある感覚細胞に触れる事によって、一連の反応を引き起こす。
口内の細胞は、甘味や塩味を帯びた何かに対する知覚を他の神経細胞へと伝え、
その神経細胞が徐々にこの情報を脳へと伝達するのですね。
その主な機能を持つのが、味蕾(みらい)です。
この味蕾は、舌の表面や軟口蓋にある食味を感じる細胞で、
人間の舌には約10,000個存在しているそうです。

 

で、おそらく、このブログを読んでいる方も、ええ、そうだったの、
と言うと思うんですが、
私達は、かつて、舌の表面に味を感知する細胞があって、
それは場所によって感じるものが異なり、こんな風に分布しています、と言って、
舌の図と、その主に感じる味覚の種類が書いてあった舌の味覚地図のようなものを
見たことがあるでしょ。
と言うより、その味覚地図を勉強させられたでしょ。
舌の絵が描いてあり、色分けや斜線、丸囲いなどでエリア分けがされていて、
それによると、先端部分は甘味、前の方両サイドが塩味、奥の方両サイドが酸味、
付け根に近い部分が苦味と分かれていて、
それぞれの味を感じる、または感じやすい、というものでしたね。

現在、この図は100%否定されています。

ね、え、そうだったの!でしょ。


実際、そんな分布で味覚が働いている、という事はない、という事が、
その後の研究で確認され、微妙にそういう部分はあるかもしれないけれど、
甘いも、酸っぱいもした全体で感じるんだそうです。
実は、ごく最近まで私も知りませんでした。
と言うより、むしろ得意げに、下をペロッと出して、
指で位置を指し示しながら、この辺が甘みを感じ、この辺が塩味を感じるんだ、
とか説明していたくらいです。
でもそれはなかったんですね。


この味覚地図の大本は、1942年に、当時ハーバード大学やクラーク大学で教鞭を執っていた
ボーリング博士によって提言されたものだったもので、
この味覚の分類は、甘い、塩辛い、酸っぱい、苦いの4分類です。
味覚の科学の分野では、うまい、と言う味覚は長い間含まれませんでした。
特に欧米では、味覚を構成するのは、この4種類と言うことになっていました。
で、味覚として、旨味を感じる部分がある、と言う旨いと言う味覚を提唱したのは、
日本人の池田菊苗博士です。
博士は、L-グルタミン酸ナトリウムというものを発見し、
これによって、味覚には旨味を感じるというメカニズムがあることが解明されたのです。
これで味覚の分類は、甘味、塩味、酸味、苦味に旨味の5つになりました。

まあ、これらが渾然一体となって、味を感じるわけですが、
ではなぜ味を感じるのか、という事なんですが、
これは私の私見です。


そもそも動物の一種として、木の実を食べ、草の葉を食べ、昆虫を食べ、
獣や鳥や魚を食べていた、私達の先祖が原始生活を送っていたころ、
口は、その食材が食べていいものかどうかをチェックする機能を持っていました。

 

話は変わりますが、今日昼ごろ、まちかど広場で見た光景です。
小さな子が、持っていた菓子の袋から、広場に屯っていたハトに、
その菓子を投げ与えていたのです。
いささか大き目だったので、ハトは一口で食べられず、
加えたまま、地面に叩きつけて、割ろうとしていました。
旨く行けば、砕かれて口に入るものを飲み込むんです。
このとき、あまりに小さくなったかけらを、別のハトがつついて行くんですね。
でも、小石のような餌でないものを口にすると、当然ですが吐きだします。
つまり、くちばしの中の舌が、食べていいものと食べてはいけないものの判断をするんですね。
きっと、唐辛子のかけらなんかは、これはやめておこう、となると思うんです。
子どもがビールを飲めないのは、あの苦味が体によくない、
と、本能的な判断をするんですね。
原則、苦みがあるものは、要注意のものなんです。
逆に、甘いなどのものは、カロリーも高く、体のエネルギー源になりますので、
積極的に取ろうとするわけです。でしょ。
カロリーの多い油気の強いものも、旨いと感じるでしょ。
つまり、体にとっていいものは、旨いと感じる機能を持っているのが、舌なんです。
旨い、は人間の食文化でもなんでもなく、本能的感覚なんです。
その選択機能が舌なんで、うまいものをうまいと思い食べるのは、極めて本能的な事なんですね。

 

で、この5味に、最近、6味目を足そうという研究が進んでいます。
それは、脂旨味です。
まぐろで言えば、中トロ、大トロ、
牛肉で言えば、差しの入ったA5ランクの牛肉とか、
とかく、脂旨味は、現実的に、うまいと評価されています。
さんまだって、脂がのってきた、と旨さの評価をするでしょ。

鰻も、200gを超えたあたりから、脂肪含有率が高くなります。

で、このサイズをうまいと言っているんですね。
どうして脂旨味はうまいと感じるのか、と言う味覚的なメカニズムが、

まだ研究途上のようなんですが、
脂旨味は、うまいと感じる舌のメカニズムがあるはずだ、と思うんですね。
基本は、脂肪のようなカロリーが高いものを摂取しようとするのは、

動物として有用な食べ物であるというDNAを持っているからです。

 

ま、それにしても、甘いものを避け、油気を嫌うなんて、

人間のおごりじゃないか、と思いますね。

 

| 水嶋かずあき | グルメ | 09:45 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
二の丑

今日は二の丑です。
二番煎じの二の丑まで鰻を売ろうという魂胆は、

正直、あまり好ましい傾向とは思いませんが、
暦をたどると、どうしても、二の丑と言う日が登場するんですね。
逆に、二の丑がない年もあります。

どうしてそういうことになるのか、と言うと、
そもそもが、土用という期間の概念が影響します。

 

土用と言うのは、四季のはじまる立春、立夏、立秋、立冬の直前18日間のことをそう呼んでいます。
季節が終わり次の季節に移る期間で、ここでは物事が動く、という事で、
春から夏へ夏から秋へなど、安定する季節の直前に、
変動する気候に注意を払い、健康を維持しようとしたのです。


特に、夏と冬はエアコンもなかったころには、正直、過ごしやすい季節ではなかったので、
体調を壊し気味だったのです。
そこで、暑い夏をいかに乗り切るか、また寒い冬をいかに乗り切るか、という生活の知恵から、
さまざまなことが行われ、時代の流れとともに固定化し、これが今日に伝わって来たのが、
土用丑の日、というものです。


冬にも土用があるわけですが、この冬の土用では、唇に紅をぬる、という事が行われたようです。
いや、その日はオカマになっちゃうという事ではありません。
風邪をひかないようにするため、唇に紅を引いたんですね。
正直、なぜそうしたのか、誰がしたのか、いつまでそんな風習が残っていたのか、
何てことは私は知りません。
その昔、まだ医療が発達していないころは、なんの病気か分からないままに、
突然、病床に伏し、そのまま命が無くなることも多かったはずです。
特に、風邪に対する恐怖は大きかったと思います。
風邪は万病のもと、なんて言われたくらいですから。
そこで、何が根拠か、風邪を避けるための、ある種のまじないだと思うんですが、
唇に紅を引いたのだそうです。


で、この夏番が夏の土用丑の日です。
何故か夏に限って、丑の日という干支がらみの指定があるのですが、
これまた定説と言うのはありません。
私の想像ですが、鰻のうとうしのうをからませたのではないかと思います。
とするなら、ウサギのうでもよかったですよね。
ま、詳細は不明。


で、土用と言うのは、暦の上で、18日間あるのですから、
暦の流れとはリンクせずに、干支は巡ります。
例えば、太陽暦の現在で当てはめても、365日を干支が廻れば、
前年の元旦が、子(ね)で始まれば、翌年の元旦は、5日ずれますから、
巳(み)から始まります。
しかし、暦の立秋は、ほぼ確定していますから、その18日前の干支の廻りは、
ばらつくわけです。
そこで、土用に入った時の干支で、早めに丑が来ていると、二の丑が登場します。
つまり、もし土用のど真ん中に丑があれば、その前9日間、そのあと9日間に、
十二支の丑は、12日分のインタバルがあるので、外れてしまうでしょ。
したがって、3年に2度、ほぼ6割ぐらいの確率で二の丑が登場します。

もともと、夏の土用に気を付けたことは、暑さを乗り切るスタミナづくりでした。
まあ、今では死語に近いですが、夏痩せ、なんて言葉があったくらいで、
夏の暑さに体力を消耗したのです。


ですから、万葉集にも、
石麿に我物申す夏痩せに良しと言うものぞむなぎとり召せ
という歌が掲載されています。
ま、解釈するまでもなく、痩せていた石麿に、
鰻でも食べて元気になりなさい、という歌です。
このころは、むなぎと言われていたようですが、鰻のことです。

ま、そのくらい鰻の栄養価は認知されていたようです。


したがって、このころうなぎを食べるというのは、
薬食い、といって、グルメ的感覚ではなく、健康のために食べる、という、
一種のサプリ的感覚だったようです。

でも、おいしいものはおいしいですから、栄養に不安のない現代でも、
まあ、せめて丑の日ぐらい鰻を食うか、という事になります。


でもまあ、鰻屋さんで食べると、うな重の上なら4500円ぐらい。
並みで、3000円は超えるでしょ。
たかだか魚一匹の割には高すぎるでしょ。

そこで、ここは思い切って中国産に手を出してみましょう。
まあ、とやかく言われていますが、これまた調理の仕方があります。


まずは、多少面倒ですが、甘だれを作ります。
醤油4 味醂3 砂糖2 酒1 でいくらか煮詰めます。
私はこれに多少の化学調味料を加えます。
そして、鰻にまとわりついているたれを洗い流します。
次に、これをフライパンに1センチぐらいの量の湯を沸かし、
皮面を下に1分茹でます。
水気を切り、グリル皿に並べ、皮面を下にして、3分ほど火を通します。
一度出して、表面にたれをまんべんなく塗ります。
刷毛でやると無駄がありません。
これを、2〜3回繰り返して出来上がり。
間違っても強火にして焦がしてはいけません。
鰻の表面が色がつく程度です。

まあ、こうして家で作れば、

4000円のうな重が、千円ちょっとでできるはずです。


二の丑は、我が家で楽しむ丑の日なり、という事です。

| 水嶋かずあき | グルメ | 11:10 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
土用丑の日

ニホンウナギは、絶滅危惧種毅造睚類されています。

この分類によると、どの程度危惧されているか、
という事がピンと来ないでしょ。


だって、世間では土用丑の日にはうなぎを食べよう、と、
大体の食品スーパーでは凄まじい量のポスターが貼られていて、
いったい、あのうなぎの絶滅危惧度は何なんだ、と思いませんか。

 

そこで、先ず絶滅危惧に関する基本的な知識。
これは実態調査で、分った範囲で、次のように危険度をランキングしています。

まず、最上級の「絶滅」。
これは、実際この地球上では一切見かけなくなってしまった種のことです。
まれに、はく製などの標本が現存しますが、
基本的に生きているものはいなくなってしまった、という種です。

オガサワラオオコウモリとか、ニホンオオカミとかがいます。
次が「野生絶滅」。
これは、動物園や研究機関では何とか生体が保存されているものの、
野生種としては絶滅してしまった種、という意味です。
キタシロサイの精子を保存して、他の種に交配させたりして、
取り敢えず「絶滅」を回避できた、というニュースが流れましたが、
要は「野生絶滅」である事には変わりありません。
次は「絶滅寸前」の種で、
野生で生体は認められるものの、
「現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用するならば、
その存続は困難なもの」とされている種で、
絶滅危惧毅舛叛簗粘轅毅造瞭鹵奮に分類されています。
さらにこの下のランクには、「危急」と言われる状況が分類されていて、
さらにもっと下には低リスク段階として、
「保全対策依存」「準絶滅危惧」「低危険種」
などがあります。

 

で、ニホンウナギは、この上から4番目にあたり、
概念としては、
現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続き作用するならば、
その存続は困難なもの、という解釈のランクです。

つまり、このままじゃまずいぞ、と言われているんですが、
国としては、これといった対策は講じていません。
相変わらず、春になって、海から遡上していくるシラスウナギを
禁漁にしよう、なんて動きはありません。
まあ、多少の制限はあるものの、
基本的には獲り放題です。
とは言え、天然資源が枯渇しつつあるわけで、
(だからこそ絶滅危惧種毅造覆鵑任垢)
これは絶滅危惧の認定の条件である、
「現在の状態をもたらした圧迫要因」が続けば、絶滅の恐れあり、
としているにもかかわらず、
何一つ圧迫要因を制限しようとしていません。
唯一、圧迫要因の一つか、と思われるものが、
価格の高騰です。


何しろ、あのか細い、シラスウナギ一匹が600円なんですから。
これに餌をやり、多少の歩留まりも考えて、原価が算出され、
人件費やら、施設の償却やら、多少の企業の利益だとかを総合的に算出すれば、
常識的に、一匹600円を割ることはないでしょ。

うなぎは、シラスウナギを確保してから、一年半ほどかけ、
大きくさせ、一匹250グラムぐらいをめどに出荷します。
目方で考えれば、それなりの算は立つのでしょうが、
一匹と言うシビアーな視点で見れば、
元が600円ですから、鰻屋のお重に収まった時は、3000円の4000円のと、
くそ高い金額になるのです。
まあ、あまりの高嶺の花に、今年の丑は無理に食べなくてもいいや、
と言う人も多くなるわけで、
これはこれで、絶滅から救う一つの要因でもあると思うのですが、
じゃあ、河口でしらすの捕獲を止めるか、と言えば、
止めることはないはずです。
何とならば、それなりの変動はしつつも、そこそこ実入りのいい話で、

しかも禁じられていないからです。

 

完全養殖が成功したと言われて久しい年月が経ちましたが、
今でに市場には出てこない。
きっと一匹育てるのに、
白衣を来た研究者数名で数匹という実績じゃないか、と想像します。
少なくも完全養殖は無理。
そこで、考えられる対応方法は、
矢張り極端な禁漁でしょうね。
しらすの捕獲制限です。


それと、併せて、天然ウナギの禁漁です。
河口で難を逃れて、無事に川を遡上し、なんだかんだと生き延びて成長し、
月日が満ちると、マリワナ海溝に向かって産卵の旅に出ます。
この親うなぎの絶対数が激減したから、子が生まれてこないのでしょ。
ですから、海に向かわせる親を保護することが、絶滅から、鰻をすくうことなんです。

 

今更、食べるな、というのは酷な話でしょ。
でも、天然ウナギを捕獲しない、というキメは、それなりにできることではないですか。
よく、誇らしげに、ウナギ専門店が天然ウナギ、とか看板を立てていますが、
なんとなく、受け入れ難いですね。

絶滅危惧種のランクアップを手助けしているのか、と。


ま、今度の土用丑の日は、
鰻を食べるなとは言いませんが、
天然ものを忌避するぐらいの事はすべきでしょ。

何はともあれ、国が、この問題について、本気になって取り組んでもらいたいものです。

| 水嶋かずあき | グルメ | 11:36 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
サンドイッチ

世界中を回って仕事をしているある人が、
自身の体験として、世界のうまいものベスト10と題して、

書いたレポートを読んだことがありました。
いささか個人的な内容でそのジャッジも主観的ではありましたし、
私自身が食べたこともないものも含まれていたのですが、
でも、なんとなく納得してしまったんですね。


その一つ一つは、初めて聞く名称の食べ物も多く、細目については覚えていないのですが、
それぞれの国の食文化が蓄積して作り上げた名品と言っていいものだと思いました。

で、このベスト10で共通していることがありました。
もちろん、イセエビの鬼ガラ焼とか、アワビの水貝とか、A5ランクの和牛のステーキとか、
超高級料理は一切ありません。
ごく普通にその国の庶民が食べているもので、
時に屋台で作られていたり、食堂と言っても、格安のメニューを提供している大衆店だったり、
まあ、ありきたりのところで作られ食べられている、いわばB級グルメです。
この世界版のランキングなんですね。
で、共通しているところと言うのは、その大半が、
小麦粉の料理なんです。
ま、例えば、お好み焼きとかたこ焼き、焼きそばとか、餃子とかです。
要は大本は小麦粉で、これを粉にして、麺にしたり、皮にしたり、水で溶いて加熱したりと、
その姿と、併せて食べる他の食材はそれぞれですが、
ともかく、粉食料理なんですね。


粉飾料理でもその極致はパンでしょ。

なんだかんだと、人類にとって、小麦粉と米を栽培できるようになった
農耕の発見は、とてつもない大革命で、1万年前のこの出来事で、
人類は将来の繁栄を約束された、と言ってもいいと思うんです。

安定して確保できる食材であることと

併せて、これらの食材は何よりうまいという事ですね。

 

私は、冷蔵庫に加工食肉、ハムとかベーコンを必ずストックしています。
で、小腹がすいた時には、食パンに、このハムとかベーコンを挟んで、
出来れば、レタスなんかを入れて、
四角いままのサンドイッチを、バクバク食べることがあります。
そして口の中で、小麦粉のパンと、豚肉のベーコンがまじりあったときにかもしだす味わいが、
実にすばらしい、と思うんですね。
小麦粉と豚肉、このコンビネーションは最高のものだ、と。

 

よく言われることですが、サンドイッチは

18世紀のイギリスの貴族、サンドイッチ公爵がもとになっている、
という事ですが、サンドイッチ公爵は、食べたかもしれませんが、
作ったわけでもないし、その発想をした人でもないようです。

 

何故か、1765年にピエール=ジャン・グロスレがしたためた

ロンドン紀行とでもいうべき文章中に
「国務大臣(サンドイッチ公爵のこと)は公衆の賭博台で24時間を過ごし、
終始ゲームに夢中になっていたので、二枚の焼いたパンにはさんだ少しの牛肉を食べる他に
生きてはおられず、ゲームを続けながらこれを食べる。
この新しい食べものは、私のロンドン滞在中に大流行した。
発明した大臣の名前で呼ばれたサンドイッチと言う食べ物である」
と言う文が大きく影響したのだそうで、
周囲の人は、そんなことはない、と否定しているそうです。


ま、真偽のほどはともかく、火のないところに煙は立たないんで、
多かれ少なかれ、賭場でよく食べられていたもののようです。
勝負に熱中していると、腹は空いても、改めてものを食べるのも面倒なので、
手軽に食べられるもので、一時の空腹をしのぐ、といううのはいかにもありうることです。


日本では、賭場を鉄火場、と言ってました。
この博打うちたちが、博打の最中に食べたものが、
鉄火丼です。
寿司飯の上に切ったマグエロを乗せて、そのまま掻き込むという賭場での食べ物は、
サンドイッチに共有しているでしょ。
勝手な想像ですが、彼らが、シャリの上に乗っているまぐろを一枚づつ取り分けて
醤油に付けて食べる、という事はしないだろうと。
したがって、この鉄火丼は、醤油に切り身を漬けた「づけ丼」に違いない、と思っています。

 

さて、サンドイッチですが、まちがいないことは、
その起こりは博打を楽しむ連中が食べ始めたようです。
具材を二枚のパンにはさんで、カード片手に、サンドイッチを食べたんですね。
かなりの初期から、これはサンドイッチと言われていたようでした。

いまでは、ごく、一般的なジャンルになっています。
それどころか、単に二枚のパンで挟んだだけでなく、
オープンサンド、また過熱したホットサンドなど、
そのバリエーションも広くなっています。
また具材のバリエーション豊かで、まさに何でもありの状態でしょ。


でも、やはり王道はハムサンドですね。

薄切りのハムを何枚も重ねて、パンとトハムの間には、これまたたっぷりのレタスがはさんである。
これを冷えた牛乳とともに食べるランチは、実に贅沢なランチだ、と私は思っています。
そうそう、この場合、特に耳を落とす必要はありません。
耳は耳の味わいを楽しむのが、通です。

| 水嶋かずあき | グルメ | 10:50 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
食中毒注意報

6月も半ば、季節としては夏なんですが、
いささか肌寒い日が続いています。
うっかりTシャツなんかで表にでようものなら、
あわてて戻って、一枚余分に着るような気温の時もあったりして、
気候が、一向に定まらないようですね。

 

そこでついつい、体感的にさほど暑くないから、といって、
食材の保管も、気が緩みがちになりますが、
実は結構危ないのが、この時期なんです。

 

日本における食中毒は、実は結構しっかり管理されていて、
年間の食中毒による死亡者数は多くて数名。
2009年と2010年委は二年間続けて死者数ゼロを達成しています。
ちなみに、終戦直後の昭和20年には、1800人を超える食中毒の死者を出しましたが、
世の中が落ち着くに従い、年々減少し、現在に至っています。
まあ、日本は、保健衛生の意識が高い国である、と言っていいでしょうね。
外国では、なぜかアメリカの食中毒死者数が多く、
年間5000人と言う数字が推移しています。
日本の交通事故死者数より多いんです。
で、人口で言えば、日本のほぼ半分の、イギリスやフランスでも、
年間500人前後の死者を出しているので、
人口当たりの食中毒死者数については、日本は飛びぬけて低いんですね。
ま、ここは誇るべきところです。


とは言え、死者数の話と、食中毒発生の話はまた別で、
死なないまでも、食中毒はやはりしっかりと対応すべきものです。
特に、6月は要注意月間で、暑い8月より発生件数は多く、暑さのピークを越えた9月にまた増加しますが、
これは、注意の仕方にも影響されていると思うんです。
いくら冷房が効いていようと室温は高く、キッチンに放置しておけば、菌は繁殖します。
こまめに冷蔵するとか、再加熱するとかで、気を緩めないことです。

 

さて、私達飲食業者は、それはそれは食中毒が発生すると、お店の致命傷になりますので、
何かと厳格な対応をしているのですが、
それでも、時に、上手の手から水が漏れるのたとえのように、
食中毒が発生してしまうことがあります。
特に、かつて食中毒としてその原因菌と、その対応方法を学んできたのですが、
これを超える新種の食中毒が発生することが多くなりました。
例えばアニサキスですが、これは寄生虫(線虫)の一種で、
サバ、イワシ、カツオ、サケ、イカ、サンマ、アジなどの魚介類に寄生しています。
これらの魚を生で食べると、その魚肉に寄生していた場合、
体内に取り込まれ、これが胃壁などに取りついて、
それで激痛が走る、というものです。
このアニサキスは、当然ですが、昔から存在していて、
調理人は、これらの青魚の処理をする時、
その身に寄生していないかどうかをよく見て、取り除いたものだったのです。
アニサキス幼虫は、長さ2〜3cm 、幅は0.5〜1mmくらいで、白色の少し太い糸の
ように見えます。
ですからよく見れば、除去することは十分可能なわけです。
ところが最近はこの中毒が増えてきたのですが、
その理由と言うのが、
これまた地球温暖化の流れなんですね。
もともとの宿主は、クジラとかイルカで、
彼らの体内に寄生し、糞便とともに大量にその卵が排出。
それを小魚が食べ、さらに、青魚の類が食べ、拡散してゆきます。
で、このアニサキスは、日本海側と太平洋側では幾分か種類が違うようで、
面倒なのが太平洋側アニサキス。
これが、近年の海流の変化や海水温の変化で、津軽海峡を渡って、
日本海側アニサキスと太平洋側アニサキスの交流が始まったんですね。
まあ、今までにない状況になって、一気に増殖したらしいのです。
でもって、今までになくアニサキスの被害が増えてきました。
まあ、ひどい激痛が伴うそうですが、少なくとも人体の中では成虫にならず、
いずれ死んで、排出されるそうですから、命に別状は無いのですが、
ともかく、とても痛いのだそうです。
事前の防御が必要ですね。


ともかく目に見える相手なんですから、十分に注意すれば防げます。
で、ややこしいのが目に見えないやつら。
ともかく電子顕微鏡でやっと確認できる程度のサイズのやつらが登場してきました。
その代表格が、ノロウィルス。
これが厄介なんです。
乾燥した状態でも、4℃では8週間程度、20℃では4週間以上感染力を失わないとされていて、
人の吐しゃ物などから、空気中に飛び散り、拡散し、
ごく微量でも体内に入ると、急激に繁殖し症状が出ます。
大本は、二枚貝の中で繁殖するんですが、主なものはカキと言われてきました。
しかし、近年、カキの対策が向上したことで、
カキからの感染は激減しました。
何が厄介か、と言うと、この食中毒は、
調理場から感染する、というよりは客席から感染する方が多いのです。
つまり、何らかの形でお客様が感染していて、
その方の経路や接触したもの、トイレなどからひろがってしまうんですね。


でも、一度感染者を出すと、飲食店としては、食中毒を発生させたことになり、
普通の対応をしなくてはいけません。
つまり、店舗全体の消毒や、その間の休業などをするため
原因がどうであれ、食中毒は食中毒なんですね。
ともかく従来の調理場から始まった食中毒事故ではなく、
客席から始まった食中毒、という要素が大きいんですね。

ま、いずれにしても一年状う何かしらの食中道はあるもので、
特に、この梅雨時は余計その確率が増えます。
後ろに続く暑い夏の乗り切るためにも、
ここ一番、食中毒は十分に気を付けてください。

 

| 水嶋かずあき | グルメ | 12:17 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |
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