水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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地震外交

マグニチュード6,4と言う地震が台湾の花蓮県に発生し、
驚くことに大きなビルが傾き、閉じ込められた人たちの救出作業が続いているようです。
私達は、感覚的に木造の建物より、コンクリートの建物の方が、
しっかりしていて、ちょっそやそっとの地震では、滅多に被害は受けないだろう、
と考えがちです。
しかし、見てくれとその内容は必ずしも一致するものではなく、
コンクリート造りだから壊れない、という事はありません。
阪神淡路でも、あの高速道路の橋脚が崩れ、
えんえん、数百メートルにわたって倒れ込んでいる映像が記憶にあると思います。
熊本の地震の映像でも、マンションの一階部分が崩れて、
解体するしかないというようなマンションもありました。

これら倒壊の要因は、大きくは、強度そのものが不十分であった、
という事と、構造上の問題があったということです。

 

台湾の傾いたビルの映像を見ていて、
やはり、と思いましたが、倒壊したビルの
柱のコンクリートがボロボロになっていて、
鉄骨がむき出しになっていました。
で、そのぼろぼろのコンクリートの中から、空き缶などが出てきたそうです。
どのぐらいの量かは分かりませんが、
例えば、一斗缶一個をコンクリート注入時に投げ込めば、
23×23×35センチ立方ですから、およそ18リットル分の
コンクリートが浮かせるわけです。
まあ、要は、手抜きですよね。
こんな状態で工事をされていては、外からは分からないでしょ。
で、中身はその分強度が不足するんです。
たまったもんじゃないですね。
こう言う感覚で建物が建てられると、まさに、
人間が作った構造物で死を招く、と言う地震の被害の典型になってしまいます。
それも、手抜きですからね。


それに関わった人は、今、何を思っているんでしょうか。
現場監督、設計技師、建築会社の役員、社長などなど、
後悔し、謝罪してもしきれないでしょ。

以前、アゲハと言う設計事務所で意図的に構造を基準以下にして
その設計で建築をし、まあ、その分施工費を安くしたとは思うんですが、
結果的に、それらの建物を取り壊しをしたり、
耐震補強工事を追加したりして、大騒ぎになったことがありましたね。
確か、平塚のスターモールのある建物がこれに該当する、という事で、

しばし休業し、補強工事をしていましたよね。
まあ、いいとばっちりですよね。

 

こう言う、誠実さ、順法精神の欠如したところで、時に人の命にかかわることが発生すると、
やはり、誠実さ、順法精神と言うのは、当たり前のことですが、
重要な社会性に基盤になるものだ、という事がよく分かります。

 

さて、この台湾の震災で、とんだところで国際的な問題が発生しているようです。
それは、蔡英文政権が中国ではなく日本の救援チームを受け入れたことに
中国国内で反発が出ているのだそうです。
共産党機関紙、環球時報・電子版で、
「大陸を拒絶しながら日本の援助を受けるのか?」と題する記事を配信したのです。
もともとは、この事態に世界各国から救援の手を差し伸べましょうか、と言う申し出があったそうです。
で、台湾総督府は、救援の人員や物資は足りていると説明し、
中国などの援助を辞退したのです。
にもかかわらず、唯一、日本の支援を受け入れたのは、けしからん、と。


これって妙な話でしょ。
単なる僻みですよね。
助けてやると言ってるのに、いいと断ってきた。
かと思えば、日本の支援は受け入れる、と。
おれのメンツがないじゃないか、と言ったところでしょ。
これは国際間の外交問題の一つです。
微妙な貸し借りで動いている社会ですので、
この際、一つ貸しを作っておこう、と言う魂胆があったのでしょうね。
だって、心から隣人愛に満ちて、純粋にお手伝いしましょうという申し出だったら、
辞退されたことで、怒り出すこともないわけでしょ。


まあ、我々が手伝うまでもなく、お国の中で何とかできるというのは、
それなりの被害程度だったわけで、まあ、結構なことでしたね。
今後、万一地震が発生した時は、何時でも言ってください。
私達は、イの一番に駆けつけ、

あなたの国の国民の貴い生命と財産を守れるような力添えをします、と。
こう言えばいいんでしょ。
それをガキみたいな、何でうちを断っといて、日本ならいいんだ、

とばかり、不満に切り替えるというのは、
心の狭さでしょ。
情けない、まさに大国としての振る舞いとは言えないですね。


台湾は、日本は、高性能な探査機を持っている、というのが日本を受け入れた理由だそうです。
いや、以前から日本と台湾は、大きな地震が発生すると、
台湾から多額な義援金をいただいていますし、
また台湾で地震が発生すると、日本から、義援金を送っています。
つまり、ある意味、地震災害つながりとでもいうのでしょうか、
お互いに助け合ってきた過去があるんですね。
平素からの関係が信頼になっているという事もあるんじゃないでしょうか。


もちろん、日本の地震に関する対応技術も、高く評価されているのだと思います。

日本は世界でも有数の地震国ですが、
これまでの経験をしっかりと身に付けて、
地震対策としての知識と技術は、おそらく世界でも有数だと思うのです。
変な観点ですが、これをもって世界に寄与することができれば、
過去のたくさんの犠牲を無にしないことにつながると思うんです。

 

それが本来の外交でしょ。

| 水嶋かずあき | 環境 | 14:03 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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