水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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憲法議論が薄っぺらな感じがする

昨日は、テレビを見ていて、確かに今日は憲法記念日だから、
と思わせるような企画がいくつかありました。
ここに至っての憲法論議は、改正か否か、という点が中心です。
そして、改正すべき点としては圧倒的に、9条についてです。

 

話は全然レベルが違いますが、
私は、いくつかの組織活動に関わってきましたが、
何故か、初期段階の組織においては定款を策定することとか、
ある程度年月を経た組織では、定款改定とかに携わりました。

これ等の条文の整合性とか、は実に微妙なもので、

相当にエネルギーを使うものです。
で、思うのですが、前文に次ぐ99条プラス補則3条の内容は、
実にきめ細かく、膨大な量ですので、これを変えるとなると
当然かなりの作業量はあるはずですし、
変更なしはなしは、なしで、また変更部分はそれなりに、
かなり踏み込んだ一つ一つの議論が必要になるはずです。
まあ、国民を代表している議員さんたちがこれを行うのでしょうが、
彼らの憲法論を前提に私達は彼らを選出したわけではないので、
任せてもいいのかどうか、という事は躊躇されるところです。
特に、昨今のような政治の迷走ぶりを見ていると、
本当にこの人たちに任せてもいいのか、という、憲法議論以前の問題があります。

 

昨日のNHKの特番でも、
各党の代表足らんとする人が、出席して議論をしていましたが、
正直、最後までも見切ることができない内容でした。
どの党も、本気になって議論しようという姿勢が感じられなかったのですが、
露骨に推察すれば、
憲法記念日だから、憲法に関する番組を作った、だけのこと、と言った感想です。
確かに、安倍総理は、憲法改定をしばしば公言していますが、
現状の政局では、それどころではないわけでしょ。
それだけに、なんとなくテレビの議論がうつろに響いたんですね。


政党と言うのは、政治に対するある一定の考えを持った人達の組織です。
とは言え、その人たちが、憲法に詳しく、精通しているとは思えないんですね。
そして、この改定の結果は、もろに国民の生活に影響を与えるわけで、
そういう意味でも、憲法議論をするのは、政治家だけに絞って行うのではなく、
憲法学者とか、一般国民とかを混ぜた組み合わせを複数回すべきではないか、と思いました。
そういう力を発揮すべきがNHKですものね。


余計なお世話ですが、NHKが一日に掛けられる番組制作費は、
なんと10億円です。
24時間の放送を製作するのに、ラジオ・テレビ、BSなども含めて、
ともかく10億円使えるんです。
ですから、そのぐらいの幅のある番組制作はできるんではないか、と思うんですね。
ま、いささか個人的な感想が強いかもしれませんが、ああいう番組をもって、憲法議論となす、というのは、
いささかチープな演出ではないか、と感じました。

 

ま、いずれにしても、現憲法の、前文から始まって、よくよく各条項を読んでみると、
実にすばらしい内容です。
あれから70年たった、という前提が改定論の柱の一つですが、
世相の変化に対応する、また、国際社会の状況に応じるというのは、
いくらでも、下位の法律で決められることで、
理念に近いものを、もし時代の流れに沿っていない、と言うなら、

人間の生き方までが、そんなに変わったのか、と思うんですね。


こう言う番組では、しばしば、ビデオで、街頭でのインタビューが行われ、
街の人はどう思っているか、と言ったシーンが流れるのですが、
これは編集できますし、まさに、1億分の1の意見に過ぎないわけで、
演出としては、殺伐とした議論のやり取りになりがちなわけですから、
息抜きとしては理解できるんですが、
矢張り極論が紹介されがちなんですね。


中でもカチッと来た意見がありました。
若い30代前半のような男の方が、
あのころは、戦争が終わってすぐの話なんで、戦争はこりごり、というのはよく分かりますが、
国際情勢も大きく変わっていますし、ここらで対応できるような変更をしたほうがいい、
と言う意見でした。
あのころと言いますが、この方はどのくらい切実に感じてことがあったんでしょうか。
直前まで、上空を爆撃機が飛び交い、焼夷弾を落とす。

食べるものもろくにない。
兵隊として前線に送られた者の家族に届くのは戦死の一言。
300万人からの国民が死んだんです。
3年8か月にわたって、毎日、ジャンボジェット機5機が墜落したような数の人が無くなっていたんです。
もうあんな経験は嫌だ、と言うのは当然でしょ。
それが喉元過ぎたから、ぼちぼち考えを変えようというのは、
300万人の犠牲者への冒涜でしょ。


そして何より、この憲法は、それまで国家が持っていた強権を、

今の民主主義による国家運営の方向に変えたわけです。
ポツダム宣言に組み込まれた条文を一度よく読んでみてください。
対戦国が何を日本に要求したのか、です。
それまでのさまざまな非民主的な国政の在り方を、根本から変えるように、という要求が主体で、
敗戦とともに、民主主義への実践を行うことを要求し、これに応じたものが、現憲法です。
ちなみに、女性の参政権は、それまでなかったんですからね。
こう言った戦後のさまざまな事情を、十分に咀嚼することなく、
改定論を議論するのは、いかにも、薄っぺらな感じを受けます。


国をどのように運営するのか、と併せて、
人としてどう生きるのか、という国家運営の理想が盛りこまれている、
という点を鑑みるべきです。

 

| 水嶋かずあき | あれこれ | 12:53 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
たった一人の政治家が「改憲」したくて「無理やり改憲理由」を考えて急いでいるといった感じ。もっと急ぐ問題はあるでしょうに。国民の半数以上は「改憲の必要なし」と考えているのに。
| もっちゃん | 2018/05/04 4:51 PM |









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