水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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防災のコスト

ネットで、あれこれ情報を探していると、ある広告に出会います。
きっと、かなりの確率で、そのタイトルぐらいは読んだことがあると思います。
それは、防災士が選んだ防災グッズ30点、というやつです。


そもそも、防災士とは、NPO法人(特定非営利活動法人)「日本防災士機構」が、
防災に関する一定の意識、知識、技能を持った人を認証する民間資格です。
まあ、それなりの内容の受講をし、試験の結果、得られる資格なんだと思いますが、
その目指すところは、自助・共助・協働を原則として、
社会の様々な場で防災力を高める活動が期待され、
そのための十分な意識と一定の知識・技能を修得したことを、
日本防災士機構が認証した人、という事です。


一体、どの範囲まで、またどの様なレベルまで、知識を身に付けたのか、
定かではありませんが、
私は、防災関係の活動を、20年ほどしてきて、
こう言うシステムがあることをよく知りませんでしたし、
彼らが、この制度の目的をどの程度実践しているかは、大いに疑問なんです。
確かに、防災に関する基礎的な知識は一人でも多くの人が持つことは必要だと思いますが、
ともかく、こと防災に関しては、
自分は死なない、と思っている人がほぼ100%で、
この現実を突き崩さないと、真の防災力は向上してこないのではないか、と考えています。

 

さて、その防災士が選んだ、という防災グッズです。
ネットで防災士が選んだ防災グッズ、で検索すると一発で出てきますから、
それを参考にしてください。

ここでは、すべての詳細には触れませんが、
およそ30点のものが入っています。
まず、この商品を買った人は、一度、中をあけてチェックし、
リックに戻しておくべきものと、家の中で保管するものとに分類すべきです。
例えば、懐中電灯とラジオが一緒になった回転ハンドルで発電するタイプのものが入っています。
これは、なかなかすぐれたグッズで、確かに、一家に一台欲しいものですが、
これがリュックの中に入れっぱなしだとすると、
夜中に地震が発生した場合、暗闇の中で、
リュックをさがし、その中から取り出す、という事をしなくてはいけません。
最低限、懐中電灯の類は、枕元に、フックかなんかでぶら下げておかなくては、有効に使えません。


ですから、この類のことをよくよく吟味し、なんでもかんでも
30点もいろいろあるから、先ずはこれ一つで一安心、
みたいな事になると、まさに宝の持ち腐れとなってしまうんですね。

さらに、その30点の中に、防災の手引きと言った、シオリもカウントされています。
ま、防災の基礎的な知識を付けるとしたら、重要なことなんですけど、
それも30点に含まれるのか、とちょっと疑問ですね。
取扱い説明書を、商品の内容にカウントするようなものです。
梱包に中に、商品本体と、取扱説明書が入っています、みたいなものでしょ。


また、その中に、長期保存のできる500ミリリットルのボトルが
4本入っています。
ちなみに、水の必要とされる量は、
一人一日3リットル。
それと3日間分、計9リットル、と言われていますけど、
まあ、一時しのぎにはなるでしょうが、持ち歩きとしては、まあまあ適当な量かもしれません。

 

30点ですからすべてを紹介できないのですが、
この内容を見ながら、これって、何のためのものだ、と疑問が生まれてきました。
で、よくよく考えたら、
避難所での生活がある程度想定されているようなんですね。
なるほど、それは確かに、着の身着のままよりはましかもしれないけど、
避難所の生活と言っても、状況がさまざまで、
画一的に必要かどうかは決めきれないでしょ。
何より、このリュック、一人用なんですね。
ですから、3人家族なら、3個、5人家族なら5個必要です。
五人が五人、懐中電灯をぐるぐる回すんですかね。
どうもその辺の想定が、十把ひとからげのような感じがします。
そして価格は約2万円。
ううん、コストとしてどんなもんだろうかと疑問ですね。

 

ちなみに、わがマンションでは、住民に対して、
ひとりあたり、3リットル、3日分のペットボトルを用意することになっています。
ざっとですが、1世帯2,5人として、22,5リットル。
これらのペットボトルは2リットルが6本入りでひと箱なので、
1世帯2箱がちょうどいい所です。
これを用意すると、大体5年の長期保存もので、250円から300円。
総数で、1300本あまりなので、ゆうに30万円はかかります。
そこで、考えてみたのですが、普通の2リットル入りの水は、
一本約80円ぐらい。
消費期限は2年半。
だったら、2年半に一度取り換えればいいわけですから、
コストは80×2で、160円。
およそ6割程度の支出で済みます。
しかも、2年に一度は、この水を使えるんですから、
ずっとお得でしょ。


防災もコストを考えるべきですね。

| 水嶋かずあき | 環境 | 12:29 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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