水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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顔認識ソフト

中国では、顔認識ソフトが著しく発達していて、
町中に張り巡らされた防犯カメラから、
何処に誰がいる、というのが、データ化され、当局に把握されているそうですね。
いいのか、悪いのか。

 

私は、実は人の顔を覚えるのが、極端に苦手なんです。
なかなか識別できない。
ですから、そんなソフトを脳みそにつないでおきたいくらいです。

 

以前、九州である会議が開催されるというので、出かけてゆきました。
会場のホテルに到着すると、会議主催者の担当者の方が対応してくれて、
会議開催まで、小一時間時間があったので、時間つぶしに

ホテルのロビーでコーヒーを一緒に飲むことになったのです。

ばかばかしい世間話で談笑していたのですが、あっと言う間のこと。
会議の時間が迫ってきたものの、まだチェックインしていなかったので、
チェックインして荷物を部屋に入れてきます、と、言って席を立ったのです。
すると相手の方も、同時に席を立ち、ではロビーで待っています、と言うことで、

ロビーで待ち合わせすることになったんですね。
おそらく、所要で5分程度。
ロビーに戻って、その担当者の方に、お待たせしました、といって次の行動に移ろうとしたんですが、
その人がどこにいるか分からないのです。
ロビーには、人も多く、背格好、年の具合が似ている人が多かったのかもしれません。
それにしても小一時間正面から顔を見続けてきて、5分しかたっていないのですが、
もうどんな顔をしていたか思い出せなかったんですね。

メガネをかけていたのか、どうかさえ思い出せないのです。
まあ、結果としては、ただうろうろしていたら、柱の陰からその担当者が出てきて、
それでは、ってなこと言って会議室に向かい、

私は何事もなかったように付いていったんですが。

 

逆に人の顔をよく覚えている人っていますね。

実にすばらしい特技で、うらやましい事です。
 

その昔、スナックの類によく出入りしていたころ、
さるところに数人の友達と入ったんです。
で、入ってみて、店の風情なんかで、以前来たことがあるな、と思っていたところ、
お店の女の子が、あら、水嶋さん、と声を掛けてきたのです。
私としては、どう考えても、一年以上来たことないし、
それも、一回ぐらいですから、なんで名前を呼ばれたのか、不思議だったんです。
すると、あとで分かったんですが、そこのママさんが、
あの子は、人の顔と名前を覚えるのが得意で、一度お店に来た人は、全部覚えてしまう、
と言ってました。

そう、私が特別ではなかったんですね。
でもまあ、そういう人もいるんです。

 

そんな具合ですから、道端などで挨拶されると、
本当に思い出すのが大変なんです。
もちろん、そこそこにあいさつは返しますが、ええと、誰だったけ、と、
家に着くまで思い出そうとするんですが、
まあ、たいていは誰だか思い出せない。
挙句の果てに、よく会う人なんだけどな、とか思うんですね。
よく会うんだったら、思い出せないのがおかしいのですが。

 

1978年のことです。
この年私は、日本青年会議所の教育開発委員長になりました。
やりたい、とエントリーをし、その時のスタッフが、資格審査をし、
パスすればその役職を与えられるのです。
ちなみに、その年の日本青年会議所の会頭は、今、話題の麻生太郎さんです。
で、まだまだ34歳の未熟者でしたが、
どういうわけか、それなりに評価されて、委員長になったわけです。
委員会は、教育というテーマで、各地の青年会議所が活動を展開する場合の
具体的なプログラムの提供と、その周辺の情報の整理などが委員会の仕事です。
委員数は、117名、まさに、北は北海道から、南は沖縄まで、
全国からこの委員会にエントリーしてきたのです。
私は、事業の進め方についてはある程度めどが立っていたので、
それほど負担には感じませんでしたが、問題は運営です。


117名と言う大所帯を運営スタッフとともに仕切ってゆかなくてはいけないわけです。
最大の課題は、メンバーひとりひとりのプロフィールを、

頭の中に叩き込んでおかなくてはいけないのです。
年齢、所属の青年会議所名、会社名、役職、どんな仕事か、

また家族のことなど、いわゆる履歴書的な事はすべて、
そして、問題の、当然ですが顔との付け合せ。
会った途端に、どこのだれかが分からなくてはいけないんです。
委員長とはそういうものだ、と教わってきました。
ですから、1月が最初の会議なんですが、
それまでに、委員のエントリーの書類に目を通しながら、
添付してある写真を、目に焼きつけるように何度も何度も見たんですね。
およそ準備の2カ月間、毎日に近いくらい写真を見続けました。
まるで、受験時代に単語帳をめくりめくり赤線を引いたようなものです。
何しろ、もっとも苦手なことなんですから、
相応のエネルギーは使わない限り、人並みにはなれないんですね。


で、いよいよ、1月最初の会議の時ですが、
その会議に三々五々集まってくるメンバーは、
会った瞬間で、誰それ、と分かったんですね。
まあ、生涯でこんなことはその一年だけ。
あとは元の木阿弥です。


最近は、始末が悪いことに、年と言うマイナス要因が足を引っ張って、
ますます顔認識が鈍ってきました。

もし道端で私とあって、つれない反応だったら、
そういう欠点のある人間なんだ、とお許しください。

| 水嶋かずあき | あれこれ | 10:31 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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