水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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観光の経済効果

徳島の阿波踊りの観客数が、108万人と、
過去最低の数に減った、という報道がありました。
市長と観光協会との間で、年々増え続けるこのイベントの累積赤字について、
その対処方法の違いがあって、いわば睨み合いの状態になってしまったことが、広く報道され、

今年は総踊りと言うメインイベントはやらないとか、いやそれでもやるとか、結構ドタバタしたトラブルになって、
それも影響して、観光客が減少した、という事でした。
ま、確かに、そんなバタバタしたところへ行っても、

目玉の総踊りが見れないなら、今年はやめよう、となっても仕方ないでしょ。


で、問題は、これで終わらなかったんですね。
実は、昨年、この阿波踊りの観光客数の実質的な推定人出はどのぐらいか、
という事を、徳島新聞とともに、昨年まで阿波踊りの主催者だった徳島市観光協会が調査を外部に依頼したんです。
で、詳細なデータのもと報告された、4日間の推定人出は、
日本人来場者・約21万人、外国人来場者・約1千400人という報告がありました。
なんと!なんと!でしょ。
108万人に減ったと言いながら、実は、そもそもが22万人程度だったわけです。
もっとも、携帯電話のネットワークがもとになっているので、
15歳以上70歳代までが対象で、それ以上それ未満は、除外されているのですが、
かといって、この除外された人の数が、108万人−22万人ということにはならないでしょ。
まあ、数万人増えたとして、発表の4分の1にも満たないわけです。

 

これは、携帯電話ネットワークの仕組みを使用して作成される人口の統計情報で、
日本全国の1時間ごとの人口分布を、24時間365日把握することができるのだそうです。
例えば、15歳から79歳までの人で、外出時携帯を持っている人の数を統計で算出します。
90%としましょうか。
そこで、あるエリアの携帯の電波管理的なデータで、
そこに何台の携帯があるのか、という事は調べられるのだそうです。
このデータから推計して、そこのエリアに何人の人がいたか、が算出できるわけです。
凄いことですよね。

 

そもそもイベントの観客数は、これと言った根拠もなく、
主催者発表に頼っていることが多いのです。

平塚の七夕祭りも、人出の数に関してはこれに近いのではないか、と思っています。
昭和26年に始まった七夕まつりにその頃の若手商工業者として、

活動していた方が、実行委員として参加したのだそうです。
で、なぜか広報担当。
まあ、声も大きいし、話し始めれば立て板に水のごとくよくしゃべる。
そこで広報担当になったんだと思うのですが、
七夕祭りの最終日、新聞記者がやってきて、
このイベントの人出はどのぐらいでしょうか、と質問しました。
広報担当のその方は、どちらかと言うと大風呂敷タイプなもんですから、
まあ、ざっと50万人ぐらいでしょうか、と答えたものだから、
新聞には、50万人の人出、と活字になったわけです。
で、これが本部発表ですから、公式な見解となり、
以後、この50万人を基準に、多かった、少なくなった、などと、ごく個人的な感想と表面的な現象よって、

人出の数が公表されたのです。
去年より一割多いと思ったらければ、55万人という事ですね。
この1割も、極めて、主観的で、実は何の根拠もないんです。
で、そもそもの基礎がこんな状態にもかかわらず、年々、当て推量を積み重ねた結果、
5日開催当時は、340万人とか、もの凄い数の人出が公表されていました。
私は、その当時から、景気づけの数はもういい、実質的な数を把握できないと、
まつりでの対応がヅレるんじゃないか、と主張してきました。
私は実感として、当時ですら、発表されていた数の半分以下だろうと感じていたんです。

まあ、この数値を精密にするという事は、この人出の数が基礎になって、経済効果を算出しますので、
ここがずれると経済効果かという地域にとって重要な数字そのものに疑義が生まれてくるわけです。

 

徳島では、阿波踊りの経済効果が100億円と言われていました。
しかし今年減って、108万人と言ってましたが、
でも実は20万にちょぼちょぼ。
となると、100億円の経済効果が眉唾になってしまうんです。
100億円の総体の収入が発生するなら、

このぐらいの予算で対応しても意味があるだろう、と考えるでしょ。

しかし、それが4分の1なら、経済効果も4分の1。
となると、コストパフォーマンスとして、地域がかけられる上限の金額と言うのが見えてくるでしょ。
これは大事なことなんです。

観光というのは、はっきり言って、その地域に他の地域から流れ込むお金がどのぐらいかで成立するんですね。
その経済効果の基礎が人出だとするなら、
なんとなくのカウントはいい加減にやめて、もう少し精密な数字をはじき出し、
イベントの在り方からを再考する必要が生まれるでしょ。

 

徳島のドタバタを対岸の火事として見ているのではなく、
わが身として、七夕祭りに振り替えて、基礎からチェックする必要があるんじゃないでしょうか。

| 水嶋かずあき | 平塚のこと | 13:54 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
人出の実数チェックが基礎、まったくだ&#8252; いつもいいことをおっしゃる。
| やぶ枯らし | 2018/08/24 2:08 PM |









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