水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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絶滅危惧種

生物多様性という言葉が登場し、
環境問題のキーワードとして理解されてきました。
この多様性とは、まさに言葉通り、

地球上の生命体は、38億年前に、原子生命体として出発し、

長い歴史の中で様々に変化・進化し、現在にたどり着いています。

多様性とは、この地球上での営みの中から得たさまざまな生命体の多種多様さのことです。

これが、著しい速度で、種が失われていってるのが現実で、

種の相互関係の中で種の存在を得ているという実態から、

多様性の維持は、我が身の問題である、と言うことなんですね。

 

しかし、現実的な見方をすれば、
過去、地球は5回にわたる生命種の大量絶滅を経験してきました。
およそ、4億5千万年前を第1回とし、直近(と言っても6500年前のことですが)
第5回目には、例の恐竜絶滅を伴う経験をしてきています。
言い換えれば、地球の環境は絶えず変化し、その変化の中で、劇的な変化、
つまりその時存在していた生物種がついてゆけなくなるような変化が発生すると、
バタバタと種そのものが絶滅してゆくのです。
逆に、今までありがたいことに、100%の絶滅が無かったので、
その大量絶滅が発生するたびに、時に20%ぐらい、少なくても5〜6%の種が生き残ったので、
次の時代には、この生き残りが次なる変化・進化をし、新たの種の繁栄を作り出してきたのです。
恐竜が絶滅してときには、哺乳類の先祖が生き残ることができました。
我らの先祖となったものです。

 

今や、ほぼ学説的に定着してきましたが、この時の地球環境の激変は、
メキシコのユカタン半島に、およそ直径11キロもの巨大な隕石が落下したことである、とされています。
この時の衝撃はものすごく、およそ1キロにならんとする津波が発生しただろうと言われています。
1キロと言うのは津波の高さのことです。
東日本大震災での津波の高さが、高いところで16メートル、と言うことから考えても、
高さ1000メートルの津波の威力がどれほどのものだったか、そのパワーは想像を超えていたはずです。
併せて、衝突の衝撃で粉じんが舞いあがり、これが大気の中をゆっくりと拡散し、

やがて地球全体を覆ってしまいます。
太陽の光が届かなくなって、多くの植物が枯れてゆきます。
草食系の動物が、先ず死にはじめます。
これにリンクして肉食系の動物も巻き添えを食って絶滅する種が続出します。


だったら、哺乳類の先祖だって絶滅の巻き添えを食ってもおかしくないわけでしょ。
ところが我らが先祖は生き残ったんです。
で、ここからは科学者の推論なんですが、
衝突の衝撃で、各地で火災が発生したり、いくつかの火山が誘発的に噴火活動が始まったり、と、
正にこの地上は阿鼻叫喚の状態だったわけです。
そして植物が激減してゆく。
さ、ここで生じた現象は、大気中の酸素の濃度が下がってきたのです。
つまり、従来の呼吸方式では酸素不足になってしまうというんですね。
ところが、われらが先祖は、横隔膜と言う機能を作り出していたようです。
これによって、薄くなった酸素でも効果的に呼吸に取り入れることができたのだ、とか。


ま、ともかく生物種は、環境の変化を前提にしていていますが、
ただ、その変化の速度はゆっくりとしか対応出来ないのです。
ですから実態としては、現状維持に無限に近い状況での機能を進化させてきたわけですから、
「現状」が変わると、これについてゆけなくなるんですね。
で、種の絶滅になってしまう。

 

今日、ネットのトップに、
「ワシ、タカ、フクロウなど世界各地にすむ約550種の猛禽類の52%で個体数が減っており、
18%が絶滅の危機にひんしているとの調査結果を
国際的な鳥類保護団体バードライフ・インターナショナル(本部・英国)などの

研究グループが21日までにまとめた。
日本でも34種中14種で数が減り、北海道のシマフクロウなど3種の絶滅危惧種も含まれている。」
と保護対策の強化を訴えたそうです。

 

つまり、いくつかの例外はありますが、保護対策とは、
彼らが全盛を誇った環境に戻すということです。
常識的に保護強化と言われても、その基本は彼らが進化してたどり着いた環境が大前提になります。
森林の面積、その森林が養ってきた彼らが捕食してきた野生動物の種と数。
単純にここが基本です。
ある一定面積に動物が棲息できる植物の種や木の実、木の芽、昆虫など、
例えばウサギや野鼠、リスなどが十分に繁殖できる森が必要なんです。
これが彼らのエサなんですから。
にも関わらず、人間は森を切り開き、小動物たちが生存しにくい環境に変えてしまいました。
ですから、今絶滅を危惧されている動物たちを、強制的に人間か保護し、

ある程度の種を繁殖させることはできると思います。
佐渡のトキのように、多少の種の数を維持することはできるでしょうが、
この方法は、限界があります。


やはり、大自然の懐の広さにはかないません。
ですから、保護の強化を求めるということは、このメカニズムを前提とするなら、
人工的な囲い込みをいかにするか、ということと同時に、
森の回復をしなくてはならないということです。
せめて、もうこれ以上、原野に人間が進出することはないという対応をしない限り、
彼らは次々と地球上から姿を消してしまうんでしょうね。


いささか悲観的ですが、もう、「このストーリーは誰にも止められない」のではないかと思います。
そして、いずれ人間の番がやってくるんでしょうね。

 

| 水嶋かずあき | 環境 | 12:10 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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