水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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義理チョコ禁止令

私たちの生活の中で、さまざまな行事が行われ、

それに関わる食の文化と言いうものがついています。

で、そのいくつかの話です。


もともと、なんかずれていたと思っていたのですが、ここにきてさらにずれ度合が増してきました。
急性の文化、企業主導の文化は、その本質の認識が甘く、

時に、蛇行し、その基本の意味すら失ってしまうものです。

 

今年も、スーパーなど、恵方巻きが大量に廃棄されたそうです。
去年、これは問題になって、食品ロスの観点からも問題になっていました。
そもそもは、関西の一部の地方の風習を、これは商売になると、大々的なPRを掛け、
節分には恵方巻き的な行事食を企業レベルで押し付けてきたわけです。
私はすくなくとも、以前は、そんなことは知りませんでしたから、
これが広がり始めた時に、はじめてそのような風習があることを知りました。
いいとこ、十数年ぐらい前のことです。
ところが昨今は、もう1月ぐらいから予約を受け付け始め、
大体のスーパーではポスターとともに、恵方巻きの販売に力を入れてきたわけです。
しかし、去年あれだけの商業的な敗北をしたにもかかわらず、2年連続で失敗を繰り返すなんて、
ちょっと考えられないでしょ。
今年は幾分か控えるか、という判断するでしょ。
それとも、控えてもなお、売り上げを落とし、大量廃棄につながったのか。


ま、ともかく、この文化的な行事食は、その原点は実にあいまいなんです。
諸説あるんですが、私はたぶんこれだろうと思う説があります。

 

それは、大坂のお大尽が、放蕩のさなか、色町で芸者を挙げて夜な夜な遊びまくっていたんですね。
で、金持ちのわがままで、こんなことを言い出したのです。
近くの寿司屋から太巻きを取り寄せ、座敷に呼んでいた芸者衆に、
これはわしのチンコだ、と思って食べてみろ、と。
で、もっともらしく食べたものに、祝儀を出そう、という提案をして、
芸者衆は媚態の限りをつくしながら、丸かじりをしたのだそうです。
で、この話が面白かったので、太巻きの丸かじりと言うのがその界隈ではやり、
いつの間にか、節分に食べるという恵方巻きに変化したのだそうです。

 

で、このことを聞いた広島のセブンイレブンのオーナーが、

大阪には節分に太巻き寿司を食べる風習がある、とその原点も知らず、聞きかじりで、
恵方巻きとして、1989年に仕掛けたわけです。
恵方巻きという名称は、それ以前の文献は一切ありませんから、

きっとこの企画で付けられたネーミングなんでしょうね。
ところが、これがそこそこ当たったんですね。
で、これが、2000年代になって、急速に広がったわけです。
まさかその原点が、さるお大尽のチンコ見立て太巻き、であるとは知らずにです。
こんな根の浅い食文化が、定着するとは思えないでしょ。

 

そもそも、太巻きをその年の恵方に向かって、丸かじりするなんて、無様な形じゃないですか。
今時の食形態として、ちょっと疑問を感じますよね。
かといって、切ってお皿に載せたら、それこそチンコの輪切りでしょ。
まあ、正直、行事食と名乗るには、底が浅くないでしょうか。

 

バレンタインのチョコレートもそうです。
バレンタインデーのそもそもと関係なく、企業が売らんかなの思惑で、チョコレートの企画をしたことが原点です。
1936年、洋菓子のモロゾフがまずは仕掛けました。
1958年、メリーチョコレートカンパニーが、伊勢丹でバレンタインセールで売り出します。
と言うことは、下地があったということですね。
で、1960年、森永製菓が、新聞広告で大々的にバレンタインデーにはチョコを贈ろう、と言う広告を出します。
これが決定打になって、バレンタインデーでは、

女性から男性に好きであるという感情を表現できる、と言う雰囲気が作り出されます。

 

考えてみれば、今時の風潮とは当時は大きく異なっていて、
女性から男性に、恋心を表現するなんて、はしたないこと、とされていましたから、
そのチャンスを与えられて、この日に乗じて、好きな男性へのアプローチをする女性が一気に増えてきたのです。
ま、その意味では、最近の女性はずっと積極的ですから、それこそ毎日がバレンタインデーのようなものですし、
別段チョコなんか必要ないわけでしょ。

 

でも、やはり2月14日は特別な日のようでしたが、

なぜか曲解されて、義理チョコなるものははびこってきたんですね。
私なんかは年代的にこの風潮の少し前に、青春時代だったものですから、

バレンタインチョコの経験はほとんどゼロに等しい。
いや、もてなかったことも含めてです。
ですから、いいとこ、かみさんとか娘たちからのチョコが数個、という状態でした。
正直、それほどうれしいものではなかったですね。

 

で、ここにきて、義理チョコは、社内の空気を乱すということで、女性への負担軽減と言う意味から、
禁止令を出しているところが出てきたそうです。
結構な事でしょ。
もし、そういう状況においてもなおチョコをもらえば、これはそこそこ意味深じゃないですか。

 

いずれにしても、バレンタインデーのチョコレートのプレゼントは、
日本においては、歴史的には80年を超える歳月を過ぎてきたものですし、
そもそもが、男女の愛情の表現なんですから、形態は変わっても、ほほえましい行事食でしょ。
いい意味で、長続きするといいな、と思います。
少なくとも、旦那のチンコの丸かじりよりは、はるかにましでしょ。

 

| 水嶋かずあき | グルメ | 10:25 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
恵方巻きってそうだったんだ!共食いだったのか。
| やぶ枯らし | 2019/01/31 3:53 PM |









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