水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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花粉前線北上中

今年の桜前線は、ほぼ例年並み。
3月の中旬ぐらいに九州南部の上陸。
徐々に北上し、我が平塚市は、3月下旬と予測されています。
そして、さらに北上し、5月初旬には北海道の最北端にたどり着きます。
同じ桜並木の隣同士に並んでいたって、
ちょっとばかり早咲きの木もあれば、おくての木もあって、おおよそと言う事なんですが、
3月下旬から、4月いっぱいは、お花見の季節となるわけです。
気候も良くなるし、外の空気を吸って、お酒に料理、で、お花見なんて、日本人ならでの春の行事ですね。


さて、この明るくたのしい風習の約一か月前には、
暗くつらいことが起きます。
それは、花粉の飛散です。
どういうわけか桜前線のちょうど一か月前倒しのスケジュール。
2月の中旬ぐらいに九州に上陸。
日本を縦断し、前線は北上します。
で、4月の初旬には、北海道にたどり着くという、正に花粉前線と桜前線は、
一か月違いで、九州から北海道まで縦断するんですね。
自然て言うのはすごいですね。

 

で、この時期、冬の風邪予防的なマスクと異なり、花粉症用のマスクに入れ替わります。
最も見た目では判断できないのですが、花粉症の人は可哀そうですね。
私は、幸いかな花粉症ではないので、

目をはらし、花をぐずぐずやっている人のつらさが実感できないのですが、
誰に聞いても、花粉症の無い国に行きたい、と言ってますね。
ま、実際、これは公害なんですから、花粉症の原因となる草木の無い所に行けば、発症しないわけですね。
原因になる草木は、スギやヒノキ、イネ、ヨモギ、カモガヤ、ブタクサ、シラカンバなどだそうです。


中国から日本に働きにやってきている知人に聞いたのですが、
その人の故郷は大連だそうですが、ここにいた時は花粉症は、発症しなかったそうです。
つまり、日本に来て花粉症になったとか。

まあ、ある種の日本の風土病の一つですね。
で、この病気の原因ははっきりわかっているわけでしょ、
原因はおもに杉だ、と。

 

話しは変わりますが、日本の公害第一号と言われている足尾銅山の鉱毒が、

下流の多くの人に健康被害を与え、社会的な問題になったことがありました。
足尾銅山鉱毒事件と言われるものです。
これは1890年代から、地域住民の異変の原因が足尾銅山にあるのではないか、と提起されたものの、
取り上げられることが無く、
その後、1972年になって古河鉱業を加害者として提訴。
1974年、調停が成立、100年公害と言われました。

 

水俣病の日本窒素、カネミ油症事件など、加害企業を特定できる公害は、
時間がかかってもなんだかんだと、解決の糸口は見いだせるものです。
ですから、多くに国民がその症状に苦しんでも、いつか問題にけりをつけることはできるんですね。

しかしですよ、この花粉症については、そんな気配がみじんもない。

加害者は特定できているわけです。

杉を植林した人たちです。

でもその人たちの責を問うてはいない。
日本人の25%が発症しているという極めて重大な出来事でしょ。
症状のひどい人は、仕事が手につかない、と言いますもんね。
そんな健康被害が発生していて、なおかつその原因が分かっているのに、

これを何とかしようという国の動きが鈍すぎる。


足尾では、古川工業が、水俣では日本窒素が、それぞれ改善策を取り、被害者への弁済をいたしました。
で、花粉症に関しては、杉を植樹した林業家にその責任があるのですから、
何らかの対応をさせるべきじゃないでしょうか。


こういうと、それでなくても先細りの林業が、壊滅的な打撃を受ける、とか言われそうです。
でも、たとえこれが日本の国家存続の重要な柱だとしても、

国民4人に1人が、苦しんでする原因を放置していてもいい、ということにはならないでしょ。

 

以前、平塚にある農業技術センターとラジオ番組の関係で情報提供をしていただいていた時期がありました。
ある時、桃の木の改良をしているというんですね。
で、どういうことかと言うと、枝が、なるべく垂直に伸びるような品種改良をしていると言うんです。
枝が横に張らない枝ぶりの桃、ということです。
なぜそんなことをしているのか、と聞いたら、これは街路樹用の桃の木で、

春に花を楽しもう、というわけです。
で、街路樹に普通の桃の木を植えると、横に枝が貼りだし、通行の邪魔になる、と。
そこで垂直に枝が伸びるような樹種の開発をしているというんですね。


ある県の農業技術センターでは、タラノキの改良をしているんですね。
タラノキの新芽は春菜として知られていますが、この木はとげが鋭く、
栽培したくても、とげが邪魔してなかなかスムーズに進められない。
そこで、じゃあ、とげの少ない品種を改良しよう、と。

で、ついにほとんどとげのないタラノキを作り出したんですね。

 

だったら、せめて、花粉を出さない杉を作れないのか、と。
すると、林野庁はそれなりに努力していました。
花粉の少ないスギ品種、精英樹と言いますが、この品種は、平年では花粉を生産せず、
また、生産してもごく僅少で、花粉飛散量の多い年でもほとんど花粉を生産しないのだそうです。
およそ、花粉生産量は一般のスギに比べ、約1%以下と言うことです。
花粉症に人にとって、これは光明でしょ。
とは言え、まだまだ全国規模ではなく、関東を中心とした13都県に過ぎません。
なぜこういう政策をもっと積極的に進めないんでしょうね。

なんとなく林業家がぼちぼちと植え替えるのを待つのではなく、

現在の品種との植え替えを計画年度を示して、強制するとか、です。

 

ま、とは言え、問題解決に着手したんで、
足尾鉱毒事件のような、100年公害とはならないでしょうね。
一日も早い100%植え替えの日が来ることを期待しています。

| 水嶋かずあき | - | 10:39 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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