水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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名首相になるために

名首相 期待されたが 迷首相

お粗末ながらの川柳一句。


イギリスのメイ首相が、EU離脱について、国内の混乱をコントロールできない状態が続いています。

 

もともとと言えば、誇り高い大英帝国時代の栄光の誉れを引きずるイギリス人が、
EUの中での立場に若干の不満を抱いていたんでしょうね。

中国の言葉に、鶏口となるも牛後となるなかれ、と言う言葉があります。
ま、意味は、大きな組織で人のしりについているよりも、

小さな組織でもいいから頭に立つ方がいい、という意味です。
ニワトリのような小さな動物であってもその頭であるほうが、

牛のように大きな動物の尻になるよりはましだろうということです。

EUに残ることは、牛後になる、と。

 

きっとイギリス人は、その誇り高さから、ヨーロッパの国々と同列、またはそれ以下の扱いがあった時、
ある種の屈辱感があったんでしょうね。
離脱の理由の一つは、移民の受け入れに関して国民が難色を示したことだったように思います。

大体、アメリカのトランプをはじめ、移民に対する考えが基本的にゆがめられていますね。

 

そもそも人類が北アフリカで種を確立し、その後、中近東を経て、ヨーロッパへ、
また、東に移動しつつ、インド中国に東南アジアに、
さらにその延長として、アラスカに渡り、北アメリカ、南アメリカとその生息域を拡大してゆきましたが、
これって、人類のDNA的に刷り込まれた「移動癖」でしょ。
勿論、とどまる人もいますが、移動する人もいる。
これは動物学的に考査すれば、生息域を拡大するというのは、極めて本能的な事なんです。
理由は簡単です。
生息域を広げることが、種の繁栄につながるからです。
極端な例で考えれば、もし発生の北アフリカにとどまっていたら、
現世界人口の70億人は、そんな狭い所で暮らしていけないでしょ。
水も食料の燃料も賄えないに決まっています。
生息域を広げるというのは、種の維持拡大に必要な手段だったんです。
ですから、人類、特にホモサピエンスとしては、20万年間に蓄積してきたDNAとして、
一部はそこにとどまり、一部は外に出てゆく、という行動様式を取りつづけてきたんですね。

 

ところが、19万年を過ぎたころ、農業が定着し始めた。
つまり、農業によって、生息域が限定されたということです。
田んぼや、畑のそばで生活せざるを得なくなったわけです。
いわゆる、定住がはじまります。
このことは、国家意識が芽生えることになります。
他の民族の侵入を防ぐ、ということで、武力集団が発生し、
生活権を守る人々と、生産をするという人々とに分かれるわけです。
ここから国家という集団の組織化が進みます。
この時になって初めて、生息域を個人で拡げるということが抑えられるようになったのです。

 

とは言え歴史的に見れば一瞬のこと。
やがて、国家としても侵略により生息域を広げるようになり、
近代においては、戦争による領土拡大、植民地化などでの生産域の拡大などが行われました。
結局なんだかんだと、人は、そもそもの拠点から移動したがる性癖を持っているんです。

 

第一、アメリカという国家は、他国からやってきた移動癖がある人の集合体でしょ。
よそからやってきた人たちで構成された国じゃないですか。
またイギリスはイギリスで、帝国化を掲げ世界各国で植民地化をすすめてきたわけでしょ。
最盛期は50を超える国と地域が英領でした。
現在も5つの地域の英領があります。
そもそもアメリカはかつて英領だったわけでしょ。
独立戦争に勝って自立しましたが、

それまでのアメリカ国旗というのは今のものとは違っていました。
今の国旗は左上に紺地で白抜きで星が並んでいますが、
あの部分がユニオンジャックだったんです。
ニュージーランドやオーストラリアの国旗の左上に

ユニオンジャックがデザインされていますが、
まああんな風だったんですね。
そんなくらいですから、かつては地球上のあらゆる地域にイギリスの息がかかっていたわけです。
太陽が沈まない帝国とまで言われました。
地球をぐるりと回るところにイギリスの植民地があったのですから、

どこかのところが必ず陽が当たっていたわけです。
正に、日が沈むことが無かったんですね。

 

要は、人は、なんだかんだと移動したがるものなんですね。
たまたま国家と存在の地理的な線引きがなされたために、

そこを超えることに面倒な手続きが必要になってきた。
それだけの事です。
それを今になって、うちに国に来るな、というわけでしょ。
あんたたちのおじいさん曾おじいさんは達は、勝手に人の家に入り込んで行ったじゃないか、と。
今更なんだ、という感じがしますでしょ。

 

ま、人間の本性、特性を考えて、もう一度整理した見たらどうなんでしょうね。

そうすることが、迷首相から名首相に戻る方法だと思うんです。

ねえ、メイ首相。

| 水嶋かずあき | あれこれ | 10:38 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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