水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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プラゴミのゆくへ

その昔、バカとはさみは使いよう、ということがよく言われていました。
今はあまり使わないですね。
使い方ではパワハラになりそう。
ことわざも、場を見ての使いよう、とかいうことですか。


さて、言いうまでもなく、切れない「はさみ」とか、「バカ」とか、
使えないものでも、使いようで役に立つということですが、
厄介者扱いされてきた廃プラスティックも、使いようで役に立ちそうなんですね。

 

そもそも、日本は廃プラスチックのリサイクル率84%の優等生なんですが、
それでも、まだまだ十分とは言えないようです。
そこで登場したのが、道路の舗装材に使おう、というアイディアなんです。
あのプラスティックをこまごまと破砕して、アスファルトに混ぜるんだそうです。
もともとこのやり方は、日本でも試行錯誤が繰り返されてきたようですが、
いよいよ本格的な実践に移る時が来たようです。

 

まずは廃プラスティックの現状です。
その量ですが、2015年の全世界のプラスチックごみの発生量は3億200万トン。
と言ってもよく分からないでしょ。
ざっとした計算ですが、人間1人当たり年間で50キログラムのプラゴミを出していると言うことです。
もともと軽いものでしょ。
それでも50キロですって。

特に日本はアメリカに次ぐプラスティック消費国。
実際には、世界平均をはるかに上回るんでしょうね。
で、近頃、このプラスティックゴミが埋め立て処分場から川を経て、海に流れ込み、
やがて細かく割れて、5ミリ以下のマイクロプラスティックとなって海水の中に溶け込んで、

これを魚など海洋性の生物がとりこみ、
様々な問題を引き起こしています。

 

で、浜に打ち上げられたクジラの胃からプラスティック製品が出てきたとか、
ストローが突き刺さったウミガメの写真がネットで公開されたとかで、
特にプラスティック悪者論が拡大し、何とかしよう、という世界的な運動になりつつあります。

 

で、どうしたかというと、プラスティック製のストローを使うまい、

と言う運動が一部企業で取りざたされました。
スターバックスは、全世界全店舗で2020年までにストローをプラスチック製から紙製に切り替えると発表。
追っかけ、すかいらーくも2020年までの切り替えを発表。
アメリカン航空は機内で竹製のストローに切り替えると発表。
そのほか、ヒルトンホテルや、ディズニーランドなどでも、プラスチック製ストローを使用しないと宣言。
まあ、ちょっとした流行りでしょ。

 

そういえば、今から10年ほど前に、

平塚の飲食業の組合で、地産地消として、地場産の小麦を使った麺を開発しようという動きがあり、
ニシノカオリという小麦を栽培することになったのです。
で、刈取りの時に、そもそもストローとは麦の穂を使ったものだから、

この刈り取った麦の穂をただ捨てるのはもったいない、と。
なんとか、活用しようと、ストローとして使うことを考えたのですが、
保健所でのチェックが厳しく、実際、単なるアイディアに終わったんですね。
ま、アイディアも状況が悪ければ、水子に終わってしまうということです。
さて、突然飲食サービスの大企業が、ストロー転換とか言い始め、
プラスティック汚染防止に一役買いましょうとかの姿勢を見せたのですが、
一体、たかだかストローを紙製に取り換えるだけのことで、どんな状況の改善が行われるというんでしょうか。
私は、それはそれでいいことだと思いますが、これらの企業が使っているその他のプラスティックについても
削減の計画を発表すべきではないかと考えます。
でないと、単なる受け狙いのスタンドプレーとなってしまうでしょ。

 

さて、このプラスティック問題は、すでに10年以上前から、環境学者などから警告が出されていました。
でも、企業側としては、便利なプラスティックを他のものに切り替える気はなかったんですね。
で、ここにきて、とやかく世間で言われるようになったんで、

やっと、とりあえず何かした風な形をとろうとしているわけです。

まあ問題の解決って、こうして、微妙な前進を積み重ねるしかないんですね。

 

さて、道路の舗装に話を戻しましょう。
一つの観点は、道路舗装に素材として優秀な性質があるらしい、ということです。
もう一つは、廃プラスティックの処分として、有効な方法らしいと言うことです。
世界中で排出されるプラゴミですが、プラスチックのリサイクル率は全世界平均14%で、
まだまだ、問題は取り残されたままです。
そこで、この道路舗装の骨材としての活用が注目を集めるわけです。
プラスチック混合アスファルトは従来のアスファルトより軽いのですが、耐久性が増して6倍長持ちするという。

これはすごいでしょ。

5年や10年インタバルぐらいで舗装の改修をしていますが、これが6倍に伸びる。

まずはそれだけでもコストダウンでしょ。

国や自治体によっては、道路舗装の際、プラスチックごみから再生した滑材を混ぜなければいけない、

という法的規制をかけているところもあるようです。

 

そもそも日本の国の道路は世界でも有数のアスファルト依存国なんですね。
ですから、この技術を活用すれば、今まではリサイクルしているとは言いつつも、

実際は燃料的に燃して、処分しているサーマルリサイクルですから、
環境的にも望ましい方法ではありません。
道路の舗装材として使えるなら、これがベストでしょ。
おおむねですが、アスファルトに、1割程度の骨材を混ぜるのだそうです。

たかだか1割ですが、
日本中の道路の延長距離を考えれば、結構なものになるはず。
ぜひとも、真剣に骨材開発と、その活用を進めてもらいたいものです。

 

ま、ストローの切り替えもいいんですが、その程度では埒が明かないでしょ。

 

| 水嶋かずあき | 環境 | 16:22 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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