水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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不倫も男女平等

ブルネイの刑法が強化されたというニュースを読みました。
多分、もともと、イスラム系の国ではありがちだった刑法ですが、
時代とともに曇ってきた対応を、ここで一気に磨きをかけた、という感じでしょうか。


で、ブルネイってどこだ、と思う方もおいででしょ。
私もそうでした。
まあ、申し訳ないですけど、気にもかけていなかったということでしょうか。
で、調べてみたら、こういう国です。
まずは東南アジアの地域で、ボルネオ島の北部に位置します。
インドネシアに囲まれていて、海を隔てて北西に700キロほど進むと、ベトナムのホーチミンに着きます。
もともとはイギリス領でした。
で、独立して、ブルネイ・ダルサラーム国を名乗ります。
ここは、君主国家で、王様がいます。

かなり強力な権限を持っているようで、首相も兼任とか。
きっとこの王様、超敬虔なイスラム教徒なんでしょうが、ここにきて、冒頭のように刑法を強化したんですね。
不倫は石投げの刑だそうです。
窃盗は、両手を切り落されるそうです。
これは強烈ですね。
日本でこんな解放を実施したら、毎日何百、いや何千、何万人と石投げの刑にあいそうです。
町中に手首から先の無い人がウロウロしそうですね。
いや、そうなると、不倫はしたくてもしない、ということになるのでしょうね。
石投げの刑を覚悟してまで、一線を越えようとは思わないでしょ。
と、正に目には目をの世界です。

 

江戸の頃、公事方御定書という法律書では、不義密通に関する刑罰が記載されています。
それによりますと、両者死罪の重罪とされているばかりか、

協力者もまた追放か死罪だったようです。

飲酒運転者の助手席に座っているようなものです。
結構厳しいでしょ。
でも人のサガは、それでも抑えきれないんですね。
で、ついつい魔がさしてしまう。
いや、なぜか女性の方を処罰対象にしているんですが、
その夫が現場を押さえた場合、姦男と妻を殺害しても罪には問われることがなかったんですね。
なんかのセリフに、二人重ねて一刀両断、というのがありましたが、
夫の権限として、そこまでのものを与えていたということです。
正に男尊女卑の思想です。
さて、見つかってしまった場合、男は殺されても仕方がない、

まして、公訴されれば死罪は確定ですから、どっちにしても命がない。
そこで、そこをなんとか、と命乞いをするわけです。
で、和解をするためにいくばくかの金を巻き上げられるんですが、
その相場が、なぜか、七両二分と決まっていたようです。
これは、その頃の文献にも書かれていますし、
落語などで語り継がれていて、間男は七両二分、という言葉が登場します。
この金額は、今の金額に換算すると、およそ150万円から200万円相当だそうです。
ま、高いのか安いのかはともかく、
話しが壊れて公訴になると死罪ですから、命乞いのお金としてはまあだとうかな、と。
でもそれが不義密通の対価としては、割に合わないでしょ。
でも、我慢できない連中と言いうのはいるんですね。


で、この姦通罪というのは、明治になっての刑法にも反映されました。
その内容は、夫のある妻と、その姦通の相手方である男性の双方に成立するものとし、
夫を告訴権者とする親告罪とされたのです。
ただし、夫が告訴するには、姦婦との婚姻を解消し、または離婚の訴を提起した後、という制約がありました。
まあ、その後も水に流して一緒に暮らしている場合は、姦通罪は成立しないのです。
そして、この姦通罪は、内縁の夫のある女が他の男とやっちまっても姦通罪は成立しないのです。
つまり正式な夫婦にのみ適応されるということですね。
さて、ここが問題なんです。
それは、正妻のある男が他の婦女と私通しても姦通罪は成立しない。
と、あるんです。
つまり姦通罪は、原則、女性に適応され、男性には適応されないんですね。
この男尊女卑的な思想は、江戸の頃から受け継がれてきました。


で、終戦後の刑法改正では、あれこれもめたそうです。
つまり男女平等社会を目指そうという事ですから、
男だけ優位に置くのはおかしい、と。
じゃあ、女にも、男を処罰できる権限を与え、
男女平等にしようか、と議論されたのですが、
なぜか、男女平等ということにするなら、
男に許された不倫を女にも許そう、という考えになったんですね。
まあこれは一歩前進なんでしょうか。

 

新しい刑法の解釈では、夫婦間の信頼がどうこう、という問題をのぞけば、
いままで男には許されてきた不義密通を女にも許そうというわけですから、
かなり、お好きのどうぞ、の世界に切り替わったんですね。
まあ、法的にはの話です。
道義的には、むしろ厳しくなっていますが。

 

江戸の頃の死罪、ブルネイでの石打の刑。
ま、命がけでも不義密通は行われてしまうんですね。
なんというか、男のサガなんでしょうか。

江戸の頃の言葉で、
一盗、二婢、三妓、四妾、五妻、ということを言われてきました。
ま、解説するまでもないんですが、
解説好きなので、解説します。
一盗は、人妻を相手にするということです。
二婢は、家で使っている下女と出来てしまう、ということです。
三妓は、いわば商売女、芸妓など色を売り物にしている女性と事をなすことです。
で、四妾は、言葉通り妾としてかこっている女性との関係です。
最後が奥さまです。
この順番は、男がもっとも興奮する相手という事なんです。
確かに、この中で死罪に相当するのは、一の「盗」ですから、
そりゃ、命を懸けるだけの精神的高揚はあるんでしょうね。
今は、お好きにどうぞの世界ですから、その意味では
命を懸けているわけではない。
つまり、精神的高揚はかなりレベルダウンしているはずです。

さて、そんなことで高揚を求めるなら、ブルネイに行って不倫相手を探せばいい。
ブルネイの刑法では、外国からやってきた人間も同等の処罰をする、と書いてありますから。
正にブルネイでは命がけですよ。

| 水嶋かずあき | あれこれ | 10:43 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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