水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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上級国民

池袋の超高齢者運転死傷事故で、運転手である飯塚某が、逮捕をされないかった、ということで、
警察が、上級国民だから、そういう忖度をしたのだろう、という意見が、飛び交っています。

 

まずは、上級国民?なんだそりゃ、と思いました。
忽然として、上級国民なる言葉が登場してきたのですね。
いや、これは実は以前から存在していたようなんですね。
その原点を調べてみると、
例の東京オリンピックのエンブレムのデザインで、
盗作めいた話が出てきて、話がややこしくなるのを嫌った組織委員会が、
いったん決めた話を反故にした時に、
その経緯をああだこうだと解説したのですが、
この時、一般国民という言葉を多用したんですね。

 

で、ネット民はこういう差別的言葉に敏感なので、
その言葉の対語として、上級国民なる言葉が登場したようです。
この時は、デザイナーの専門性の対比として、一般国民という言葉が使われたのですが、
そもそもがひがみっぽいネット民は、すかさず反応し、
上から目線じゃねえか、と。
おれたちは一般国民だけど、そういうあんたたちは上級国民なのか、と言った解釈だったんです。

で、この時使われた本来の感情的な言葉が、その後、特権階級的な意識を持っている人たちを
上級国民と言うようになったようなんです。

 

で、しばらくはこの言葉は静まっていたのですが、
池袋の犯人が、そこそこの経歴の持ち主だったので、

あれだけの事故を起こしても逮捕されなかったのは、
上級国民としての忖度があったからだろう、と言う文脈で、

上級国民という言葉が再度復活してきたようなんです。
で、こっれはそもそもがネット民が使っていた言葉だったのですが、
今回の警察の忖度ではないのか、と言うまさに一般国民の思いが、

拍車をかけるように、上級国民と言う概念を広めたんですね。
いまや、ごく一般的にも上級国民と言う言葉が使われ出しています。
そもそもこの飯塚某なる人は、
旧通産省工業技術院の院長、日本計量振興協会元会長、

現職として、大手農機メーカー元副社長、日本工学アカデミー顧問などを歴任。
2015年には、秋の叙勲で瑞宝重光章を受章したという上級ぶりです。
きっとその世界では、池袋のニュースを聞いて、

ええ、あの人が、と言われるような履歴の持ち主なんでしょうね。

 

確かに、一般国民が言うように、どうして逮捕されないんだろう、と言うところは疑問でしょ。
あの前後、立て続けに大きな交通事故がありました。
で、ニュースを見る限り、顔出しで放映されて、しかも、現行犯逮捕ですから、
手錠を掛けられた姿でしたもんね。
池袋の場合、確か、テレビ各局は、事故の一報では、87歳という年齢だけの報道でしたが、
氏名も当然履歴も報道されませんでした。
普通は、男女の性別、年齢、現職などが伝えられます。
75歳の男性(無職)とか、34歳の専業主婦とか、22歳の男子アルバイト店員とか、
わずかながらの履歴書的内容は伝えられるでしょ。
飯塚某と、その履歴については、しばらくたってからの報道でしたね。
そこで、上級国民と言う言葉が使われるようになったわけです。

この場合、逃亡の恐れ、証拠隠滅の恐れがないと判断した、と当局は言ってますが、
三宮の事故だって、どう見ても逃亡の恐れはないと思われますし、証拠隠滅って言ったって、
事故発生と同時に警察に取り囲まれているわけですから、
そんなことできるわけない。
でも一般国民は逮捕されるんですね。
飯塚某の場合、体のどこだかを強打したとかで入院しているのだそうですが、
こう言う場合でも、
「警察はけがの回復を待って逮捕する予定のようです」ぐらいのことは言うでしょ。
それもない。
ま、あれこれ痛くもない腹を探られるのは、この場合仕方ないですね。
逆に痛くもない腹なんだったら、もうちょっと相応の対応があったんではないでしょうか。
ちょっとその辺の手順がよくなかったようですね。

 

さて、ここにきて、高齢者運転の危険性について、様々な角度で議論がされています。
大きく分けて、年齢による免許証返納制度について。
もう一つは、運転技術の不備を補う機械的な問題について。
ま、これは衝突防止機能をもっと向上させようとか、
まあ、すでにいろいろ開発されている安全ドライブのための車自身が持つ機能のより精度向上の必要性の議論など。

 

で、なるほどと思ったんですが、今やほとんどの車がオートマチックです。
そのせいで、左足が遊んでいるんですね。
かつてはクラッチペダルを踏むための左足だったんですが、
今や何も用事が無くなってしまいました。
だから、その遊んでいる左足でブレーキを踏んだらどうか、という話です。
なるほどと思い、左足でブレーキを踏むようにしてみたんですが、
右足で踏むような微妙なコントロールができないんです。
つまり、よほど集中しないと、急ブレーキになってしまう。
これはこれで怖いでしょ。
でもかすかに可能性を感じました。
これまた訓練なんですね。
つまり慣れるということです。
確かにこれに慣れれば、右左の役割が違うわけですから、
踏み間違いはずっと少なくなるはずです。
とはいえ、そもそも、車自体がそういう構造になってないですね。
右足で、アクセルブレーキを踏むことが前提なっているので、
となりに接近して配置されているでしょ。
確かに、ちょっとした勘違いで、踏み間違いは起こりやすい構造になっているんですね。
極端な意見としては、右足がブレーキで左足をアクセルにする、という意見もあるようです。
でもこれは却って怖いですね。

 

今や、相当のハイテクが車には搭載されています。
例えば、居眠り運転をすると、生じがちなハンドル操作の癖があるそうです。
で、この癖を感知すると、目覚ましブザーが鳴る、と言うのもあるそうです。
ですから、AIを活用して、危険な運転の状況をデータ化します。
車間距離とか、物との距離とか、ハンドル捌きのもたつき具合とか、
要は危ない運転の兆候をチェックし、データとして蓄積してゆくんです。
これが車体に記憶され、ある限界点に近づいた時、車が警告をする、と言うのはどうでしょうか。
ぼちぼちあなたは運転をやめた方がいいです、なんて音声が言う。

ま、基本は自覚ですが、これに頼っている限り、事故は減らないでしょ。

 

やはり返納年齢を定めるべきでしょうね。

 

 

| 水嶋かずあき | あれこれ | 11:05 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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