水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
<< 80年前の古傷を見せられてもねぇ | main | 子どもの教育に大人の偏見は無用 >>
記憶力の功罪

人間が脳を発達させることができたのには、何らかのきっかけがあったはずです。
物理的に分かることですが、二足直立歩行をするようになったことにより、
後頭部を広げる構造になったことも、その一つとして挙げられるでしょう。
腕を視線と水平にあげてみてください。
目の前にはこぶしがあるはずです。
これを犬や猫、ライオンなどと見立てると、
頭骸骨が手首の先になりますでしょ。
この状態では、後頭部が拡大する余地がありません。
で、今度は腕を垂直に立ててみてください。で、こぶしを前に曲げると、
頭がい骨とみなせる部分の後ろが広々と開いているでしょう。
頭蓋骨の後方が空いたことにより脳が大きくなれる可能性が出てきたのです。
これは二足直立歩行の大きなメリットなんです。


そもそも、原人にしろ旧人にしろ、進化の系統として人類と分類される大きな基準は、
二足直立歩行にあります。
アフリカのどこそこで500万年前の人類の先祖と思われる化石を発掘した、
なんてニュースが流れた場合、

これは骨盤を測定し、二足直立歩行用の骨盤かどうかを判定しますが、
基本はこれが決め手になって、人類進化の系列の中に組み込む、と言うことです。

 

で、話がそれましたが、
もう一つ、脳が発達してきた要因なんですが、

人間であるという体の構造のほか、人類が生き延びてきた食料確保の経緯が、
どうも脳を発達させてきたのではないか、と考えているのです。
そもそも様々な生物は、何をエネルギー源にするかで、

その形態を進化させ、その生息域を決めてきたわけです。
例えば、アリクイと言う動物が、

ある時から、ありを専門に食べることによって棲息する手段を確立したとします。
でもこれはありを捉えやすい舌の発達と、アリの匂いをかぎ分ける嗅覚の発達、

また地面すれすれに鼻先、口を近づける体型など、
それように進化してきましたが、何よりありのいるところでなくては生活できないわけでしょ。
すべての動物は、いかにエネルギー源を確保するかに特化して今日を得ているわけです。


そこで、では人類の祖先は何を食べてきたのか、ということですね。
化石などからその歯を調べ、歯の表面についた傷などから、主に何を食べていたのか、

ということを推測するわけです。
それによると、初期の人類は、主に、木の実、果物、虫などを食べていたようなんですね。
で、これは木々が生い茂っているまだジャングルが残っていたころの話です。
しかし、その後、東アフリカの陸地が、プレートの移動と、隣接するプレートとの接触により、
一部が隆起し、東アフリカ大地溝帯を形成します。
これで、海からの湿った空気が入らなくなり、

それまでうっそうと茂っていた木々が少なくなってゆきます。
木々が無くなってきたのですから、それまで樹上で生活していた人間の先祖は、

地面に下りざるを得なくなった。
おそらくこういった背景が二足直立歩行をするような大きなきっかけだったと思います。
そして当然のように食べるものも変化してきた。
今まで有り余るようになっていた果物や木の実は極端に少なくなってきたのです。
そこで、効率よく食物を確保するために、

木の実がなる時期や場所などを記憶するものが食料を確保することになり、
その子孫が生き延びてくることができた、ということを想定すれば、
人類は否応なしに記憶すると言うことに長けてくるようになるわけです。
それが、頭蓋骨の後頭部を拡大し、より多くの脳を収納できるようになっていたきっかけではないか、と。

これは、どこぞの学術書に書いてあったわけではありません。
なんとなくの推測です。

 

そこで記憶力と言うのが、人類の大きな特徴になってきたのです。
今のところ、脳細胞の一部しか活用していない、と言われていますが、
私は、不用な脳を確保するために進化してきたとは思えないので、

きっとよくよく調べれば、もっと脳全体を活用しているに決まっている、と思っています。

 

さて、こういう背景で、人間は記憶力を拡大してきました。
でも、これはまさに人によってその使い方が異なるわけです。

 

記憶は、時に思いにつながります。
悪い記憶が残れば、時にトラウマのごとく、消極的な行動につながり、
その時の要因に人間が具体的に存在すれば、恨みにつながります。
一方、記憶が、感謝につながることもあります。
お世話になったこと、助けてもらったことなどをしっかりと記憶していれば、

感謝の気持ちに切り替わってゆきます。

 

怨恨か、感謝か、それはその人それぞれの重要な記憶力なのです。

怨恨として記憶するのも、

感謝として記憶するのも、

人格が選択をします。

| 水嶋かずあき | あれこれ | 10:25 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









http://blog.mizushima-kazuaki.com/trackback/3016
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< June 2019 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ MOBILE
qrcode
+ LINKS
+ PROFILE