水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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アメリカの貿易戦争

世界経済の領域で、覇権を狙って動いている中国を、
牙城を脅かされてきたアメリカが、あれこれいちゃもんをつけている、と言うのが、
米中貿易戦争の構図でしょ。

 

ま、それにしても、短期間に経済的な振興を遂げた中国のパワーは目を見張るものがあります。
例の中国の湘南に旅をした時は、上海はともかく、
それ以外のまちは、まだまだいかにも遅れた都市、という感じでした。
湘南の省都、長沙のまちで、食事をした時の話です。
なんだかんだと、省都ともなれば、ほぼ数百万の人口を誇りますので、
日本で言えば、政令都市クラスの規模なわけですが、
そこでも、インフランは未整備だったのです。

私は、食事中に、トイレに行きたくなり、
入り口近くに立っていたウェイトレスに、トイレはどこか、と尋ねたのです。
言葉は通じませんでしたが、意味は理解したようです。
ちなみに、このレストラン、およそ100テーブルぐらいあって、
まあ、大きなお店なんですね。
その規模のお店が、何とトイレを持っていないのです。
わたしは、最初、彼女が表を指し、何やら説明しているときに、
こちらの意図を勘違いしているんじゃないかと思ったんですね。
で、よくよく説明を聞いてみたら、ともかく、いったん外に出て、
指さす方の路地を行くとトイレがある、ということが分かったんです。
そう遠い所ではありませんでしたが、要は、公衆トイレだったんですね。


まあ、当時の中国のトイレの汚さは、ちょっと口にできないほどのもので、
食事中に出向いてゆくのは賢くないことです。

 

どうもその印象が強いので、テレビなどでの画像で、中国人の生活とか、
街並みの様子を見ていると、正にこの数十年で、革新的な進歩を遂げてきたな、
と感心するんです。

 

で、今の国は、どこも、国家が経済を動かしてきています。
多かれ少なかれ一国が政策として経済を管理している時代ですね。
ですから、国力と言うのが、経済力で表される。
あの中国が、その気になって、国家として経済にテコ入れしたら、

それは相当の効果を生み出すに決まっています。
何しろ、その人口を考えれば、とてつもないパワーを内在しているんですから、
今後、なんだかんだと世界を制覇することは時間の問題なんでしょ。


ですから、アメリカは面白くない。
そこで経済戦争と言うわけです。

それぞれ大国ですし、旧国際社会での親分だったアメリカが、
台頭してきた中国をことさら警戒するのは分かりますが、
その人口比で考えれば、相当ねじを巻かなければ、

太刀打ちできないんじゃないか、と思うんですね。

 

かつて、日米貿易摩擦なることがありました。
この時、アメリカはそれぞれの輸出入の比率がバランスが悪い。
何とか是正せよ、といちゃもんをつけてきたのです。
あの時、私は、不思議なことを言う国だな、と思いました。
だって、当時、アメリカは人口2億5〜6千万人で、日本は1億2千万ちょっと。
ちょうど、2倍だったわけです。
そしたら、同じように肉を消費するとしたら、アメリカは日本の2倍食べる訳でしょ。
テレビは日本の2倍必要なわけです。
当然のことながら、マーケットが二倍なんですから、これに応じた貿易は、
1:2になっても当然と言えば当然でしょ。

言い換えれば、日本がいくら政策的に発破をかけても、

肉を食う人口は1億2千万しかいないのですから、いささか筋違いの問題提起なんですね。


そしてその後もアメリカ経済はパッとしない時代が続きます。
そこで、自動車産業は日本やほかの国の製品に追い越されてしまいます。
トランプは、この状態を問題とし、日本企業は、アメリカで生産せよ、とか言い始めます。
これもおかしな話で、自由経済の基本である、消費者のニーズを的確につかんだものが勝てる、

という原則から外れているでしょ。
他国に、力で、バランスを取ろうとする前に、自国の製品の品質向上に努力をすべきでしょ。

当たり前でしょ。
消費者は、アメリカの質の悪い車を持ち込まれても、質のいい日本車を買うでしょ。
米車の栄光はとっくの昔に終わっているんですね。
フォード、クライスラー、ビュイック、ダッジ、シボレーなど、往年の名車の影は薄くなっています。


まずは、貿易上の均衡を取るというなら、ここのテコ入れからでしょ。
いい製品を作れば市場は受け入れるはずですが、
大統領と首相の話し合いで、消費者を納得させることはできません。

 

この構造を前提にしないと、中国との交渉も先行き不透明なままでしょ。
今度は、コストと技術力の戦いなんですから。
もし、アメリカが旧来の力による不均衡是正を考えているなら、
よしんば中国と話がついたとしても、この問題は再燃するはずです。
それは経済の原則からずれているからですね。

 

ま、怒るセェルスマンには分からないのでしょうけど。

 

| 水嶋かずあき | あれこれ | 17:31 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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