水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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総量は、ほぼ変わらない、とか

牧畜や農業など、かなりの分野で、人類は食料確保の技を上げてきました。
とは言うものの、基本はまだまだ大自然の恵みの中にいるわけです。

 

それにしても、ある意味懐の深い自然相手ですから、
時に気まぐれのように変わる環境の変化に、右往左往しています。

まあ、簡単に言えば、特に漁業など、
海の状況次第で、豊漁にもなり不漁にもなります。

私が子供のころからの海の幸と今までの変化は、それは驚くほど気まぐれの連続でした。
ある時は、大漁になっても、ある時から獲れなくなったり、

そうこうするうち回復したりと、それは安定しないんですね。

 

例えばです。
鯵についても、私が子供の頃はもっと獲れていたんじゃないか、と思うんです。
何しろ、ほぼ毎日ぐらい、塩焼きとか煮付けとか、たたきやらで食卓に出てきたものです。

昨日も鯵、今日も鯵、きっと明日も鯵、と言う状態でした。
ある時、妙に不漁が続き、それ以来、高級魚になってしまったんですね。
まあ話は違うかもしれませんが、居酒屋系のお店で、鯵のたたきが、700円、800円と言う値を見ると、
とてつもなく違和感を感じます。
だって、身近でかつうまい大衆魚だったんですからね。

 

それと、ソーダ鰹。
これは釣り人なんかもバカにしている魚でしたが、
私は、釣れて3時間以内、という条件ですが、
こんなうまい魚はない、と思っています。
しかし、以前ほど魚屋の店頭に出る、ということはまれになっています。
鮮度落ちが激しいということも商品になり難い要因なのかもしれませんが、
そこは料理の腕でしょ。
鮮度に応じた食べ方があるんですね。

 

よく驚くことが、金目鯛です。
平塚の魚屋さんの店頭には、ほぼレギュラーのように並んでいた魚です。
私の記憶では、金目鯛はB級魚でした。
ごくごく普通のお惣菜にしていて、まあ原則は、煮魚でしたでしょうか。
今のように、刺身で食べるなんてあまりしなかったと思いますね。

これが、高級魚として、テレビなんかで紹介されていると、

そんなに珍重するほどうまい魚か?となってしまいます。

 

その意味では、その昔さんまは、塩焼きが王道の食べ方。
それこそ刺身にするなんてことはありませんでした。
これは冷蔵施設が進化したので、鮮度保持やらができるようになり、

刺身と言う食べ方が流行ってきたのだと思いますが、
だからと言って、やはり、塩焼きにはかなわないように思いますね。

 

一番の大きな変化は、秋田で獲れたハタハタでしょうか。
ある時ぱったり獲れなくなって、
その後、禁漁期間を設けて資源の保護を進めたのですが、
かつての勢いを取り戻すまでには至っていません。
かつてはと言うと、トロ箱(間口60センチ、奥行き40センチ、高さ10数センチの箱)いっぱい、
数百円と言う頃があったと言います。
ですから秋田では、正月料理の一つではたはた寿司が出てきますし、

冬場は、しょっつる鍋としては、そのメインははたはた。
郷土料理としては様々な形で食べられていたのです。
まあ、今もなくはないのですが、その高くなったこと。
それこそ、箸にも棒にも引っかからなかった魚が、ほぼ高級魚の仲間入りしましたものね。

 

湘南の海は、背青の魚を中心に、かなりの魚種が獲れます。
そもそも相模湾は、相模トラフと言って、太平洋プレートとユーラシアプレートに向って、
フィリピン海プレートが沈み込んでいますので、海溝状態になっていて、

その海底は急に深くなっているんですね。
そこで比較的多くの魚種がいるのですが、
その主なものと言えば、鯖に鰹、鯵にイワシと言った、いわゆる青魚と言われる魚です。
で、相模湾内での漁獲高はほぼ一定しているのだそうです。
しかし、不思議なことに、10年とか20年のサイクルで、主に獲れる魚種が変わるのです。
ある時は、鯵最盛期があったかと思うと、鯖最盛期が来たり、
さらにはイワシ最盛期が来たりと、そのポジションはくるくる変わるんですね。
で、不思議なことに、相模湾の中で撮れる漁獲量と言うのは、
ほぼ一定しているのだそうです。
鰯が獲れれば鯖が減るとか、鯵が好調だと鰹が減るとか、
ま、いずれにしても相模湾と言う限定された海域での総漁獲量が一定しているというのは、
要は、あの湾の中で暮らせる魚の総量には限界があるという事なんでしょうね。

 

海水温が高くなっているそうで、おかげできびなごが少なくなった、

と言うニュースが福島発でありました。
でももうちょっと長い目で見たら、他の魚種が増えてくるはずです。
大自然と言うのは、そんな突飛なプレゼントはくれませんが、
まずまずのものは、与えてくれるんですね。

 

ありがたやありがたや、です。

| 水嶋かずあき | 環境 | 19:54 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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