水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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キャッシュレス

男子、三日会わざれば刮目して見よ、という言葉があります。
その大もとは、『三国志演義』の中に記載されている、

呉の武将・呂蒙(りょもう)の故事が原典です。

 

それはこんな話です。
呂蒙という人は、呉の王・孫権(そんけん)に大変重用されていました。
しかし、呂蒙の家はもともと貧しく、学問を収める機会もなかったのもあり、
学問に全く興味もなく、ただ、武芸を磨き上げてきたのでした。
そのため、書類なども自分は話し、部下がそれを聞き取って作成するというありさまでした。
そんな呂蒙の学識のなさを笑って、人々は、あほな呂蒙とからかっていたのです。
そこで、呉の王・孫権は、見るに見かねて、呂蒙に学問を勧めます。
はじめのうち呂蒙は、軍の仕事が忙しく、書物を読む時間を取れないなど言い訳三昧だったのです。
しかし、孫権は、何も博士なれというわけじゃない、

歴史を学ぶなど、見識を広めるということが大事なんだ、と、説得します。
そうまで言われたので、呂蒙は発奮して、勉学にも本腰を入れ、
やがて本職の儒学者たちをもしのぐほどの知識と見識を身に着けてゆきます。
勇猛なれど無学であった呂蒙を軽く見ていた、当時の知識人であった魯粛と言う人が、
日に日に上がる呂蒙の評判を聞いて、会ってみたいと思い、出向いてゆきます。
で、実際に語り合った呂蒙は、以前とは比べ物にならないくらい豊かな学識を兼ね備えた大人物へと成長していたのです。
おどろいた魯粛は、「昔言われていたあほな阿蒙、とはとても思えない」と称賛したのです。
これに対して呂蒙は「士別れて三日、即ち、更に刮目して相待すべし」
つまり「士たるもの、別れて三日もすれば大いに成長しているものであって、
また次に会う時には、しっかりと目を見開いて会うべきです」と言ったとか。

まあ、滅多に使う言葉ではありませんが、
時に人は大きな変貌を遂げるものです。


わたしの友人で、一代で、二部ながら上場会社を興したものがいます。
なかなかものの見方に先見性があって、
現職にたどり着くのに、3回ほど商売替えをしましたが、
あれこれ試行錯誤の末、最終的に、二部上場まで、仕立て上げたのです。
その彼に1人息子がいたのです。
まあ、彼は創業オーナーですから、自分の息子に対しては、
そこそこの年になれば、後継ぎとして会社に入れて、
いきなり専務で、やがて社長と言うコースを想定していました。
で、彼から見ると、何かともの足りない所もあったようで、
でもまあこれも仕方ないか、と、いささか出来の悪い息子を、
半分あきらめながら、しかし、半分期待し、その将来を思い描いていたのだそうです。

 

で、息子が大学を卒業し、いよいよ社会人、と言う段になって、
アメリカに行って見たい、と言い始めたのだそうです。
彼は、それほど過大な期待を息子にしていなかったので、
好きなことがあればそれをさせる、と言う寛大さも持っていたんです。
で、アメリカ行きを後押ししました。
正に、トランク一つで、単身アメリカにわたり、
時々は、近況報告的なものがあったそうですが、
詳しい日々の暮らしぶりは、まるで知る由もない。


で、数年が過ぎ、突然帰国するとここと。
彼は、久しぶりに会う息子の姿を思い浮かべながら、成田に出迎えに行ったそうです。
で、ゲートから出てきた我が子を見た時、
一体どうしたんだ、と言うほどの変貌を遂げていたのだそうです。
覇気溢れ、エネルギッシュな容貌は、まるで別人。
彼は後に私に、人間ってあんなの変わるものなのか、驚いた、としみじみ話してくれました。

もちろん見てくれだけでなく、骨太の精神を培ってきたのです。

 

私は変化する、変貌を遂げるというのは、人間個人ばかりじゃないと思うんですね。
一つの国だって、三日とは言いませんが、
えらく短期間で成長をする国もあります。
中国なんかそうでしょうね。しばらく実際に見ていませんが、
テレビなどの画像で出てくる中国の姿は、目を見張るものがあります。
正に括目ですね。

 

この中国では、キャッシュレス決済が主流になりつつあるようで、
ここでも日本は追い抜かれたのか、と思っていたのですが

実態は、中国は偽札が多くて、現金取引をするのに、いちいち真贋のチェックをするのだそうです。
だから時間がかかるそうで、そこが嫌われ、カード決済に移ってきたのだそうです。
そう考えると、日本がその類の決済システムが遅れているのは、
いい意味、通貨に信頼があるからなんですね。


普通に、手にした札が本物かどうか、なんて心配をしたことがないでしょ。
ひがむわけではないですが、遅れているには遅れている事情があるんですね。

これまた日本のいいところで、
素晴らしいことじゃないですか。

| 水嶋かずあき | あれこれ | 09:59 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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