水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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イクメンの時代

かつて、平塚市役所のある部署から、
平塚市料理飲食業組合連合会に対し、
イクメン宣言都市なる宣言をしたいので、

これ等の政策にご協力いただけないか、と要望があったんです。

 

ま、宣言ですから、「私は、イクメンの在り方を肯定し、率先してイクメンをします」

と言った感じでしょうか。
で、この時、依頼に来た担当者もさほど熱が無かったですし、
行政としても、まあ、はやりだから、うちもやってますよ的な事業として、
悪く言えばポーズをとる必要があったんでしょうね。


音頭取りの行政もそんなくらいですし、

イクメンという、いわば男が育児にかかわるということは、
風潮だからとか、会社で不承不承ながら推進しているからとか、
いわば、外的な圧力、要因でするもんじゃないだろう、と思っていたのです。
ですから、その市の担当者にも、お仕事でしょうから、チラシ等は受けますが、
成果は期待しないで下さい、と。
何より、みんなおじいちゃんですし、仕事を持ってのことですから、
あなた方が考えるイクメンをするには、条件が厳しすぎる、と伝えました。

 

結局、二の矢が放たれることなく、この話は立ち消えとなったのです。

 

で、ネットで、イクメンに関するレポートが載っていたので、
このいきさつを思い出したわけです。

 

人間という動物を冷静に客観的に観察すると、
他の動物と決定的に違うところがいくつかありますが、
そのうちの一つは、子育てにやたら時間がかかることです。
つまり手間暇が必要だということですね。
他の動物など、生れ落ちるとしばらくして、自力で立ち上がり、
母親の乳を飲むために、親元にすり寄ってゆくものが多いでしょ。
しかし、人間は危なくなく普通に歩けるようになるのに、
2年近くかかるでしょうか。
さ、それから、ヒトとしての機能を取得しつつ、
それこそ服を着たり、風呂で頭を洗ったり、皿から食事を自分で口に運んだり、と、
生活の基本的な部分がまずまずできるようになるのに、5年でしょうか。
それから、6年間の小学生としての生活、中が3年間、さらに高校3年間と、
教育を受け続けますが、当然ですが自立して生活はできない。
ほぼ半数の人が大学まで進みますが、これを含めて、社会人として、

要は、一人前になるのに、22年間も時間が必要なんです。
こんな手間のかかる動物は他にいないでしょ。
ということは、他の動物に比べて、育てるのにやたら手間がかかる。
特に幼少期は何倍かの手間がかかる。
これを母親一人でこなすのは、ちょっと過酷だろう、というのがイクメンの発端だったと思うのです。

 

で、そもそも日本の社会で、いや、世界中のかなりの部分、

まだまだイクメンはよほどの意識改革をしない限り定着しないと思うんですね。

 

以前なんかの本で、男と女の単純な役割とその力関係と言うことを書いたものを読んだことがありますが、
それによると、時代時代で、男と女の力のバランスがしばしば変わってきた、と。
大体、男の力が高まってくるのは、戦乱などが発生した時だそうで、
平和な時が続けば、女の力が上がってくるのだそうです。
ま、その意味では、男は女を守る、と言う本能が根底にあり、戦乱など力と力の衝突があるときは、
男の出番であり、この時は男の地位、存在が女を上回るのだそうです。
で、平和なときはその逆ですね。
しかし、ほぼ、人間の歴史は闘争に明け暮れてきたわけですから、
男優位が定着してきたわけですね。
そこで、家事分業のように、じゃあ女はどうしたのか、ですが、当然、育児と家事を分担したわけです。
で、じゃあ、イクメンなんて意識が希薄な時代、女はどのように育児に携わったか、でしょ。
そこで、家族と言う集団の意義が存在してきたわけです。
周囲の大人が、協調して子どもを育てる。
しかし、核家族化が進んでみると、育児を支えてきた家族がいない。
結局女一人で育児に当たる。
こりゃあ大変なんです、という声が上がってきた。

 

要は家族制度と言うか、家族での暮らし方に変化が生じたため、
育児と言う問題がクローズアップされてきたわけです。
基本的に、企業が育児に対して有給的扱いをしてくれればそこは何とかなったとしても、
しょせん男の意識と体は、育児向きではないでしょ。
屁理屈になりますが、男は乳が出ないですものね。
したがって、単にあるべき論では、この問題はなかなかいい方向には向かないのです。

そこで「社会」と言う集団が圧力をかけて方向付けをしようとするわけです。

 

アメリカでは、育児休暇」の取得を拒絶された男性社員らが訴訟を起こし、
補償金500万ドル(約5億4000万円)を支払うことで決着した、とか。
日本でも、まだ有償の訴訟はありませんが、育児休業を主張した男性社員が、
社内でバッシングを受け、退社を余儀なくさせられた事実などがあるそうです。

 

職場と言う社会にこの問題が持ち込まれているのですが、
基本はやはり家族の在り方でしょ。
うちなんか、4女が、3人の子どもを次々に出産して、三つ迎えどころか、
二つ迎えなので、毎日ドタバタしています。
ご亭主は仕事人間ですから、基本、家のことは殆ど構えない。
そこで、姑二人が、とっかえひっかえカバーをしているのです。
一つ屋根の下にはいませんが、
結果は家族が支えているんですね。

結婚をするときは、ご亭主の職場を優先して住家を決めると思いますが、
家族としての行き来、やり取りができる位置であることも重要でしょ、

ま、イクメンもいいのですが、その前に解決すべきことが多くあると思うのです。

 

物理的に、亭主が家に入って育児を手伝う、っていうのも、若干の違和感を持ちます。

| 水嶋かずあき | あれこれ | 10:26 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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