水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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あれから50年

1969年7月20日。
人類が最初に月面に降り立った記念すべき日です。
あれから50年が過ぎました。

私は、これがきっかけだったと思うのですが、ロケット開発の歴史に興味を持ち、
手当たり次第にそれらの書物を読んだものです。

 

当時は、東西冷戦の真っ最中。
ソ連が、人工衛星を打ち上げれば、負けじとアメリカが後を追う。
ソ連がライカ犬を宇宙空間に送りだせば、アメリカはシェパード。
この競争はまさに激化の一途をたどります。
その後、人間を送る。
月の裏側の写真を撮る、など、様々なレベルの競争が展開されましたが、
ことごとくアメリカは後手を踏むんです。
なぜか一歩前をソ連が走っているんですね。
これは、誇り高きアメリカにとっては、屈辱的な事だったのです。

オリンピックの100・200・400・800・1500と
様々な距離で、金メダルをソ連がとって、アメリカがどう頑張っても銀が精いっぱいだった、
というようなものです。
後塵を拝す、ということですね。

 

このソ連対アメリカの宇宙開発競争において、アメリカがソ連に勝てなかったのは、
一点絞り込むと、ロケットの推進力に差があったという事なんです。
ですから、躍起になって出力を上げられるエンジンの開発を行うんですね。

まあ、車で言えば、3000ccの排気量を5000ccに上げてみる、と言ったような感覚です。
しかしそれでもなかなか追いつかない。
で、ある時、ソビエトのロケットがどうして強力な推進力を持っていたのか、と言う秘密を知ります。
なんと、把ね方式を取っていたんですね。
つまり、1万馬力のエンジンを4個束ねて4万馬力にする、と言ったようなものです。
アメリカではこの束ね方式を思いつかなかったんですね。
ですからひたすら巨大化して一機のエンジンで4万馬力を求めた、ということです。
まあ、単独のエンジンの場合、当然無理がかかります。
そこで、しばしば悲劇的な事故を起こすわけですね。

 

そもそもロケットの技術は、第二次世界転戦中ドイツで大きく進化したのです。
ナチスは、戦局を打開すべく、ロケット開発に力を入れます。
この一部は、V2ロケットと命名され、ロンドンの空襲に使われます。
ところが不十分な機能だったので、やたら命中率が低かったんですね。
で、当然ですが、精度を上げるため、国家的な体制でロケットの技術的な改善を進めたのです。
しかし、そうこうするうち、終戦。
ドイツは敗れます。
すると、この敗戦国に戦利品を奪おうというがごとく、アメリカとソ連がなだれ込みます。
ともに、共通のねらい目がありました。
それは、V2ロケットの開発研究施設です。
そしてなにもかもさらうように、先着したアメリカが資料や施設などを持ちかえります。
中には研究に携わる研究者を連れてゆきます。
まあ、ちょっとした拉致ですね。
この中に、フォン・ブラウンと言う人がいました。
V2ロケットの開発スタッフの中心人物です。

 

で、アメリカでは、述べてきたように、ロケット開発が遅々として進まない。
いつもソ連に負けてしまう。
さて、体制の作り直しをしようと、します。
あたかもこのタイミングで、時のJFケネディ大統領が、
60年代のうちに、アメリカは月に人類を送り込む、と言った演説をし、

これを受けて議会は、さらに膨大な開発予算を付けます。
ソ連に苦杯をなめさせられ続けたアメリカ国民はこの宣言に拍手喝采を送ります。

劣勢を挽回しようと、それまでのスッタフを入れ替えます。
で、ここで、それまで地方の女子大で物理学かなんか教えていたフォン・ブラウンを指揮官に迎えます。

 

以来、順調に実績を積み上げ、
そしていよいよ1969年7月20日、大統領の宣言の通り、
アメリカは月に人間を送り込むことに成功します。

 

私もこの瞬間を熱狂的な思いを持って、テレビ中継を見ていました。

で、50年です。

 

不思議なのは、その後、ぱたりと月へ行く計画が途絶えたということです。
アームストリングが、月ってさ、なにもないとこで、つまんねえところだ、とでも言ったのでしょうか。
憑きものが取れたように、アメリカは月への関心を失ってしまったようです。

景色は単調だし、うまいものもないし、温泉だった湧いてない。
本当につまらない所なのかもしれません。

 

| 水嶋かずあき | あれこれ | 10:55 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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