水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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おいしい鰻の食べ方

今日は土用丑の日。
ま、なぜ土用なのか、(たまたま今日は土曜日ですが)とか、
ウナギのこの時期に食べるようになったいきさつとか、
色々とテレビのワイド枠で、恒例のように紹介されます。
柿本人麻呂の歌や、平賀源内の看板説など、いろいろと紹介されますので、
今日は、専門的にうな重の現状について書いてみます。

 

ま、どうせだから、年に一回ぐらいはうなぎを食べるか、という感じだと思うのですが、
どこで食べるかがすべての基本でしょ。
そこで、まず専門店。
大体、うなぎ屋専門店と言うのは、テーブルが5,6個の小さな店が多いですね。
大きくしても普段はそれほどの客が来ないので、
取り敢えず、持続可能な規模にします。
となると、小さいお店になってしまうんですね。
専門店がバカ儲けするとは考えられないのですが、
それでもうな重の上なら4000円ぐらい。
並みとか、うな丼で、3000円と言ったところ。
 

ちなみに、並みと上の違いですが、うなぎの質が変わると言うことはありません。
ただ単に、付けるウナギの量が変わるだけです。
さて、専門店ですから、当然、自家で、割いて、焼いて、蒸して、色付けをして出されます。
ウナギの一番おいしい食べ方は、生きたウナギを裂いてから、食卓に届くまでに、
ロスタイムゼロが、最もおいしいんです。
裂いてから焼くまでに時間がかかったとか、焼きあがってから食卓に上がるまでに時間がかかったとか、
要はどこのステップであれ、その間のロスがあればあるほど、味は落ちます。
ですから、専門店以外では、一味もふた味も落ちるんです。
だって、どこかの工場でベルトコンベアーに乗って焼かれて、出来上がるとそのまま冷凍庫に入れて、
凍ったところをサイズわけして、消費地に送る。
これが、販売店に送られるわけです。


牛丼チェーンがこぞってこの時期うな丼を売りますが、
当然冷凍品の解凍です。
魚屋の店頭も冷凍品の解凍です。
デパートの地下売り場のうな重なんて弁当も冷凍品の解凍です。
つまり、専門店以外は、どう考えてもロスタイムたっぷりなんですね。
専門店でも、この日に向けて、白焼きしたものを冷凍するか、
冷凍の白焼きを仕入れるかしているはずです。
でないと、あのお客様の行列を捌ける生産ができるわけない。


昨年のシラスウナギの相場は、1キログラム300万円でした。
シラスウナギの重量ですが、一匹2グラム、1キログラムにおよそ500匹います。
つまり、あの糸のような幼魚が一匹600円です。
ですから、これに餌代だとか、養殖する手間、設備の維持費など考えれば、
1匹あたりの値段が相当するということは想像できるでしょ。
ですから、最近は太化と言って、一匹の重量を大きくするということで、
相対的にコストを下げようという傾向が生まれています。
大体、うなぎはベストと言われているのが、

一匹生で(頭も骨も丸ごと)200gから250gのサイズと言われています。
これは、江戸の頃、うな重と言う食べ方が定着し、この重箱のサイズにぴったりとおさまるというので、
このサイズのものが重宝されたのです。
一方で、このサイズだと、骨もまだ細く、さほど気にならない。
あわせて、油の乗りも程よくなる、ということで、ごく普通に鰻と言えば、200gから250gが中心でした。

 

ところがシラスウナギがバカ高い。
そこで、もう少し大きくしてしまおうというのです。
確かに、大きくなればなるほど油は乗ってきますので、味としてはコクのあるものになります。
しかし、一方ではどうしても骨が気になる。
正に痛し痒しなんです。

 

さて、なんだかんんだ言ったって、土用丑の日なんだからやはりウナギを食べよう、

と言うことなら、おいしく食べる調理法をご紹介します。

家で食べましょう。
まず自家製のたれを作ります。
醤油1、味醂0.8、砂糖0.7、酒0.5ぐらいに比率。
これを弱火で10〜20%煮詰めます。
絶対に焦がさない事。
で、出来上がり
次に、冷凍解凍品のかば焼きを買ってきます。
大体、1200円から1400円ぐらい。
目方で言えば、生で300gレベルのもの。
付いているたれを水洗いし、落とします。
手のひらに抱えるように持ち、たわしかなんかでやさしくこすります。
で、これを皮を下にして、フライパンで沸騰したお湯の中に入れます。
時間は、2分前後。
フライ返しで、そおっと取り上げ、水気を切ります。
これにたれをぬりガスレンジの魚焼のところで、弱火で、2分ほど焼きます。
絶対に焦がさないように。
そもそもが味がついているわけですから、たれは一度塗れば大丈夫。
この時魚焼のトレーに、茶葉をぱらぱらと敷いておき、香り付けするとさらに結構ですね。

少なくとも手間をかけただけ、一味おいしくなります。
ま、専門店の「並み」に近付けるはずです。

せっかくの土用丑の日なんですから、
その辺のチェーン店で、取り敢えずうなぎを食べた、なんて気休めはやめましょう。

 

| 水嶋かずあき | グルメ | 05:31 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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