水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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靖国神社の位置づけ

国賓としてアメリカを訪れた方が、アーリントン国立墓地で、
献花をする様子などが映像で流れることがあります。
ダダ広い墓地に整然と墓標が建っていて、
日本の墓地とはいささか趣が異なるようですが、
この墓地では、無宗教を含め、一切の宗教の区別が無く、
キリスト教はもちろんのこと、イスラム教、ユダヤ教の他に、
仏教や日本の新宗教である天理教、金光教、創価学会などの宗派まであるのだそうです。
正に寛容の場ですね。


南北戦争から始まって、第一次、第二次世界大戦、朝鮮戦争、ベトナム戦争などの犠牲者、
9.11のテロの犠牲者も、建国、発展の支えとなった、という理由で、
ここに埋葬されているそうです。


その始まりは、1864年のこと。
以来、アメリカ国民の敬虔な祈りの場として、特別なものとして存在してきました。

強いて比較すると、このアーリントン国立墓地に当たるのが靖国神社です。
創建は、明治天皇の発議によるとされていて、
日本国の発展維持に貢献されたとする、いわば戦没者の英霊を祀る所です。


古くは、戊辰戦争の犠牲者から始まり、西南戦争、日清日露の大戦、
さらに太平洋戦争の犠牲者など、全246万体が慰霊されています。

創建の時期も1860年代と近く、
アーリントンと、靖国神社の意図、目的もほぼ同じです。

いわば、祖国のために命を賭した英霊を祭るという意味では同じですね。


しかし、アーリントンの場合、多くの外国の貴賓が公式に参拝するのに、
なぜか、日本の靖国神社は、それが見受けられません。
ともすると、自国の総理大臣が参拝するとすると、とてつもなく大きな雑音が聞こえてきます。

この原因はたった一つ。


1978年、宮司に就任した故松平永芳が、就任直後A級戦犯合祀を強引に進めた結果、
その年の10月に、実現します。

これは実に微妙な問題で、人によってはA級戦犯の人たちは、

国家の発展どころか、国民を不幸な経験をさせた張本人たち、
と言う解釈をする人が多いのです。

 

日本の太平洋戦争に関する思いは、様々ですが、
それでも、そのような道の選択をした責任ある人たちと、
それに巻き込まれ、BC級で命令のもとに行動したことも死刑の判決を受けた1000人の人たちとの違い。
まして、南方の島で戦死し、原爆の被曝で命を失った人たちは同列ではないだろう、という意見は、
私はもっともだと思うのです。

 

なぜ、どんな理由で松平永芳さんがその区別ができなかったのか、分りませんし、
またその決定を、何の反対もなく、神社として、実行したのか、それが理解できないのです。
冷静に考えれば、正に玉石混淆、十把一絡げ状態でしょ。
口惜しくも、戦地の露と消えた兵隊さんへの哀悼の気持ちを、

同じレベルでA級戦犯として裁かれた人々へ
同じように持てと言われても、それなりの違和感を感じるでしょ。

 

現に、昭和天皇は、この合祀に反対だったようです。
合祀後、ただの一度も靖国にお参りをしていません。
沖縄に、また激戦があった東南アジアの国々に、
戦没者慰霊の旅を続けてこられた方です。
深い反省の念を持っていながら、靖国にだけは足を向けませんでした。
靖国神社創建150周年にあたって、

神社としては、天皇の参拝をお願いしたそうですが、
断られたそうです。

 

神社の持つ意義、その創建はおじいちゃん曾じいちゃんに当たる明治天皇です。
にも関わらず、ということを考えると、なぜ合祀だったのか、
普通に考えれば、間違えた選択だったとしか思えません。

 

メディアの対応も含め、靖国参拝はトラブルのもとになります。
ですから、玉ぐし料の奉納と言う手で、安倍さんは済ませていますが、
参拝よりたちが悪いでしょ。

知り合いの葬儀に、都合でいけないから、香典を友達に頼んで届けてもらう、と言う手口ですよね。
これって、手抜きでしょ。
なんか、英霊に対する誠意を感じませんね。
行けば行くでとやかく言われるんで、ま、行ったとみなしてください、ということでしょうか。

 

それより、どうして、分祀に踏み切れないんでしょうね。

| 水嶋かずあき | あれこれ | 13:27 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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