水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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大局性と先見性

民主主義の大原則は、多数決です。
50%を1ミリでも超えたら、可決です。
実はこれ以外に判断の仕様がないから、
単純に1人に1単位の採決権を与え、それによる数の積算をし、ちょっとでも多い方が、
民の意志を代表している、とみなすわけです。
ただ、この場合、一人1票ですね。


仮にこんな例を前提に考えてみましょう。
ある町で大型の工場誘致をしようと言うことになった。
賛成派は、地域経済にとって発展の可能性があるので、誘致すべき、と。
反対派は、環境が破壊され、この街の伝統的な良さが崩壊する、と。
で、賛成・反対を代表する二人の立候補者が、それぞれの立場を主張して
町長を決める選挙があったとします。
有効投票数、10000票。
で、5001票を獲得すれば当選。
しかし方や、4999票で落選。
決まりは決まりだから、過半数を確保した方が当選でしょ。
しかし、たった1票で、そんな重要な問題が選択できるのでしょうか。

ま、極端ですけど、このような選択をせざるを得ないことって、十分にありうるわけでしょ。
1人1票で、過半数を制するというのが現在の民主主義の基本的な在り方です。
負けた4999票を無視はできないでしょうが、
それでも賛成派は、事業推進のお墨付きを得た、と言うでしょうね。

 

これを何とかできるシステムと言うのが現状ではありません。
怖いのは、ポピュリズム的空気が蔓延し、

数こそ力と、民主主義の在り方を正当化することです。

大衆の英知が、優れていないとは言いません。

それはそれなりの立場のあり方ですから、過半数が最優先となるのでしょうが、
真に、大局性、先見性など、将来への熟慮の末の結論かどうかは疑わしいでしょ。

 

これは一概に断言はできませんが、現象だけで判断するなら、
韓国で、かつてパク・クネさんを大統領に選択しました。
しかし、いろいろ問題がある、と。
で、ろうそくをともしながら結果として弾劾し、新たな大統領を選択しました。
しかし、今やその支持率50%を切っています。
真に民主主義的考えなら、この時点で、次のリーダー選出でしょ。
実際、ムンさんは、任期満了を迎えられるのか、と言う状態になるかもしれません。


いまさらですが、歴代韓国大統領は、まあ、退任後ろくでもないことに巻き込まれているでしょ。
身内の逮捕者で出るのは、普通。
本人が逮捕されたり、裁判の結果死刑判決を受けたり、中には自殺までしたり、と、
言っちゃあなんですが、あそこまでの立場を得た人に対して、

手のひら返しのような仕打ちがされるんですね。

その意味で、なぜなんだろう、とその国民性をいぶかしがる人も多いですね。
中にはそのようなことを国民性としてとらえ、そんなもんだ、で終わりにしていますが、
たんに、韓国流ポピュリズムと言う問題だけなんでしょうか。

 

私は、この観点で民主主義を考えてみると、なんか本来ではないのではないかと思うんですね。
一言で言えば、大局性と先見性に欠けた民主主義なんです。
5年先まで読めないんですね。
だから、任期が終わると、任期中の問題が噴出して、
スキャンダラスな余生を迎えることになる。
もし、韓国民が大局性と先見性をしっかりと身に着けていたら、
そう言う人物の選択をしないと思うんです。
きっと韓国にも、優れた政治能力を持っている人はたくさんいるはずだ、と。
ただ、国民性と言えばそれまでですが、そこを見抜けない事と、

そういう能力のある人がアピールするチャンスがない、と言ったこととあいまって、
歴代大統領の不幸が生まれているのではないか。

 

過半数を制するための努力より、

未来志向として、大局性と先見性をもって問題を認識し、深めていれば、
もっと開けた結果を得て、歴代のリーダーも退任後、敬意に満ちた余生を送れたはずだ、と思うんですね。

 

一見ポピュリズムと言うのは、受けが良くて、

民主主義としての基本要因を兼ね備えている、と思いがちですが、
残念ながら、衆愚政治を育ててしまいがちなんですね。

 

例えば、一人3票を持っていて、人によっては賛成に3票、
しかし人によっては、賛成に2票、反対に1票を投ずることができたとします。
なんとなく結果が変わると思いませんか。
なぜなら、一般的に私達は、100対0で物事を判断していないんですね。
レストランでメニュー帳を見ながら迷いがちな事ってあると思うんですが、
あの状態なんです。
こっちもいいけどあっちもいいみたいな。
そう言う意味で、人の思いの量を表現できるシステムが作れないでしょうか。
賛成60%反対40%みたいな考えの時にどうすればいいのか、と言うことですね。

そうすれば、両方のテーマを複眼的に検討できますし、

何より、時の空気に押し流されて物事を決めてしまう
ポピュリズム的民主主義の欠点をカバーできるのではないか、と思うんですね。

 

きっと、イギリスのEU離脱も、もう少し賢い選択をしたのではないか、と思うんです。
大事なのは、大局性と先見性なんです。

| 水嶋かずあき | あれこれ | 15:31 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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