水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
<< 台風一過 | main | 10年ひと昔 >>
判官贔屓

週刊ポストが、先週号で、
特集「韓国なんて要らない」を発売したところ、猛烈は反発があって、
いや、妙な話ですが、そんなことも予測できなかったんでしょうか。
としたら、かなり頭の悪い編集者ですよね。
ま、悪口はともかく、
ミスをして負けた高校野球のキャプテンが、坊主になって詫びを入れた、みたいなことで、
翌週は、それをカバーするような特集を組んだんですね。
前週が10ページの特集、今週は8ページ。

 

ともかくその前週の内容がすごいですね。
*『嫌韓』ではなく『断韓』だ 厄介な隣人にサヨウナラ
*韓国なんて要らない」
*10人に1人は治療が必要(大韓神経精神医学会)―怒りを抑制できない『韓国人という病理』
*暴走・文在寅は『竹島上陸』計画中!
なんて、ともかく過激な内容だったわけです。

嫌韓ムードに火を点けようというようにです。


こう言うのって、嫌韓的な人にとってみれば、我が意を得たりと言うことになるんでしょうか。
でもそれにしても、こういう見方って、すっきりしないでしょ。
そこまで言うか、っということで。
ま、ともかく度を越してしまったんですね。

 

そんなバカげた内容の週刊誌を発行した小学館は、なぜそんな編集をしたんか、
と言うことを、冷静な第三者のジャーナリストが、こう断罪していました。
いわく、センセーショナルなテーマで、売り上げ増を狙ったんでしょ、と。
事実、この週の週刊ポストはほぼ完売だったとか。
まあ、営業的には正解だったんでしょうね。
何しろ出版社と言えど営利企業ですから、
売り上げが上がればバンザイでしょ。

しかし、世間では待てよ、となる。


そろばん勘定だけで、主張すべき方向が変わるのか、ということです。
メフィストフェレスに魂を売ったファウストにでもなってしまったのか。
メディアにはメディアの魂があったんじゃないのか、と言う事でしょ。

大雑把に出版、新聞、テレビ・ラジオの放送など、いわゆるマスメディアで仕事をするということは、
その人はジャーナリストと言うことです。
そして、ジャーナリストはジャーナリストとしての何か、芯と言うか、軸と言うか、
何か主張する上での寄って立つ基点が必要です。

私はそれは情緒と正義感だと思うのです。
ただそれでも分かりにくいでしょうが、ある種の勧善懲悪です。
そもそもがドラマとか、昔から語り継がれてきたお話など、その基本は勧善懲悪でした。
弱きを助け強きを挫く、と言う単純な構造のストーリーです。

 

判官贔屓という言葉があります。
はんがんびいきとも、ほうがんびいきとも読みます。
これは、源の頼朝が、弟義経を反乱者として認定し、
その討伐をすべく、追っ手を掛けます。
有名なのが、歌舞伎十八番の勧進帳、安宅関。
ここでは、関主富樫の追及を辛うじてかわすというストーリーですが、
時の権力者から、罪人として全国手配された人間が、逃げおおせるということなので、
観客としては本来、罪人の義経が捕まることを、期待すべきですが、
何故か、日本人は弱い者の見方をする癖があって、
義経が無事逃げおおせることを期待するわけです。
この弱い者の味方が判官贔屓なんですね。
ちなみに判官とは義経のことです。


時に、この判官は一塊の大衆の場合もあります。
孤独なヒーローの場合もあります。
権力に対する民衆の反発の一つですね。

いいか悪いか、それよりも権力に笠を来て、横暴な弱い者いじめが、日本人は大嫌いなんですね。


メディアは今や権力を持ち始めています。
新聞、テレビ、週刊誌などが、あれこれ物言うこと自体、当然その力量を持つのですが、
それだけに、メディアは、自分の影響力を謙虚に図るべきですね。
冷静沈着に大衆が熱気で沸騰していたら、その熱を取るような配慮をすべきですし、
あきらめムードで悪の追及が手ぬるくなったら、
パワーを注ぎ込むような働きかけをすべきでしょ。

 

ジャーナリストとしての公正な視点で、正義をいかに追求するかが第一義です。
そこに、売らんかなの記事なんか、書かないでほしい。
そろばんは最後についてくるんだし、何より、公正な澄んだ視点を失ってしまったら、
ジャーナリストじゃないでしょ。
テレビもそうですね。
視聴率と言うそろばんの音を気にしすぎて、番組内容がゆがんでしまったら、
ジャーナリストの資格喪失ということです。

 

| 水嶋かずあき | あれこれ | 12:15 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









http://blog.mizushima-kazuaki.com/trackback/3151
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< November 2019 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ MOBILE
qrcode
+ LINKS
+ PROFILE