水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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パワハラ認定です

チョウ・キジュ湘南ベルマーレ監督のパワハラ疑惑に関して、
調査委員会の結論が出され、
これを受けて様々な部署、人達からコメントがネットに乗りました。

実に様々ですね。


結論とは、まず、パワハラはあった、と。
その上で、けん責および監督への謹慎、5試合の指揮権の不許可と、
チームへのけん責および罰金200万円と言う裁定が出されました。

まあ、正直、全くの門外漢ですし、その調査報告書も見たことはないので、
情報として伝えられているネット上の記述だけでの判断ですから、
見当違いかもしれない、ということが大前提ですが、
私なりの感想を。

 

まずは、チョウ監督は、かなりの熱血漢ですから、
まあ、アウトセーフギリギリなんだろうな、とは思っていました。
ただ、伝えられたところによれば、かなりきつい言葉があったようです。
きっと暴力寸前の過激な行動もあったのではないか、と。

 

私は、サッカーのゲームを見ながら、一般的に監督の行動を見ていて、
さぞかし歯がゆいことが多いだろうな、と思っていました。
つまり理想とする動きとずれが出てきた場合、正にピッチの外から、
あれこれ指示を出すことと、場面に応じて選手交代をするということ以外、
試合中に出来ることはないわけです。

 

私はその昔、学生芝居ながら、オリジナルのミュージカルの演出をしたことがあります。
芝居も、踊りも、歌もそれぞれの担当がいて、

作曲だとか、振り付けだとか、分担するのですが、
総合的に全体をまとめて、けいこを通じて、

望ましいステージの構成をするのは、演出の権限と責任なんです。
学生ですから、なかなか理想のレベルにはならない。
でも精一杯、くりかえしの練習で、その精度を上げてゆく。
なんだかんだと、3か月以上は稽古するんです。
上演は、一回、2時間程度。
その瞬間のような時間のために1000時間を超える準備をするわけです。
で、いよいよ舞台が始まる。
演出としては、今までけいこを続けてきた中で、すべてを演者に伝えてきた。
だから、一度幕が開いたら、ただ見ているしかない。
つまり、あとは、彼らを信じて見守る、と言う事なんです。
1000時間と言う時間は、彼らを信頼するための時間ですし、
彼らが、歌や踊りやセリフなど、一つ一つの舞台構成要素に魂を込めてゆく時間だったんです。

 

私はサッカーの試合を見るたびに、監督の心中をいつも考えていました。
ミスが出れば、なんでそんな動きをしたんだ、
練習であれほど言っただろう、とか、
特に失点した時など、心が切り割かれんばかりの思いをしたのだと思うのです。
もちろんそれに反して、いいプレーや、得点した時など、それはそれで大いなる喜びだと思います。
ま、いずれにしても、芝居の演出も、サッカーの監督も、
当然ですがベストと言う状況を理想として、そこに近付けるためのトレーニングをしてきたわけです。
で、本番では直接的に口出し手出しをできない。
正にあなた任せの時間になるわけです。

 

チョウ監督のようなタイプの人は、理想形の体現を目指す意識が強く、
その誤差には、きっと周囲が考える以上のストレスが生まれてしまうんでしょうね。
それだけに、それが強い言葉に変わる。

様々な情報を読む限り、そこまでひどい言葉だったのか、とも思いました。
しかし、チョウ監督のパワハラを是認するつもりではありませんが、
以前のブログでも書いたように、
たとえば、何とか大学のサッカー部の監督と、
プロのサッカーチームとのとてつもない差を考えるべきではないか、と思うんです。

 

大学のチームの場合もプロチームの場合も、
極力優秀な選手を集めるところが原則だと思うんです。
そしてトレーニングする。
チームワークを醸し出せるような方法を考え実施する。
そしていざ本番、勝ちに行く。
つまり最終的には勝とうとすることです。
しかし、大学のチームとプロのチームとの大きな違いは、
観客からの入場料で、チームが運営されていると言うことです。
もちろんスポンサーシップなど、協賛的な資金も含まれるでしょうが、
まあ、それでも観客が払うお金が基本になります。
つまり、金を払っても観るというプレーが要求されているということです。

こう言うスポーツと言うのは、相対的な問題でしょ。
特に大学などのチームの場合、戦力の弱いチームには、勝つチャンスがある。
その逆もある。
しかし、プロと言うのは、
勝ち負けもさることながら、金を払うに足って観るプレーが必要だということなんですね。

 

私は以前ナパサでチョウ監督と対談した時、この意識が強い人だ、と感じました。

まあ、言っちゃあなんですが、ベルマーレのチーム運営資金というのは、
Jリーグの中でも、17,8番目ぐらい。
決して裕福なチームではありません。
そんな中で、獲得できる選手へのギャラは、やはりそのレベルになるはずです。
で、そのレベルの選手で戦うのですから、何より勝ちに行くということが第一義、

さらには、観客が金を払ってくれるプレーをさせると言うこと、
ここに腐心するはずです。
まあ、この現実的な隙間が、ちょっとばかりストレスにつながっていたんじゃないかな、と思います。

 

何はともあれ、チョウ監督が現場に戻って来るようです。
これを機に、もしかすると、もっと素晴らし指導力を発揮するんじゃないか、と期待しています。
何しろ、チームは今崖っぷちに立っていますから、
なんとか立て直してほしい。

世間からはいろいろ言われたけど、まあ、いい経験だったね、と
シーズンが終わったら、苦笑いでもできるようになってほしいですね。

| 水嶋かずあき | ベルマーレ | 13:24 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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