水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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あいトリの騒動

まずは夕べの感想から。

ま、ともかく日本代表チームは満身創痍でしたね。

これじゃ無理だ、と思いました。

さらには、やはりまだまだ世界の強豪との差は大きい。

あのスクラム自体でもう負けていましたもんね。

でも、ホント、多くの感動をありがとうございました。

そしてお疲れ様でした。

 

さて、今日のテーマです。

 

子どもの喧嘩に親が口出しし、

さらにあちらこちらで騒動の輪が広がっているようにしか見えないんですが、
なかなかその騒動の核心見えてこなかったんです。
で、やっとここにきて、そうだったのか、と。
国際芸術祭「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」のことです。

 

この作品展の概要は、個人や美術家のグループの作品など、展示予定のものは16点です。
16の作品のために組まれた予算が、約12億円。
多くの企業が協賛しており、愛知県は約6億円、名古屋市が約2億円。
文化庁の助成事業でもあり、約7800万円の補助金、と言うのがその内訳。
くどいようですが、16作品の展示のために、12億円です。
つまらん計算ですが、1作品7500万円かかったということです。
どう考えても妙な作品展でしょ。

ここのところは誰もあまり言わない。

というか、作品内容について、とやかく評論するだけでしょ。

 

私も、一端に市内の美術家の集団の会長を仰せつかっています。
まあ、芸術・美術の境の端っこの端っこのさらにそのスミの方に存在するにすぎませんが、
それなりの思いは持っています。

それにしても芸術というものをどう考えるか、なんてことは、十人十色なんです。
ある作品を良いという人もいれば好まない人もいる。
肯定する人がいれば必ず否定する人がいるんです。
なぜなら、この領域のものは、大いなる主観の所産にすぎないからです。

私は、油絵を描き始めたころは、爆発的に作品を書き続けました。
今は一年にいいとこ1作品程度のテンションですが、
始めたころは、あらゆるテーマを描いてみたいという欲望があったんです。
で、描きあがった作品を写真にとって、何十枚か束にして持ち歩き、
これはおれが描いた絵なの、ってなことを言って、何人かの人に見てもらったんですね。
で、その時の経験なんですが、自分が気に入った作品と、この絵がいい、と言ってもらえる作品は、
殆ど一致しませんでした。
そんなもんなんです。


一度、何年か前の美術展で、製作が思うに進まず、時間切れで未熟なままだったんですが、
仕方なく出品した作品があったんです。
展示会場に飾りだしたものの、余りの駄作で、内心、ひっこめたいと思っていたんですね。
ところが、これが大絶賛で、なんか狐につままれたようで、
これのどこがいいんだ、と、逆に自分自身の美的価値観を疑ってしまったんですね。

こんな風に失敗作を褒めてもらうことはままあることなんです。
逆に、自信作をくそみそに言われることもあるんですね。

芸術作品と言うのはそんなもんです。
ですから、多くはそれでも何かを基準にして、いいとか悪いとか評価されるのです。

その大雑把なものは、やはり、なんだかんだ、美を感じたり、安らぎを感じたり、
要は心地よい心的な状況を育むものなんです。

 

さて、このあいちトリエンナーレの展覧会名が

なぜ、「表現の不自由展・その後」というテーマを掲げたのか、ということが
いろいろ調べて、やっと理解できました。
これは、かつてさまざまな美術館などで展示されたものの、
何かと物議をかもし、やむを得ずというか、展示を中止した作品の寄せ集めだったのです。
つまり問題児ばかりを集めた展覧会だったんですね。
この企画そのものが、いささか無謀ではないですか。
1作品ならそれほどの反響もなかったかもしれませんが、
ワルを16人集めて徒党を組ませたわけです。
問題が起きないわけがない。
でも、まあ開催にこぎつけ、でも、いったん中止、そして再開、と言うトラブルがあったのは、
誰もが、芸術とか美術と言う不明確な基準の分野の口出しすると、

不見識とか、野暮とか言われそうで、
いささか大人し目のことしか言えなかった、と言う事でしょ。
だから、世間様が不快であるという抗議が多く寄せられたことで

我が意を得たとばかり、中止にしたといういきさつでしょ。
でも、なぜかまた復活した。
これはスポンサーをはじめ、国や地方の税金が投入されているので、
100%中止ができなかったからです。
まあ要は政治的判断でしょ。


このプロセスの中で、ただの一度も、美しいとは、とか、

人に感動を与えるとは、とか、
人間の在り方を考えるとは、などと言う芸術が標榜すべきテーマについては議論されませんでした。
単純に快、不快の基準だけで片付けられてしまったんですね。

まあ、かつて作品としてのなんらの価値も与えられなかった作品を集めての展示ですから、
芸術振興と言ったって、視点そのものが正常ではなかったわけです。
トラブルのも当たり前、と思うんです。
何より、12億円と言うお金を、何に使ったんでしょうね。

| 水嶋かずあき | - | 11:53 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









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