水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
<< 髪の毛の手入れ | main | 独裁者を選ぶのも民主主義 >>
日本天皇家・英国王家比較論

大学時代に選択した科目に、比較演劇論と言う科目がありました。
これによる知識を身に着けたからといって、

その道の専門に進む以外はほとんど何の役にも立たなかった内容ですが、
それでも、記憶に残っているのが、

戯曲の偉大なるレジェンド・シェークスピアと歌舞伎作家の重鎮だった近松門左衛門の比較でした。
詳細は覚えていないんですが、この日英の両巨頭を比較するという視点が、
とても新鮮だったことを覚えています。
日英の文化の比較でもあるんですね。

 

さて、ここに来て、また女性天皇についての議論がかしましく出始めました。
自民党の保守系有志議員による「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」が提言案を公表しました。
これによると、例外なく父方に天皇がいる男系の継承を堅持し、
旧宮家の男子の皇族復帰を可能とする皇室典範の改正か特例法の制定を柱としています。
これについて安倍首相は、国会で、
男子継承を強く主張しました。
例外なく天皇は男子であったと言う史実を前提に、と言うのはいささか勘違いか、と思うのです。
皇紀2680年の中で、女性天皇は8人いました。
どこが例外なくなんでしょうね。
人によると、いや確かに女性天皇はかつて存在したが、これは中継ぎにすぎなかった、と言うんです。
ちょっと待て、天皇はすべて中継ぎじゃないのか。
代々継承するということは、全員が中継ぎなわけでしょ。
野球的に言えば、先発として初代が存在し、あとは中継ぎ、中継ぎでしょ。
ゲームセットは当面考えられないんだから、中継ぎ継承による天皇制じゃないですか。
それを女性天皇は中継ぎだったという女性軽視は、なんか歴史を曲げて解釈してますね。

 

そもそも男子による継承を前面に出したのは、明治になってから定めた皇室典範によるものです。
皇紀2680年の歴史が背景にあるわけじゃない。
言い換えれば、明治期の時代背景の中で定められたもので、
これが令和の時代背景を反映することは当然のことで、

たかだか明治期の産物を伝統とか歴史と言うのはいささか視野が狭すぎるでしょ。

 

そもそもを考えましょう。
日本の歴史は弥生時代から考察すると、やはり農耕社会が基本です。
で、農耕の場合、土着による生活ですから、狩猟の世界が男中心であるのに対し、
母系の社会を構成します。
しかし、社会の中で人口が拡大してくると、農耕地、つまり領土を拡大し、

我が一族の食い扶持を確保しようとする。
そこで争いが起きますね。
きっとこまごました争いが年中発生したはずです。
争いの時代は男優位の社会構成になります。

 

比較論です。
イギリスではゲルマン民族の大移動とともに、イギリスに多民族が多く侵略しますが、
ケルト人など、混在する民族構成に移ります。

そして、5世紀になると、諸侯が束ねられ、7王国時代と言うのを迎えます。
小国乱立の時代ですね。

その後諸国はまとめられてゆくのですが、正に日本の戦国時代のようなもので、
下剋上、離合集散をくりかえして、権力が淘汰されてゆきます。
リア王やマクベスなど、シェークピアの戯曲でも分かるように、凄惨な権力争いが続くのです。
つまり、国王は男性でなければ勤まらなかったんですね。
時に戦場で先陣を切ることだってあるわけで、これは女性ではなかなか勤まらない。
したがって、イギリス王家も先人たちは、時に勇猛果敢な戦士だったわけです。
しかし、時代は流れ、安定の時期を迎えると、

女性の国王、つまり女王の出現がしばしばあるわけです。

 

おそらく、ある時期、天皇家の始祖の頃は、

時に争いに巻き込まれ、それに勝ち上がってきたという経緯があったはずです。
ですから男性による統率が求められたわけでしょ。
ここが男子による天皇の基本があったんじゃないか、と。
まあこれは勝手な想像ですが。

 

でも、間違いなく、歴史は王朝による当時を否定してきました。
象徴天皇の国における位置づけは、イギリスにおける王家の扱いと似たり寄ったり。

 

民主主義の時代に、象徴的存在として天皇家、王家を維持してきたということは、
伝統とか、歴史とかの変遷の中で、形態を変えてきたという事じゃないですか。

私は、もっと柔軟に時代を反映させて良いと思います。


こういうことへの価値観が、
男尊女卑の日本の悪しき伝統を改善してゆくんではないか、と思うからです。

| 水嶋かずあき | あれこれ | 10:48 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |









http://blog.mizushima-kazuaki.com/trackback/3208
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< November 2019 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ MOBILE
qrcode
+ LINKS
+ PROFILE