水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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七草の節供

このブログでも何回か触れてきた五節句の話です。
お雛様を飾る桃の節句、鯉のぼりを上げる端午の節句などです。
大本は、中国で行われていた行事でしたが、
平安期に日本に伝えられ、初めは主に貴族の間で執り行われていたのですが、
江戸の頃になって、武士の世界に取り入れられ、やがて庶民の中に浸透してゆきます。
つまり、日本文化とも言っていいくらい生活の中になじんできたこの年中行事を、
明治政府は、明治6年に禁止令を出すのです。
正直、この行事を熱心に進めることに、何の悪影響があるのか、と思いますが、
時の政府は、好ましくない風潮だ、と感じたんでしょうね。
うがった見方ですが、中国に原典があり、(日本の文化は大体そうです)
京を発生とし、江戸で大きく花開いたという文化に対して、
薩長の田舎侍は違和感を覚えていたのかもしれませんね。
その本心は分かりません。


妙な通達と庶民は感じたんでしょうね。
いままで、ご先祖から受け継いできたあの雛人形は捨てろというのか。
子の健やかな成長を願う鯉のぼりをどうしてあげていけないのか。
おそらく疑問だらけだったと思うのですが、国はそう定めたのです。
しかし、これらの違和感は根強く、禁止されたものの、しぶとく風習として継承されてきました。
この令和の時代においても、往時の面影は薄れたかもしれませんが、
五節供は脈々と受け継がれています。


今でこそ、庭先に竿竹を立てて鯉のぼりを上げる家は減りましたが、
よく河原に、メザシのように鯉のぼりを並べて、皐月の薫風に泳いでいる写真を見たことがあるでしょ。
あいかわらず、鯉のぼりは不滅なんですね。
三月のお雛祭りもそうです。

デパートの人形売り場には、ひな人形のセットが所狭しと陳列してあります。
さらには、七夕に関してもそうです。
特に平塚なんかは商業まつりとして、大々的に七夕を祝っているでしょ。

 

五節句を数の大きい順に並べると、
九月九日は重陽の節句です。
中国では、数字の奇数を陽、偶数を陰としてきました。
で、数として最も大きいのが九です。
その大きな陽の数字が重なったのが九月九日ということで、
重陽の節句ということになります。
節供にはそれぞれに植物、花の類、また食べ物が定められていて、
重陽の節供は、別名菊の節供とも言われているように、花は菊です。
たべものとしては、栗ご飯とか、秋茄子が食べられていました。
七月七日は七夕の節供です。
花はなでしこ、食べ物はそうめんでした。
平塚の七夕祭りとしては市の花がなでしこですから、偶然の一致ですが、ピッタリなわけでしょ。
そこで食べ物としてはそうめんを復活させたいと、

昨年は七夕素麺を飲食連合会として売りに出したのですが、
いまいち理解を得られませんでした。
今年もできれば挑戦してみたいですね。
五月五日は、様々な童謡でも歌われていますが、菖蒲の節供です。
女の子のひな祭りに対して、男の子の節供のようにとらわれてきました。
菖蒲という言葉から勝負をかけているんでしょうね。
花はもちろん菖蒲・あやめです。
食べ物は、時節柄、柏餅にちまき。
三月三日は、上巳の節句と言われ、要はひな祭りとして執り行われてきました。
花は桃、食べ物はあられ、菱餅、白酒などです。
で、いよいよ一月の節供ですが、
正月行事と重なって一月一日と思っている方が多いのですが、
正確には、一月七日なんです。
数字の並びから言って、9・9、7・7、5・5、3・3とくれば
1・1と考えるでしょ。
第一、節供の料理として大々的に食べるのは元旦のおせち料理ですものね。
勘違いしてもやむを得ないというところでしょうか。

 

で、どうして年の初めの節供が七日にずれ込んでいるのか、というと、
これは中国の古い風習によるんですね。
まず新年が明けると、その年の運勢を占い、無病息災、五穀豊穣とかを願うんですね。
で、まず初めに鶏の運勢を占います。
2日は狗(犬)の日、3日を猪(豚)の日、4日を羊の日、5日を牛の日、6日を馬の日とし、
して、その年のそれぞれの家畜の運勢を占います。
そして7日になって初めて人の運勢を占うのです。
したがって、この日を人日(じんじつ)の節供としてるんですね。


つまり、五節句のその年の第一節供は1月7日ということになります。
この日は、併せて七草の節供と言われているように、七草粥を食べるということになっています。
江戸の頃は、将軍をはじめ、武士全員が、七草粥を食べたのだそうです。
当然これは庶民にも反映し、日本全体で七草粥を食べたんですね。
まあそれなりの作法があるようですが、ごく普通に粥をたき、
それに、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの七種の葉を炊き込みます。
旧暦の話ですから、今よりは早春の気候になっていて、
野に行けば、これらの七草が芽を出していたんでしょうね。
それを摘んで、年初に無病息災、家内繁栄を祈って皆で食卓を囲んだんですね。
とても素朴な行事でしょ。


そういえば今日は七草の節供ですが、
あなたは七草粥を食べべましたか。

| 水嶋かずあき | グルメ | 11:17 | comments(0) | - | - | - |









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