水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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朝三暮四の猿になるな

いよいよ、厚労省から、経産省を中心とする周辺の省庁に、
軸足がシフトしてきました。
もちろん、感染拡大を防ぐことは大前提ですが、
こうまで状況が長引くと、経済的諸問題が発生してきます。

 

ちなみに、私は、平塚市食堂連合株式会社という会社の社長を仰せつかっています。
と言っても無給の飾り物みたいなところもあるのですが、
まあ、一応社長です。
で、この会社の収入源というのは、市の公共施設等での飲食物の販売、ということです。
具体的には、競輪場、競技場(サッカー場)、野球場などです。
これらの施設はこの騒ぎで、一切の活動を停止しました。
競輪は中止、サッカーJリーグは中止。
つまり、収入源たるおもなもの、いやそのすべてが、休眠状態になったのです。
収入が何割減ったなんてものじゃなくて、ゼロになったんです。
社員、ほぼパートアルバイトなんですが、稼働ゼロです。
何しろやることなないんですから。
だからと言って、何の保証もしない、というわけにはいかないでしょ。
さて、どうするかですね。

 

国民の大半は、これに近い人たちだと思います。
まあ、この騒ぎが始まってから、多分さまざまな想定をしてきたとは思うんですが、
政府が、その対策を示そうとしています。
これまた諸説報道されていますが、どうも景気よく20万円給付とか、
一万円ちょぼちょぼの給付とか、数字にばらつきがありますが、
総額としては30兆円規模、だとか。
まあ、緊急事態の発生ですから、ここのところは当面をいかにしのぐかでしょ。


豪胆な予算ではありますが、この金額を決定する人たちは、ただ決めるだけでしょ。
自分の財産が減るわけではない。
なんだかんだとここで発生した借金は、国民が背負うわけです。
何年かかかって、埋めてゆくんでしょうね。
ここ、何十年かの政治の課題の一つは、プライマリーバランスだったはずです。
そこで、この状態ですから、プライマリーバランスはさておいて、などと説明しています。
政治というのは、今日の問題と、明日の問題を双方考えることが原則です。
ところが、この国の歴代の政権は、今日のことしか考えてこなかった。

今がよければいい、という極めて直截的な考えです。


正に朝三暮四です。
ご存知でしょうが、この朝三暮四とは、中国の列子に出てくる話で、
その内容は、狙公という猿好きの男が主人公です。
この男は、そこそこ羽振りが良かったので、大好きな猿を何頭も飼います。
所が、あることで財産を失い、たくさんいる猿たちを養ってゆくのが大変になります。
そこで、猿たちを集めて、餌として配っていた橡(とち)の実を、今までのように配れなくなった。
ついては朝3個、夕方には4個配ることにする、と言います。
すると猿たちは、それを聞いて不満に思ったのか、怒りだします。
そこで、狙公は、じゃあこうしようと、新たな提案をします。
朝は4個に増やす。
そのかわり夕方は3個だ、というんですね。
猿はそれを聞いて納得するんですね。
これが朝三暮四のいわれです。


結局、一日7個は変わりないのに、目先を変えたら、納得してしまった、と。
たとえの面白さとともに、しょせん猿に対する侮蔑感がある話です。

 

で、私達は、おうおうにして、これに近いことを経験しています。
いま、30兆円にならんとする財政出動を、まあよしとしてしまうとしますね。
でも、これはいつか付けを払わなく手はいけない時が来る。
確かに今は誰もが大変だと思うのですが、30兆円ものお金を
十分に練り上げたやり方で、真に活用出来るのかは考えるべきでしょ。

その考えの中に、いずれ返済するんだ、というストーリーを組み込んでおくべきです。

 

今の30兆円に納得するのは、猿並みの理解力とも考えられます。

当面必要なのは、とてつもなくダメージを受けた人々の生活への補てんです。
あわせて、企業への資金的支援です。
これが第一段階。


そして、ボディブローを受けてじわじわと体力を失いつつある日本経済を
じっくりと再生するための政策です。
この二段階の政策を第一段階の製作に有機的に結び付けてゆく展開を想定しなくてはいけない。
私見ですが、現金給付は第一段階でしょ。
現にうちの社員は、労働時間ゼロになってしまったんですから、
多少の補助、助成はしますが、満額というわけにはいかない。
ですから、生活のあてにしていたお金は当然足りなくなっているはずです。
しかし、国民としては全部が全部ではない。

先日この給付金を何に使うか、というアンケート調査をした結果がテレビで紹介されていました。
それによると、そのほぼ半数が、貯金するというんですね。
生活費に充てるは、30%台。
つまり、なんだかんだと今が今、金が足りないわけじゃない。
ただ、予定していた収入が途絶えた、もしくは多少の出費があった、ということで、
実は、それほど切羽詰まっているわけではない。

猿の歓心を得ようと、現金ばらまきの効果はそれほどない。
まあ、人気凋落中の安倍政権の人気取りとしては効果があると思いますが。


ですから、30兆とかをばらまくのは一部にし、それは本当に必要な人に渡すとして、
残りは、消費税減税にすべきだと思います。
なぜなら、今のままだと、ただ貯金が増えるだけで、
消費という経済の底上げにはつながらないからです。
消費税減税となれば、消費に振り向けられますよね。
現に、私は、もう10年近く乗ってきた今の車の買い替え時期が来たな、と思っているんですけど、
なかなか決断ができない。
でももし、消費税10%がゼロになったら、多分、買い、という決断をすると思います。
5%なら、躊躇しつつ買い、でしょうね。
正直そう云うもんでしょ。
これは、いつコロナ騒ぎは終息したら、イの一番に手を付けるのが経済へのテコ入れだと思うんです。
今、というのは個人的な財政の支援。
中期的な対応としては、消費税減税が効果的なような気がしますね。

この二段階対応の有機的政策をいかに想定するかが、現政権の能力ということになります。

 

| 水嶋かずあき | - | 10:17 | comments(0) | - | - | - |









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