水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
<< 倍々計算 | main | マスクの効用 >>
公平とは均等ということではない
以前、わがマンションの理事会で実際にあった話です。
マンションの管理をするのに管理組合を組織し、そこに運営の原則を委ねます。

で、緊急時用に水の備蓄をしているのですが、
その購入にあたって、一体どのくらい用意すればいいのか、
ということになったんですね。
ちなみに、災害等の備蓄としては、一人一日2リットル、3日分が目安です。
したがって、単純に2リットルのボトル3本ということになります。
わがマンションの住戸は105室。
言い換えれば105世帯が暮らしているということです。
で、目途として、1世帯2.5人ですから、1世帯当たり3人とみなして
9本づつを配布しようという案が出されました。
1人暮らしだろうと、5人家族だろうと、一戸当たり9本ということです。

これに私は反対しました。
確かに、共益費は一戸当たり、同額のものを収めているけど、
これは非常時に人の命のもととなる水を、どのぐらい用意しておけばいいのか、
ということのための備蓄量のことです、と。
1人6リットルあてと考えるんだから、5人家族(実際に何軒かは、その数なんです)
としたら、30リットル必要になる。
それが、均等の18リットルだったら、どう見ても足りないじゃないか、と反論したんですね。
と、いや、それでは不公平になる、とあるおばさんが主張。
どこも同額の共益費を負担しているんだから、同量の水でいい、というんですね。

公平ってそういうことか?
すべての人に等しく水を用意することが公平ではないのか。
で、議論したんですが、何しろ公平論で押しまくるおばさんに負けて、
ま、いいか、となってしまったんですね。
私はその次善策として、平均以上の世帯のために、ひそかに予備分と称して、
ストックを地下室に置いておくことにしたんです。
というのも、注文を担当していましたから、まあ、このくらいのことはできると。

以前、飛行機でよく移動していた頃のことです。
機内で軽食が配られました。
空席もちらほらある状態でしたので、きっといくつか余っていると思ったんです。
私は、一人分で十分だったのですが、なかにはこれでは物足りない、
という人もいるんじゃないかと思ったんですね。
そこで、CA(確か、そのころはスチュアデスと言ってたと思います)に、このような質問をしました。
この機には、おそらく乗客の数以上の予備的な軽食を持ち込んでいるでしょ、と。
つまり、余っているはずだ、と。
で、その余ったものはどうするんですか、と聞いたんですね。
まあ余計なお世話ですね。
すると、彼女は、それは持ち帰って廃棄します、と言うんです。
いや、みんなでもったいないから食べます、と言うならともかく、捨てるっていうんです。
ちょうどその頃、個人的にですが、食品ロスに取り組み始めたので、
その対応はまずい、と思い、どうせ捨てるんだったら、乗客にインフォメーションして、
アテンションプリーズ、おなかの減っている人、とかいえばいいと提案したんですね。
つまり、もう一つ食べたいという人に配ったらどうですか、ということです。
と、その美しいCAさんは、笑みを絶やすことなく、
それでは二つ目を食べそこなった人と不公平になってしまいますから、と。
もう一つ食べたかったな、という人の数を減らすことも公平に近づくことでしょ、と反論しました。
でも、にっこり笑って再度否定されたんです。
ま、まさに余計なお世話ですから、この話はそこで終わりましたが、
その時から、公平って何だろうと思っていたんですね。

で余計なお世話、今でも、なんでもかんでも均等というのは公平とは言わないだろう、と考えてきました。
しかし、政治の世界では、なかなか微調整までして凹凸を少なくする、というのは難しいことです。
今回のコロナの補償的対策に関しても、一律配れ、という人もいますが、
やはりそうではないだろう、と考えるんですね。
山梨県の富士吉田市で、住民一人当たり1万円を配るということを決めたそうです。
対象は収入や年齢に関わらず今年4月1日現在市の住民基本台帳に登載された約4万8千人ということですね。
正直何の意味があるのか、です。
もちろん、ありがたい限り、と喜ぶ人もいるでしょうね。
でも、この騒ぎに何の影響も受けていない人だっているはずです。
コロナで窮状に陥っていようとなかろうと、なんでもかんでもなんて、
公平とは言わないでしょう。

行政の基本は公平を追求することですが、
公平とは、同量であることではないんですね。
これは、国がこれからやろうとすることも同じです。
じっさい、公平の基準は難しく、
30万円の件でもそうですが、微妙にもらえる人ともらえない人が、紙一重で別れる。
こんなことは、トラブル、不満につながるに決まっているじゃないですか。
だから、最も公平なのは消費税の減税だったんですね。
108兆円の出費を覚悟しているなら、
消費税ゼロでもへっこみは60兆に過ぎない。
しかも消費の活性につながるんだから、コロナ後の景気対策としては有効でしょ。
くどいようですが、どうして消費税に目を向けないのか、分からないんですね。

ま、そもそも政治とは公平にすること、という視点がないんでしょうね。
| 水嶋かずあき | あれこれ | 06:48 | comments(0) | - | - | - |









     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< May 2020 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ MOBILE
qrcode
+ LINKS
+ PROFILE