水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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統計的観点でコロナをチェックする
物事の実相を理解するために、様々な統計の数値を参考にします。
ところが、実際は、すべての対象者から、その回答をもらうことは難しい場合があります。
いや、ほとんど難しく、大体はサンプルの抽出でその数を推計するんです。
まあ、ここに統計学的な判断基準が存在するんです。
例えばです。
紅谷町内の高齢者に、生活で困っていることがありますか、
という実態調査をすることになったとします。
ここで浮かび上がった実態に問題があるなら、その対策を有効に立てるために
実態と意向のデータが必要だ、と判断したからです。
そこで、すべてのお年寄りの対象者にアンケート用紙を配り、回収します。
この場合、母数は実態と同じ数なので、特に統計上の誤差はゼロと考えます。
一方、平塚市で、この街に暮らし続けたいかどうかについて、市民の考えを調べたい、
という意図で、市民アンケートを実施したとします。
この場合、全市民260、000人に対して実施するのは、コストと手間の問題で、
好ましくない、と判断し、サンプリング調査でこれを済ませる、とします。
この場合、サンプリングなので、実態とはいくらか答えにずれが出ます。
たとえば、実際にこの町に住み続けたいと考える人が210、000人いたとすると、
それは全市民の80.8%がそのように回答した、となります。
これはそのまま使える数字でしょ。
ところがサンプリングで、2000通の回答を得たとして、そのうち1700人が
住み続けたいと回答したとします。
この場合85%となります。
実際様々な調査をすると、このような誤差が生じるものなのです。
サンプリング調査というのは、このように誤差が出ることが前提で、
その標準誤差率を、専門的にはSEと言い、SE=SC/√nという公式で表されます。
まあ、難しいことなので、誤差を計算する論理とその計算式がある、ということだけ理解してください。
この計算式で簡単に言えば、回答率が50%に近いほど誤差が大きくなり、この誤差率を少なくするには
サンプル母数を多く集めるということになるのです。

さて、このような統計学的観点から、このコロナ騒動を見てみます。
まずどういう構造になっているのか、というと、
人口が基本母数です。
日本と韓国の比較をしてみます。
まず人口は、日本が12600万人、韓国が5200万人ですから
およそ日本の40%、逆に、韓国の2.5倍の差があります。
で、コロナに関してですが、日本・韓国それぞれでは、
日本、感染者数13613人、死者数394人
韓国、感染者数10739人、死者数243人となります。
絶対数では、明らかに日本のほうがその被害は大きいのですが、人口比で割ると、
それぞれ、日本0.0001%、韓国0.0002%となり、データとしては倍の数値になります。
同じく感染者との致死率は、日本2.9%、韓国2.3%と韓国の方が低くなっています。
これは何も日韓の優劣を比較しているのではなく、何を根拠に数値を見るかによって
その判断基準がづれてくるということを言いたいのです。
例えば、昨日の東京の感染者数が低くなった、と。
すかさず、小池知事は、もともと月曜のデータはその検査数そのものが少ないので、
安心してはいけない、とのコメントをしました。
そもそも、陽性率を合わせて報告すればいいことでしょ。
検査数を母数にして、その中での陽性だった人の低く数を比率として出す。
これが本来でしょ。
まあ、これ以外にも、コロナに関してのデータのとらえ方が、非常に、まずいことが多い。
言っちゃあ何ですが、頭が悪いというか、雑な考えというか、人の受け止め方を前提に考えられない、
意味のないぶっきらぼうなデータが出回っているでしょ。
統計的な観点で、冷静に考えてみましょう。
まず、一番の基礎は人口数ですね。
簡単な話、人口数を超えた感染者数はあり得ないじゃないですか。
次が、感染者数ですね。
これは陽性はもちろん、偽陰性、無症状、を含めます。
次に、発症者数です。
軽症、中等症、重症にかかわらずです。
さらに、症状別の数です。
そして、死者数です。
ここは、厳密にいえば、超過死亡者との区分が必要です。
超過死亡者とは、コロナがそもそもの病因を押し上げて死亡に至る経過をたどった場合で、
いわば関連死のことです。
見た目、他の病因でなくなったと思えても、
厳密にチェックするとコロナが介在していた、と言ったことですね。
これらのそれぞれの項目があって、正しい実態が解読できるのですが、
それでも最大の問題点が残っているのは、
陽性かどうかは検査をしない限り分からないわけでしょ。
にもかかわらず、日本は、何がその障害になっているのか、
PCR検査がはかばかしく進んでいないでしょ。
ちなみに、先ほどの日韓の比較を見てみてください。
いったんは爆発的に拡大した韓国でしたが、
一挙に抑え込み、現在は、ほぼ新規の発症はゼロの近づいています。
これは、PCR検査をかなりの規模で実施したたまものなんです。
先ほどのデータで、人口当たり感染者率が、日本0.0001%、韓国0.0002%と比較をし、
日本が少ない、と思ったかもしれませんが、
これは検査による結果なんで、検査母体が少なければ、数値は低くなるでしょ。
言い換えれば、日本は韓国の半分しか検査をしていなかったんじゃないのか、となりませんか。
その可能性がある。
コロナに関する、様々なデータで、表面的な数字に一喜一憂してはいけない。
その背景にあるいくつかの問題をしっかりと見据えて、
現状に認識をすべきでしょ。
要するに、日本はまだまだ危機的な状況にある、と言いうことですね。
ついつい安心したがるデータを受け入れてしまいますが、
それこそ、社会全体が正常化バイアスを持ち込んでいるということなんです。
| 水嶋かずあき | あれこれ | 09:54 | comments(0) | - | - | - |









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