水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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闇で野味
人類史の中で特筆すべきことは、農耕牧畜の発見です。
特筆ということの意味は、より多くの個体を養えるようになったということです。
きっと、画期的と言っていいと思うのですね。
それまでの狩猟・採集の時代では、まさに自然の恵みですから、食料の確保が安定していない。
ちょっとした自然の要因に変化で、飢餓が襲ってくるわけです。
それと、生産性が低い。
一日、野山を駆けずり回って、獲物一匹ということだってあったはずです。
それが、今まで以上の量を収穫できて、しかも無駄に動き回ることもなく、
手元で食料を管理できるわけです。
さらに、貯蔵しているわけすから、飢餓の恐れは少なくなったんですね。
当然ですが、ここで人口は増え始めます。
現在に至るプロセスでは、この1万年前の、農耕牧畜の発見は、いかに重要なプロセスだったか、
ということは歴然としています。
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ちなみに、よく希少な生物種が絶滅に向かっている、という話を聞かれると思うのですが、
これには大きく二つの原因があります。
一つは、人間に食べられてしまうからです。
もう一つは、その種が主な食料としていたものが、少なくなってしまうからです。
つまり、食料が少なくなるということが、種の絶滅に近づいてしまう大きな要因なんですね。
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さて、人類が最初に手掛けた牧畜は、ヤギと羊でした。
やがてしばらくして、牛と豚がこれに加わります。
馬が家畜として飼われるようになったのは、当初は、食用としてでした。
乗るようになったのはずっと後のことです。
まあ、様々な動物が私たちの身の回りに存在しますが、
牛や豚、ヒツジなど、食用として、完全に飼いならしてしまっています。
1万年ですから、それなりに改良されてきました。
おそらく最も進化した改良は、最も少ないエサで、最も多くいの肉を確保するための改良ではないでしょうか。
とはいえ、カロリー換算で、牛の場合、穀物の総カロリー10に対して得られる肉の総カロリーは1だそうです。
さらには、肉の臭みが少なくなってきましたね。
いや、1万年前の牛や豚を食べたわけではありませんが、もっと獣臭がしたはずです。
それと、柔らかさとか、ジューシーさなど、ちょっと贅沢な要求ですが、
これも向上しているはずです。
私は、以前銃猟をしてしていた時、いわゆる山の漁師の家で食事をしたことが度々ありましたが、
そこでは、イノシシやクマなど獲物が時に出されることがあるんです。
まあ大体、臭みと肉の硬さに、おいしいと思ったことがありません。
食べながら、これなら、豚や牛のほうがましじゃないか、と。
わざわざ野を超え山を越え追い回して捕まえるほどのことはない、と思ってきました。
話は変わりますが、時々、クジラの肉をもらうことがあるのです。
持ってきてくれる方は、貴重品のごとき言葉を添えるのですが、
正直、あまりうまいと思ったことはありません。
小学校のころに、給食でクジラの竜田揚げというのが出てきて、これは感激しましたが、
まあ、めったに肉を食べれない時代だったからではないか、と思っています。
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考えてみれば、牛や豚には申し訳ないのですが、おかげさまで、私たち人類は、大いに満足させていただいています。
おいしく成ってくれてありがとう、というところですね。
ということで、改めて、中国の野味へのこだわりは何なんだろうと思うんですね。
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このコロナ騒動の始まりの時、多くの人が感染した武漢市の水産市場が、封鎖されましたが、
そのころ、まことしとやかに感染の原因は蝙蝠とか、センザンコウではないかと言われていました。
テレビカメラが市場に入って野生動物の売買の実態を映し出していましたが、
改めて、えっ!こんな動物まで食べちゃうの、という感じだったでしょ。
まあ市場ですから当然ですが、それぞれの動物の姿と、その下に価格が書いてあって、
あたかもレストランのメニューみたいでしたよね。
正直、ハクビシンも、コブラも食べたことがなかったので、うまいまずいの評価はできないのですが、
ぐずぐず言わずに、牛と豚で満足しろや、と言いたくなるでしょ。
何も得体のしれない感染症の恐怖を抱えてまで食べるものじゃなかろう、と。
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まあ世論というか、海外からの意見なども相まって、
ここにきて、野味はやめようというキャンペーンが始まりました。
野味というのは、野生動物を食べるということです。
キャンペーンの最大の要因は、コロナの感染源ではなかったのか、という疑惑が晴れていないことです。
そもそも地球上の動物は、発生した時から、おそらく多くの細菌、ウィルスの取り囲まれて生き抜いてきました。
それぞれの動物種は独自の、対ウィルスとの闘いの歴史を持っているはずです。
まあ、その意味ではどんな動物も、ウイルス戦争という共通の経験のもとに、戦友なんですね。
ですから、戦いに勝って今日があるわけで、それぞれ征服したウイルスはそれぞれの動物によって違います。
キクガシラ蝙蝠にとっては、すでに抗体が出来上がったウィルスでも、人間ではまだ、ということでしょ。
ところがウィルスだって変異しますでしょ。
この変異したものへの抗体がなければ、また新たなウィルス戦争が始まるわけです。
ですから、野生動物との接点をきちんと整理しておかなくてはいけないんですね。
いわばソシアルディスタンスです。
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で、中国では、この経験から野味を規制しようと。
中国ではもともと、栄養価が高いとされ漢方の材料などにも使われてきたいきさつがあるのですが、
中国の国会に相当する全人代は、野味を「悪習」と断罪して、野生動物の食用利用を禁止することにしたんですね。
これにより、センザンコウはもとより、孔雀やヤマアラシ、ハクビシン、
それにコブラなどは交易できなくなると言うんです。
いやいや、何をいまさらでしょ。
あわせて、犬についても「文明の進歩によって、人類のパートナーとなった」と明記し、
家畜扱い、つまり食用とするということを禁じたそうです。
いやいやいや、まさに何をいまさらでしょ。
そこで、ネットを含め野味拒絶の声が広がったのですが、
ただ、中国はやたら広く、やたら人がいます。
まあ、なんだかんだと、なにが悪いんだ、とばかり、闇で野味を楽しもうとする輩はいいるんでしょうね。
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まさに、やるな、と言われても、パチンコ屋に集まってくる輩がいるのと同じです。
| 水嶋かずあき | グルメ | 09:55 | comments(0) | - | - | - |









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