水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
<< 気のせいか? | main | 危機管理に有能であることが政治家の条件 >>
塞翁が馬

「人間万事塞翁が馬」

私の好きな、中国の故事です。
.
淮南子人間訓に出てくる話で、人生の禍福は転々として予測できないことのたとえ。
昔、中国の北辺の塞(とりで)のそばに住んでいた老人(塞翁)の馬が

胡(こ…中国の西方にある異国のこと)の地に逃げてしまいます。
周りの人たちは、馬一頭損をした、と言います。
ところが、数か月後、胡の駿馬(しゅんめ)を連れて帰ってきました。
人々は、馬一頭儲けたと言います。
そして、その老人の子がその馬に乗って落馬し、足を折ってしまいます。
人々は、馬が禍のもとだった、と言います。
やがてこの地を巻き込んで隣国との戦争がはじまります。
多くの若者が徴兵されますが、この若者は足が不自由だったため
徴兵を免れます。
多くの若者が命を落とす中、兵役を免れて命が助かった若者を、
人々は運のいい人だといいます。
禍福は縄のあざなわれるがごとし、と言われますが、
正に、不運の後に運が向き、幸せの後に不幸が訪れる。
禍も福も表裏となって、定まるところを知らない、と負う意味です。
.
ま、似たような言葉に、チャンスの後にピンチあり、ピンチの後にチャンスあり、です。
さて、そう思うと、今はまさにピンチですね。
経済的な規模の予測では、リーマンショックが、しばしば引き合いに出されますが、
今回のこのコロナ騒動による経済的なダメージは、リーマンをはるかに上回るだろう、と。
なにしろ、世界規模での騒ぎだったリーマンの経済的打撃は、世界のGNPで、
1%のダウンだったというんですね。
どう見ても、今回はその数倍から10倍近くまで行くんじゃないか、という予測もあります。
これは、世界の経済をけん引している中心的な国々が、そろって大打撃を受けているからです。
発生源的中国、最大規模のアメリカ、それにヨーロッパ諸国、日本に韓国。
どこかがちっとはましで、打撃の少ない分、経済的なけん引ができるなんて国はありません。
落ち着きを取り戻したら、改めて、経済というエンジンをかけなおして、
順調に動きそうかの点検をするでしょ。
ま、その答えが出てくるのが、しばらく先でしょうから、
トータルに見れば、9が月分にあたる3四半期ぐらいが、落ち込んでしまうでしょ。
まあ、世界全体が元に戻るのに、場合によっては数年はかかるでしょうね。
特に、考慮すべき点は、リーマンの時は心理的要因が大きく、

要は経済全体の動きが悪くなったことがへこんだ要因でした。
今回のコロナの場合、どの国も、きっと借金をしながら、国民への対応をしたので、
基本では、借金を追っているはずなんです。
この差はでかいでしょ。
財布の中にいくらか小銭でも残っているのと、すっからかんとの差です。
借金は返さなくてはいけないのですから、そもそも使っていい額が減ってしまいます。
この状況が経済立て直しを目標とする基本的な立ち位置なんですね。
それぞれの経済復興に充てられる資金が不十分ということです。
.
さ、ここで、人間万事塞翁が馬が登場します。

私たちは、エイズの時であれ、MERSの時であれ、
SARSの時であれ、確かに全世界的な規模の警戒体制になりましたが、
でも、対岸の火事という感じで見ていた国が多かったと思うのです。
時に、韓国でのSARSの時は、近隣にもかかわらず、他人ごとだったでしょ。
でも、今回はそうではなかった。
正に地球全体での問題に拡大しました。
これって、めったにないことですよね。
だからこそです、世界の指導者たちに望むのは、今を逆転のチャンスとらえられないか。
ついでという言い方は、おかしいかもしれませんが、
人類に突き付けられた様々な問題の解決の糸口を見出す、ということです。
環境問題しかりでしょ。
宗教間の偏見を取り除くこと、しかりでしょ。
テロという暴力を取り除くこと、しかりでしょ。
不戦の同盟を強化すること、しかりでしょ。
何年かのちに、こんなことが歴史に刻まれれば素晴らしいことです。
「2020年コロナ問題解決のために、
人類はその総力を結集しました。
これがきっかけで、多くのコミュニケーションが復活し、
その後人類は、こぞって平和を希求することになったのです。
めでたしめでたし。」

という結末を迎えたいものです。
.
人間万事塞翁が馬は、
馬がいなくなる、という不幸から始まります。
いくつかの展開があって、結局、戦争に行くことなく、命を長らえたという、
めでたしめでたしで終わっています。

.
ピンチの後のチャンスを生かしたいですね。

| 水嶋かずあき | あれこれ | 11:58 | comments(0) | - | - | - |









     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< May 2020 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ MOBILE
qrcode
+ LINKS
+ PROFILE