水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
<< やってくる食中毒シーズン | main | 広々と心せわしき… >>
ウイルス干渉
かれこれ20年ほど前のことです。
そのころ、私はFM湘南ナパサとSCN・湘南ケーブルとで同時放送をしていた
「地震その時あなたは」という番組の制作にかかわっていました。
で、さる地震の専門家を迎えて、防災として何を準備するか、というテーマのトーク番組を収録したのですが、
これが終わって、放送室を退出するとき、
その専門家の方が、ぽつりと、「何を用意しようと、死んでしまったら意味がないんですよね」と言ったのです。
この言葉は極めて強烈で、それ以来、私の防災に関する活動の基本的な目標になりました。
私たちは、主に、地震に対する備えとして行動を
防災という言葉で片づけてしまい、そのために、あまりにも抽象的なためか、
なんでもかんでも備えること、と勘違いしたり、
時に、その掴みどころのないことのため、備えをおろそかにしてしまいます。
で、私が自分なりに整理した防災という概念は、
「防」は防ぎうる、「災」は災害死、つまり、防ぎうる災害死、ということです。
死なないこと、これが防災の最終的な目的なんです。
.
よく、テレビの特集番組で、様々な事故の様子の瞬間を、羅列する番組構成があります。
正にアッと驚くようなことって発生するんですね。
自転車で踏切を渡ろうとして列車にはねられた、とか、
バイクが爆走してきて、横断してきた車とぶつかったとか、
まあ、よくもこんな瞬間をカメラがとらえたものだ、ということの連続の番組です。
で、大体ナレーションが付くのですが、惨事の場面の後、
「幸い運転している人の命は無事でした」と。
ま、当たり前ですが、その言葉でほっとするでしょ。
要するに、何が起きようと、結果、命が無事であるということが最大の救いなんです。
.
ですから地震のために様々な備えをしますが、基本は死なないための備えなんですね。
どれだけ水をストックしようと、懐中電灯を用意しようと、非常持ち出しのリュックを用意しようと、
死んだら使えないし、すべてが意味を失うでしょ。
だから、防災は防ぎうる災害死に対して何をするのか、ということなんです。
.
私はこの考えが強いため、今回のコロナ騒動でも、
基本は死だ、と考えてきました。
感染者として陽性反応があった人は何人か、とか、陽性率は何パーセントか、とか、
要は、この騒動の基本的な視点を感染者数に私はこの考えが強いため重きを置いています。
しかし、分かってきた事実として、感染しても無症状の人がいる、ということや、
十分な検査ができていないので、感染者の実態が把握できていない、など、
要は、様々なデータの母数があいまいなため、さして意味ある数値を把握できなかったのです。
それなのに、数値の上下を一喜一憂してきたでしょ。
わたしはごく単純に死者数で判断すべきだ、と。
要するに、この国では、何人死なせてしまったのか、が最終的総括の基本にになる、と考えてきたのです
.
まあ確かに、政権の判断は、極めて後手が多く、しかも見当違いなことが多かったと思います。
まあ、マスクがいい例ですね。
しかし、現実はとみると、結構そこそこの結果を得ているのです。
現時点での国際比較です。
人口100万に当たりの死者数です。
スペイン:555人、イタリア:494人、イギリス:462人、フランス:388人
アメリカ:231人、そして各国からその対応を絶賛されている韓国は5.0人。
わが日本は、4.6人です。
これがコロナ騒動の歴然とした事実なんです。
要は、よく頑張っているじゃないですか。
もたもたしている割には、最小被害で済んでいるでしょ。
検査実数が少ないとか、移動の制限をかけるのが遅かったとかで、いろいろ非難されてきましたが、、
結果(今のところ)オーライなんですね。
.
で、なんでこんなに後手を踏み続けたのに、4.6という数値なんだ、と。
そろそろこの疑問にたいして、あちらこちらがざわついてきました。
そのうちの一つ、
京都大学大学院医学研究科の研究グループが
「日本ではすでに新型コロナウイルスに対する集団免疫が確立されている」という仮説を発表したのです。
これは、ウィルス干渉という現象によるものだろうと。
少し専門的になるのですが、ウイルス学における干渉というのは、
1個の細胞に複数のウイルスが感染したときに一方あるいはその両方の増殖が抑制される現象なんだそうです。
少し詳しく説明します。
細胞内に侵入したウイルスが、細胞内に吸着(居続けられるため)に必要なレセプターを
占領あるいは破壊してしまうために
他のウイルスが吸着することができなくなる、という現象なんだそうです。
ま、一種の椅子取りゲームみたいなもんです。
誰かが座った椅子にはほかの人が座れないでしょ。
ただし、先に座ったウィルスが、弱毒であるとか、無害に近いとかが条件です。
先に座ったのが、毒性が強ければ、これは元も子もないでしょ。
で、もう一つ、この優先権を持ったウィルスと後から入ろうとするウィルスの相性もあるそうです。
増殖に必要な成分が一方に利用され、他方が利用できない、
一方が他方の増殖を阻害する因子を放出するなどの異種ウイルス間の干渉現象が生まれるんだそうです。
ま、ある種のウイルス間の勢力争いですね。
それにしても、見えない世界のこととはいえ、いろいろなことがあるんですね。
人間関係にもあるでしょ。
こういうことって。
で、これをウィルス干渉というのだそうです。
もう少し専門的な見解になるのですが、
他国においては、感染力や毒性の異なる3つの型のウイルス(S型とK型、G型)の拡散時期が
重症化に影響したのではないか、
ということで、日本は中国からの入国制限が遅れたことが結果的に奏功したというのです。
.
いきなりここで分からなくなるでしょ。
要は、善玉と悪玉がいて、当初において、善玉が優先的に広まったので、その後の悪玉登場の時には、
ほぼこのウィルス干渉が奏功したのだ、という意味です。
新型コロナウイルスと言っても、それなりの派閥があったということなんでしょうね。
ま、相変わらず見えない世界のことなので、なんとも理解しがたいのですが、
もしそうだとすると、もたもたした政府の対応が、結果オーライになったともいえるでしょ。
もっとも、マスクのことは忘れてはいけない。
感染者ゼロの岩手の人が、昨日あたり届いたマスクを手にして、こんあものいらねえ、と言ってました。
.
ともかく、この類の疫病の蔓延に対しては、免疫の獲得は最終手段です。
で、どうもそれがひそかに進んでいたらしい、というのが、この研究の結論です。
そういえば、京都大学山中伸弥教授が、ファクターXという存在があるはずだ、と言ってましたが、
それがこの干渉による軽症化だったのかもしれませんね。
| 水嶋かずあき | あれこれ | 07:09 | comments(0) | - | - | - |









     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31      
<< May 2020 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ MOBILE
qrcode
+ LINKS
+ PROFILE