水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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伝統的な尊皇意識

何回かこのブログでも書いてきたように、最近ちょっとはまってるのが日本の歴史。
後は振り返らない、前だけを見て進むのが男の生きざまだ、とか、うそぶいてきたのですが、
ここにきて、過去の人の生きざまには、多くの示唆するものがある、と今更ながらの認識です。
で、主に、日本の国内での様々な闘争、争い、乱などのいきさつとか、その終息などを見る限り、
奇妙な点が一致していることに気が付いたのですね。
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中世までは、日本の政治の軸は朝廷にありました。
いわゆる時の権力は、天皇を中心とするものに集約されていたのです。
もちろん、というのも変ですが、その朝廷の中でも様々な争い、権力闘争と言う物が
絶えることはなかったように思います。
そのため、武人で、要は成り上がり物的に中央に進んでいったものは、

しばしば天皇家と姻戚関係を結び、
その権力の裏打ちをしてきたのです。
まあ、政略結婚の象徴ですが、身内意識というのは、どんな時代でも、強いものがあったんですね。
これは、ある種、ファミリー的な情緒の働きかけなんでしょうか。
あわせて、血統、血筋を尊重し、一族意識が強かったと思うのです。
とはいえですよ、
実際の様々なもめごとの上、命までのやり取りをした例も、これまた枚挙にいとまがありません。
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この朝廷、貴族の支配する政権が、揺らいできたのは、
平治の乱など、朝廷内の権力争いが激化したことです。
権力奪取というのは、時に暴力的に行われるんですね。

今でいうクーデターのようなものです。
武力をもって動けば、武力のないものは従わざるを得ない。
銀行強盗にピストルを突き付けられれば、言いなりになるしかないでしょ。
まあそれと原理原則は変わらない。
国同士の戦いだって、要は暴力、つまり戦力による問題解決なんですから、
戦力の上回るものがしばしば勝利を握り、そこには信義とか、温情とか、
許しの情は挟まれず、時に敵対の血を根絶やしにする、なんてことは普通に行われていたわけです。
そこで、力を持ちたければ、暴力、つまり武力を持つことなわけですね。
で、争いが始まりそうになると、それぞれの陣営は、武士の集団を抱え込むようになる。
源平が台頭したのはそういう事情です。
で、結果として貴族による政権運営が、武士による政権運営に変わるわけです。
しいて境目としては平清盛が政権を握った時から、と考えるのが最近の見方です。
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以来、平清盛あたりから、大政奉還までのおよそ700年間、武家政権の時代が続きます。
つまり平安末期から、鎌倉、南北朝、室町、戦国時代、安土桃山、江戸時代と、展開されるわけです。
で、私が妙だと思ったことは、こういうことです。

例えば、源頼朝は、朝廷による支配を嫌悪していたようです。
おれ達、武人が血を流し、命を懸けて戦っているのに、

朝廷では歌舞音曲など優雅な暮らしを続けているじゃないか、
という、管理職と現場の軋轢みたいなものを感じていたんですね。
ですから、義経が、数々の戦績を称賛され、朝廷から、勲位を授かると、これを嫌ったんですね。
まあ、それが義経討伐の根にあったといわれています。
とはいうものの、自分が何か位を授かるというと、しっぽを振ってもらいに行くわけです。
というか、実態は、俺にもよこせ、とせっつくようです。
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まそれはともかく、武家政権時代の歴史上に名を残すような人たち、
平清盛から始まって、頼朝、足利義満、戦国時代になっての、信長、秀吉、家康と、
権力の座に就いたのは武力という背景があってなわけです。
この武力の前には、きっと、いくら歴史を積み重ねてきた朝廷、天皇と取り巻き貴族であろうと、
もし、銀行強盗にピストルと突き付けられたように、言うなりになれ、と言われれば、

そうせざるを得ないわけでしょ。
これからは俺がこの国の天皇を引き継ぐ、とか言ってですよ。
でも、それはしないんですね。
100%天皇、貴族の血筋には逆らわない。
きちんと、朝廷は立てるんです。
ちょっとした制度を全国に流布するにしても、朝廷の許可を取るんです。
ですから武力によって、正に、日本の頂点に立つことはできたんじゃないか、

と思うことしばしばです。
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にもかかわらず、その領域は不可侵のものとしてきた。

この、尊皇の意識は民族的な伝統として守られてきたんですね。
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最近コロナ騒動で薄らいでしまいましたが、天皇の皇位継承の話です。
女性天皇に対するアレルギーは以前ほどでなく、おそらく、全国民的アンケートを実施すれば、
女性天皇の指示はかなりの比率になるんじゃないか、という気がするんです。
まず、女性が支持してくれそうですし、若い人も賛同するだろう、と。
ひっかかるのは、年寄の男性、つまり爺連中だろうと。
様々な信念、価値観があるわけですから、何が正しいという論争にしてはいけないと思うんです。
私は、最近の歴史探訪で、天皇は女性でもいいんじゃないか、と思っています。
その最大の理由です。
皇紀2600年とか言いますが、

神話に近い状態はともかく、そこそこ記録がしっかりと残される時代の背景を考えれば、
なんだかんだと、政治の中核を担ってきたのが天皇です。
武家政権の時代にあっても、最後の最後は天皇の意思というものが影響したことは多くあります。
しかし、現代は、もはや象徴です。
ヨーロッパでの王家はかなり存続していますが、そのすべてが、専制ではありません。
民主的、共和的な政権が運営され、王家はまさに国民の象徴なんです。
ですから、政治的判断を求められることもないわけですから、
その望ましい資質に、人間的で、誠実な人柄、という点での評価を優先したらどうでしょうか。
ちなみに、英国エリザベス女王が、
英語も堪能で、知性的な愛子様を実に高く評価しているということを知り、
これこそ新時代の天皇像ではないか、と思いました。
 

| 水嶋かずあき | あれこれ | 10:40 | comments(0) | - | - | - |









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