水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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高齢者の犠牲は仕方ないのか

まだコロナ騒動の真っただ中というのに、
線状降水帯の出現で、熊本を中心に、ほぼ九州全域が大雨に見舞われ、
悲しいかな、多くの犠牲者を出してしまいました。

あの勢いよく流れる濁流の映像を見ていると、水の力ってものすごいものがあるんですね。
そして悔やまれるのは、
千寿園での14名もの死者を出してしまった高齢者の集団的な被害です。
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水害等の災害時に避難が難しい高齢者施設で被害と言えば、
4年前の8月、台風10号による大雨で岩手県岩泉町の小本川が氾濫し、
川沿いに建っていた高齢者グループホーム「楽ん楽ん(らんらん)」の

入所者9人全員が亡くなった出来事です。

全員です。
きっと、生前ご本人も、家族の方も、豊かな自然に囲まれて、
のんびりと余生を過ごすには、とても望ましいシチュエーションだ、
と評価していたはずです。
今回の悲劇も、実によく似た立地でした。
しかも、想定できないような出水量であることも、よく似ていました。
教訓は生かせなかったのか、です。
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施設管理者の責任は重いと思います。
自分の処の立地条件を検討すれば、万一の時の対応をどのようにしたらよいのか、
もし対応策が思いつかなかったら、どうしたらいいのか、周囲に相談すべきです。

それこそ行政の出番でしょ。
少なくとも、そのコミュニティの知恵を結集して、対応策を考える。
そして何より重要なのは、万一の時のために、手助けしてくれそうな人手の組織化です。
実際には、さほど機能しないものですが、
それでもゼロよりはましでしょ。
何より、このような施設に関していえば、
家族は、厄介者を放り出すように預けて、あとはお任せといった印象があります。
そうではなく、入所者の家族会のようなものを作り、
万一に備えたサポート体制を自主的に運営すべきでしょ。
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うちの実情を話しますと、
今、私とかみさん、そしてかみさんの父、義父というか岳父というか、
3人で暮らしています。
ちなみに、この三人で、朝食の食卓を囲むのですが、平均年齢80歳なんです。
3人合計で240歳。
超高齢者の食卓でしょ。
ちなみに義父は、96歳。
なのに、一切薬を飲んでいません。
基本健康なのですが、1月ほど前、ベッドから落ちて、腰椎の圧迫骨折。
もちろん医師の診断です。
救急車で運ばれ、なんだかんだと病院を回り、数日の入院で戻ってきました。
ちなみに、寝たきりになってしまいそうだったので、市の介護関係の担当者にきてもらい、
診断をしてもらったのですが、要介護5という判定。
いやこれは大変なことだぞ、と思いましたが、
まあ、私もかみさんも、何とかなるだろうと、その後の入院とか、介護施設へ預けるなど、
微塵も考えませんでした。
一応、専門家に相談し、ベッドや車いすなど、必要と思えるものは準備しましたし、
訪問介護もお願いしています。
しかし、本人はボケておらず、自分で何かをしようという意欲が強く、
徐々に回復に向かっています。
一年もすれば要介護1ぐらいまで向上するんじゃないか、と話しているんです。
とはいえ、万全ではないですから、それなりに手助けしたり、ひそかに見守っていたりと、
今までよりはずっとエネルギーがかかりますが、
幸い、私も時間がありますので、さほど問題なく、対応できています。
当然ですが、もし、介護系の施設に預かってもらったら、楽だろう、とは思います。
でも、出来るんだったら、一緒に暮らすべきじゃないか、と。
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ですから、施設に預けているご家族にしてみれば、
それなりの事情があることは分かりますが、
みんなで力を合わせて、施設に不足するところは補う、という姿勢が大事だと思うんです。
だって、預かってもらった分、時間的余力が生まれている言わけでしょ。
それを何分の一かは施設のために使ったって罰は当たらない。
そして、望ましい老後を過ごせるようにすべきでしょ。
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施設に預けたまま、いささか距離を作ってしまい、
挙句の果てに、洪水で水死させてしまった、という現実に直面したら、
私だったら施設を恨む前に、自分の在り方を後悔するでしょうね。
悔いなく対応してきたのか、と。
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ハザードマップを大体の自治体は作ってあると思うんです。
そして、その状況を設定する条件ですが、最大級の状況を想定すべきでしょ。
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地震対応として、震度6強ぐらいまでは大丈夫です、と言ったって、
7という上がある。
超周期振動という問題もある。
最大級の被害を想定して、対応は万全と言えるんじゃないですか。

防災とはそういうものです。
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ですから、今回の問題は、行政体の対応もずさんだったといえそうです。
ハザードマップをしっかりと眺め、ここは大丈夫か、ここも大丈夫か、と

きめ細かなチェックをしていれば、今回の悲劇は免れたかもしれません。
行政体がよく使う常套句のように、「安全安心」などの生ぬるい文言ではなく、
命を守る、というダイレクトな意識が必要です。
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これって、国もなんとかすべきでしょ。
国土交通省なのか、厚生労働省なのか、総務省なのか、
縄張りは分かりませんが、緊急に全国の高齢者の施設の安全について、
物理的な立地だけではなく、組織的なことがらも含めて、
対応策を打ち出すべきです。
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コロナと言い、災害の被害者と言い、間違いなく年を取った順に犠牲にあってしまいます。
これって、自然の節理の一つなんでしょうけどね。
 

| 水嶋かずあき | あれこれ | 09:40 | comments(0) | - | - | - |









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