水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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あぶはち取らず

このコロナ騒動が勃発した1月の末、
きっと誰もが、感染を抑えることを最優先すべきか、
これによって損なわれる経済活動を、それでも維持すべきか、
と言うに二者択一を想定したと思うんです。
そう、誰もがです。
.
で、いかにも終息の気配が見えてきた、と感じた人は、

自粛を解き、経済活動を再開するという選択肢を選択したがったのです。
で、国は、経済活動に関する現場の悲鳴を取り上げ、再開をしようと。
非常事態宣言を解除し、挙句の果てにGOTOキャンペーンなるものに乗っかってしまいました。
この状態を安部ちゃんは、「現下の感染状況を高い緊張感を持って注視している」と述べたのです。
何でしょうこの人の感覚は。
言ってることは分からなくはないのですが、説得力がないでしょ。
なぜなら、こんなに神経を張り詰めて状況を見つめているのです、

と自分の姿勢のアピールに過ぎないでしょ。
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状況を見つめるなら、感染が拡大しつつある時とそうは変わっていない。
確かに、短期間ではありますけどここでの経験は、第1波の時よりましでしょうし、
その対応の医療技術も進化しているはずです。
でも、第2波になっても、放っておけば感染拡大をすることは明確でしょ。
つまり、経済活動をさておいても、

感染が続く、もしくは拡大することを抑え込むことを優先するのか、
感染は何とかなると、経済活動の活性化を図るのか、どっちかでしょ。
つまり、初期の時に下した選択の状況は変わっていないということです。
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しばしば、この対極的なテーマを何とか融合させようとしていますが、
正にこれはあぶはち取らずに終わると思うのです。
向かうべき最大のテーマ、優先すべきことは何かをしっかりと絞り込むことです。
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ちょっと迷いつつ、今朝考えたことを書いてみます。
何を迷ったのかと言うと、年寄のたわごとで終わりになりそうだからです。
まあ、それでもいいか、と。
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太平洋戦争の幕開けとなった真珠湾攻撃は昭和16年12月の8日のことです。
そして終戦を迎えたのが、昭和20年の8月15日です。
終戦と言うか、ポツダム宣言受諾を公表した日、ということです。
この間、3年と9か月。
この間に亡くなった兵役が230万人。
民間人80万人。
とてもおおざっぱな数ですが、戦争時には、どうしてもおおざっぱな数しか把握できないようです。
ともかく、合計で310万人の日本人が死にました。
まあ見方によっては殺されたのです。
310万人を3年9か月で割ると、一日2214人が死んでいったんです。
あえて非難を覚悟でいえば、コロナでの死者数は、2月から始まって、およそ半年で、1000人未満。
つまらぬ比較ですが、太平洋戦争時の犠牲者の数をこの期間で計算すると、
36万5千人です。
比較にならないでしょ。
南方の島々で、シベリアで、中国本土で、さらに沖縄で、広島で、長崎で、次々と人が死んでゆきました。
このころ軍部がキャンペーンしたのが「欲しがりません勝つまでは」でした。
命を落としたことも大問題ですが、平素の生活にも我慢が求められました。
ご婦人は、敵性文化である、と、パーマを禁じられました。
何よりそんなファッションどころか、食べ物が欠乏していたんですね。
一升瓶に玄米を入れて、棒で突っついて精米したり、灯火管制の下、夜は、ろうそく頼りの生活だったり、
それはそれは耐え忍んだんです。
勝つまでは欲しがらない、とじっと我慢でした。
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GOTOキャンペーンなんか夢のまた夢の出来事です。
何しろそんな生活が3年9か月続いたのです。
今の自粛度から言えば、その何百倍の規制でした。
当然学生は普通の教育を受けられませんでした。
じゃあ、あの頃の若者はバカばっかりだったのか、と言えばそんなことはない。
それどころか学徒出陣とか、女学生は軍需工場での作業に駆り出されたり、
もちろん男は戦場に赤紙一枚で送り込まれたのです。
このような生活のどこに、経済活動の余地が残っているのでしょうか。
でも、時間はかかりましたが、日本はその後、世界第二位のGNPを生み出す国になったではないですか。
焼け跡から起き上がった日本人の根性は、今の人だって持っているはずです。
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コロナを撲滅するために、多少の生活の犠牲、経済活動の犠牲があったって、
いつか必ず経済は回復できる、生活は元に戻る。
そう信じて、今なにすべきかを最優先すべきじゃないでしょうか。
二股かけることは、結局どちらも得られない可能性がある。
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安部ちゃんは国民を信ずるべきです。
グダグダ文句を言っているのは、経済人の連中でしょ。
それも大手の。
ここは思い切って、もう一度拡大防止策を前面に出すべきではないでしょうか。
コロナの鎮静化と経済の活性化は両立しない、と認識すべきです。

 

| 水嶋かずあき | あれこれ | 09:33 | comments(0) | - | - | - |









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