水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
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一種のチキンレースでしょ

敵基地攻撃能力の保有、と言うんだそうです。
新たな安全保障の世界が始まりそうです。
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そもそもがイージス・アショアがきっかけで、この議論が発生したようです。
イージス・アショアがどうして日本の防衛手段の一つとして登場したのか、と言うことを冷静に振り返ってみれば、
もとは、あべちゃんが、トランプが大統領就任とともに、忠犬八公の如く、
ひざ元にすり寄ってしっぽを振ったところから始まっています。
この時に、アメリカの新たなセールスマンとして登場したトランプは、
ご機嫌を取ろうとしているあべちゃんに、アメリカで作った武器を買ってくれ、と言います。
あべちゃんは二つ返事で、キャンキャンと吠えます。
人間の言葉にすると、合点承知の助(いや古い言い回しですね)と言います。
つまり日本の防衛に関する政策論としてイージス・アショアを買うというのではなく、
ご機嫌取りの手段として買うことにしたわけですね。
あべちゃんは、もともと犬ですから、人間世界の細かいことは理解していません。
この武器を使いこなすにはどうしたらいいのか、
いやそれ以前に、何のための武器なのかすら、合点不承知だったんです。
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当時、庶民に伝えられた情報では、北からミサイルが飛んできたときに、
これを迎撃する、と言うことでした。
もちろん素人衆には、その細かい情報は理解できません。
初期的な兆候をどのように察知するのか、で、飛んできたとして、どのようなメカニズムで発射させるのか、
発射した後はどのようになるのか、命中率は?命中したとしてそれらの残骸はどこらに落ちるのか、
などなど機能的なことは分からない。
ましてや、それにかかわる費用など、想定できないでしょ。
ともかく、よくわからないことが、カーテンの向こうで庶民に見えないように進められていたわけです。
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で、秋田に設置を予定されたものの、どうも十分なデータがないまま、
きっと担当者もよくわからなかったんじゃないかと思うんですが、
計画を進めた。
ところが、これが穴だらけの計画書で、地元の反撃を食ってしまった。
ここらから、本当に必要なの?という思いが庶民の間に生まれてきたんですね。
挙句の果てに、米政府に支払う費用は4664億円、これは本体のみのお値段。
つまりピストルを買ったけど、弾はついていない。
別料金と言うわけ。
これに弾代たる迎撃ミサイルを加えると総額8千億円を超えてしまうのだそうです。
いや問題は、何発か手持ちの弾を撃っても、状況が改善されなくて、
追っかけ、二の矢三の矢が必要になったら、この弾代がかさむわけでしょ。
更に、迎撃ミサイル推進装置のブースターを安全に落下させるには、
さらに2200億円の改修費と12年の期間が必要になるとわかったんですね。
こんな複雑な事情を安部ちゃんは理解して、キャンキャンと吠えたわけではないんです。
くどいようですが、おべんちゃらのついでの話だったんです。
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問題の一つは、国内で安全に使用するために12年の歳月が必要だということです。
どういうタイムスケジュールか見当も尽きませんが、要は12年間いろいろ準備して、
やっと使えるようになる、と言うことでしょ。
12年間では、相当に状況が変わるでしょ。
北の攻撃能力が向上すれば、弓と矢をしっかりと仕込んだところで、鉄砲が登場した、
あの戦国時代のようなものです。
宮本武蔵が、戦に参戦した時、鉄砲を見て、鍛錬に鍛錬を重ねて剣技を磨いても、
鉄砲を持たれたら女子供相手に負けてしまう、と嘆いたとか。
これはほぼ小説の世界の話のようですが、とはいえ、武器は日進月歩。
進化をしてゆきますので、12年後に使えるようになったとしても、
もう、まさに時代遅れになっているわけです。
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矛盾と言う言葉があります。
矛(ほこ)と盾(たて)の話です。
ある人が、これは最強の矛である、と自慢します。
どんな盾でも突き破る、と。
で、あわせて盾を取り出し、この盾は最強の盾です。
どんな矛で突こうと破れることはありません、と。
まあ武器の売り込みです。
すると、説明を聞いていたものが、じゃあ、その盾と矛で戦ったらどうなるのか、と。
ま、これが矛盾のいわれです。
現実的には、矛と盾の強化が武器開発の基本です。
戦車の厚い装甲を打ち抜く、対戦車ミサイルを開発すれば、
そのミサイルを通さない装甲を開発します。
ですから、12年もすれば、時に使い物にならなくなる武器、と言うのは出てくるはずです。
なんだかんだと一兆円ほどかけて用意した武器が、クソの役にも立たないとしたら、
その武器を選択したことが間違いなわけでしょ。
それをさりげなく撤回し、あべちゃんの判断ミスをかぶって、
関係者に謝罪行脚をした河野防衛大臣はよい判断をしたと思います。
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で、代わりに登場したのが、敵基地攻撃能力の保有と言うことです。
まあ先制攻撃はご法度だとしても、敵地攻撃をするということは、自衛の範疇に入るのでしょうか。
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かつてアメリカがイラクが大量破壊兵器を開発しているという情報の下、
くさい匂いは元から絶たなきゃだめ、とばかり先制攻撃を仕掛けます。
結局大量破壊兵器は発見されず、幽霊の正体見たり枯れ尾花となってしまいました。
で、このイラク戦争で米英軍は、イラク軍が保有していた約80台のミサイル発射機のうち、
46台を空爆と地上戦で破壊しましたが、イラク軍は米英軍に対して18発の弾道ミサイルと4発の巡航ミサイルを発射しているのです。
つまり、世界最強の米軍でさえ、すべての発射機を破壊することはできず、反撃を受けているんですね。
敵基地攻撃と言っても、現在、北には、移動式も含めて、200のミサイル発射基地があるそうで、
これらを一瞬にして全滅させない限り、反撃を食らうんですね。
こうなると、仕掛け損にならないか、と。

そうすると、抑止力という側面の効能を説く人が必ずいます。

抑止力と言うのは、100%想定に過ぎないんですね。

臆病者が考えることです。

相手がビビるのを予測するんです。

これが抑止力。

なけりゃどうなる、と言う議論とともに、

あってどうなるという議論も必要でしょ。
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ここで今日のことわざの〆は、君子危うくに近寄らず、です。

 

| 水嶋かずあき | あれこれ | 10:36 | comments(0) | - | - | - |









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