水嶋かずあきの甘辛問答

神奈川県平塚から、水嶋かずあきが語ります。
<< 正々堂々と顔を出しなさい | main | リモートで済ませていますが >>
お役所仕事

お役所仕事、という言葉がありますが、
だいたいは、あまりよくない意味で使われているようです。
その一つ、結果が出てくるのが遅い、という、はたから見てだらだらした処置。
まあ、きっとそれなりに努力しているんだと思うのですが、結果としては、
どうも機敏に動いているとは思えない。
やろうと思えば、1時間後には答えが出るはずが、あえてて、明後日、とか言われてしまう、
と言った感じがあるでしょう。
.
以前、弦斎公園で、弦斎まつりを開催した時、併せて公園の前の道に
道路愛称をつけようということになったのです。
で、現在の弦斎通りと言う名称に決まり、
それを表す道標を立てることになったんですね。
これは、以前このブログでも書きましたが、御影石のそれは立派なものを立てました。
で、この工事は、それまでのアスファルト舗装の一部を60センチ角で切りとり、
そこに基礎工事を施し、その上に道標を立てるというやり方だったのですが、
この道標を寄付してくれた猪俣君から電話がかかり、
「あのまま工事が進むときっとまたアスファルトで埋め戻すだろう」と。
確かにそうなると、見ようによっては電柱のような無様なことになる。
そこで、「60センチ角に切ったふちに御影のピンコロ石を並べ、
せめて、竜のひげ(と言う派の細い草)でも植えたらどうだろうか」と言う提案があったんですね。
実にもっともな話です。
費用は持つから、と言うんですね。
そこで、この提案を道路の担当に話をしたんです。
ま、簡単な話、どう見ても間違いなく望ましい提案のはずです。
にも関わらず了解の返事が来るのに、3日もかかりました。
だって、工事はどんどん進むし、もう気が気じゃなかったんです。
誰が考えても、YES以外の答えがないようなものでも、
窓口から係長へ、係長から課長へ、順に上程される。

それぞれ半日がかりです。
で、課長はいいんじゃない、となると、係長に伝える、
係長はそのことを窓口に伝える、これまたそれぞれ半日はかりです。

まあ、のんきな伝言ゲームに3日かかったんですね。
その時のいい訳が、もともとアスファルトを掘削すると、元に戻すというのが、決まりだったもので、
と言ってました。

この、のろのろ対応に前例主義が関わってくると、とても厄介なんです。

.

そういえば、松戸市役所で、すぐやる課と言うのを創設した時は話題になりましたものね。
民間のどんな会社だって、いつでもどこでもすぐやるでしょ。
にも関わらず、お役所では、普通のことでも話題になる、と言ういのがお役所仕事なんですね。
.
で、お役所仕事のもう一つの典型が、その前例主義による決済です。
前はこの案件はどう処理したか、と言う前例に沿って、物事を決めるというわけです。
ま、確かに、以前と同様の案件だったら、前はYESだったら、今度はNOとは言いにくい。
そこで、以前どんな判断をしたかが基準になるんですね。
前例とは、以前、優秀な人間がある判断をし、これ以上の判断はない、と言う事例のことです。
でも、いいかえれば、10年前の判断が今も継承されているとすれば、

10年間何の進歩もなかったということでしょ。
10年間、その判断をした人間の能力を超えた人が輩出されなかったということになりませんか。
.
この前例主義を何とか変えてゆかないと、行政体は、効率的な運営ができなくなる、と考え、
ある時、市の総務部長さんに面会を申し出、
前例主義を乗り越えるための考え方をトレーニングしたらどうか、と提案したことがありました。
実は、私は、この類のトレーニングプログラムを策定をしたことがあって、
これを行政体職員のプログラムに改編してみたのです。
このセミナーのタイトルは、
「未来を作る前例づくり」と言う妙なタイトルです。
直面する問題の状況分析をし、その解決法を、ロジカルに、時に情緒的にアイデアを出して、
具体的な問題解決策を策定する、と言うものです。
おそらく数時間かけて進めるセミナーですので、口で説明するのは難しいのですが、
いまの悪しき前例を打破するために、問題解決策を探し出そうというわけで、
時にこの答えが前例になる可能性はあるわけです。
そこで新たなる前例づくり、と称してセミナーをしたらどうか、と、
およそ2時間ぐらい熱心に説明しました。
この間、ずうっとにこにこ顔で、話しを聞いていて、話しが終わってから、
10日たっても一か月たっても、何の話もなかったんですね。
無視されてしまったんです。
ま、冷静に考えれば、そういうものを受け付けない、というのも前例なんですね。
今まで積み上げてやってきたやり方に、口出しをしてほしくないのです。
.
私が危惧していることは、前例主義を大前提に事業を組み立てている限り、
職員の創造性は伸びませんし、アイデアとかが活かされない。
正に旧態然とした組織運営の中で、そんなもんだ、で満足する行政体になってしまう。
財源の自主的活用部分がどんどん減ってきているのですから、
つまりお金がないのですから、この状態で市民生活を充実させようと言うのは、
正にアイデアをいかに活用するしかなんですね。
その源泉を封じ込めてしまうのが、前例主義なんです。
.
河野太郎さんが、行政改革担当大臣ですって。
ちょっと残念なポストではないか、と思うのと併せて、
最も得意とする分野なんですから、思う存分、前例主義の打破をしていただきたいと期待しますね。
国が動けば、地方も動くかもしれないでしょ。

 

| 水嶋かずあき | あれこれ | 14:01 | comments(0) | - | - | - |









  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   
<< September 2020 >>
+ SELECTED ENTRIES
+ RECENT COMMENTS
+ CATEGORIES
+ ARCHIVES
+ MOBILE
qrcode
+ LINKS
+ PROFILE